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 今年もこのコーナーにて2023年のJ-POPシーンを振り返っていこうと思います。まずはCDセールスにくわえてストリーミングや動画サイトでの再生回数などが重要な要素となり、現在最もヒットの実態を表していると言われるBillboard JAPANの年間チャート編です。
 
【年間TOP20】
1 アイドル/YOASOBI
2 Subtitle/Official髭男dism
3 怪獣の花唄/Vaundy
4 KICK BACK/米津玄師
5 第ゼロ感/10-FEET
6 新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)/Ado
7 ダンスホール/Mrs.GREEN APPLE
8 W / X / Y/Tani Yuuki
9 Overdose/なとり
10 美しい鰭/スピッツ
 
11 ミックスナッツ/Official髭男dism
12 シンデレラボーイ/Saucy Dog
13 水平線/back number
14 ドライフラワー/優里
15 祝福/YOASOBI
16 アイラブユー/back number
17 唱/Ado
18 絆ノ奇跡/MAN WITH A MISSION×milet
19 Soranji/Mrs.GREEN APPLE
20 青と夏/Mrs.GREEN APPLE
 
 
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 第1位は今年もアニメタイアップ曲。『【推しの子】』OP曲のYOASOBI「アイドル」が獲得しました。4月から21週連続で首位を守り2位以下に圧倒的な差といっていいでしょう。YOASOBIは15位にもランクイン、すっかりトップアーチストとして定着した模様。2位はフジ系ドラマ主題歌となったOfficial髭男dismが昨年秋の曲ながら入りました。昨年に続くTOP5入りですが、その後発表された曲が短命に終わっているのが気がかりではあります。3位は2022年の紅白披露でヒットのレベルが数段上がった印象のVaundy。彼は今年以降これに続く代表曲を生み出せるかがカギになりそう。
 
 4位以下で目立つのはレコード大賞を受賞したMrs.GREEN APPLEでしょうか。20位以内のうち2曲は昨年以前の旧譜ですが、大賞曲の「ケセラセラ」も23位、最新作「Magic」も38位と、昨年最も伸びしろが大きかったアーチストだと思います。一発屋が心配されたAdo、目立った動きがなかったかに見えるback numberも旧譜+今年作の2曲がTOP20入り。さらにはアニメ映画「名探偵コナン」効果とはいえ大ベテランのスピッツが年間TOP10入りというのは快挙といっていいでしょう。
 
 他にも3位米津、5位10-FEET、18位MWAM+miletととにかくアニメタイアップがさらに強かった印象。また既出アーチスト以外でもTani Yuuki、Saucy Dog、優里など昨年以前に発表された曲がTO20の約半数を占めているのも特徴か。勝ち組の大勝ちがさらに進んでいる印象もします。
 
 最後に今年注目の新顔では、なとり(9位)、キタニタツヤ(24位)、MY FIRST STORY(28位)、新しい学校のリーダーズ(37位)、女王蜂(64位)あたりが目立ちましたが、いずれもこの曲のみが突出している状態で、今年以降もヒットが続くかは未知数か。またK-POP勢は女性はNewJeans(26、31位)、男性はJung KooK(29位)が、旧ジャニーズ勢は一昨年発売のKing&Prince(76位)が最高位。ジャニ以外のボーイズグループもDa-iCEとBE:FIRSTがTOP100に入ったのみで、この手の音楽が全体としては盛り上がってても作品で見ると飽和状態なのかなとも感じました。