◆ゆらめき/DIR EN GREY

 メジャーデビュー25周年を記念して、デビュー日をタイトルに冠した3曲入りEPを発表。その中の1曲目に収録されているミドルチューンです。最近過去作のリテイクアルバムを発売したLUNA SEAとかもそうだけど、ビジュアル系から出てきて脱却を図り、さらにそんな「分類」も苦にしない自然体に移行してる点、ダークでハードな世界を表現しつつメロディアスなソングライティングも同胞してる点など、90年代後半に出てきたロックバンドの強さというかブレのなさを改めて感じました。特に今作は当時に忠実なアレンジ、初期からのファンにとってはイメージを裏切らない嬉しい新作ではないかと。

 

◆値千金/SUPER BEAVER

 今月発売のニューアルバムにも収録予定の最新配信曲は「第103回全国高校ラグビー大会」テーマ曲。長いバンドのキャリアのわりにファン層に若い人が多そうなのは、ここまで熱いメッセージをストレートなバンドサウンドに乗せるアーチストが今意外といないからなのかなと思ったり。まさかタイトルになるとはと思う「値千金」って言葉が、自分たちの生き様をリスナーに伝える大人の言葉としてちゃんと機能しているし、ラグビーのプレーやノーサイド後の風景が浮かぶような言葉を散りばめているのも素晴らしい。まあないとは思うけど、エレカシみたいにボーカルがソロ活動とか目立ちすぎることしなければ安泰かな。