◆ACTOR'S THE BEST ~Melodies of Screens~/柴咲コウ

 デビュー20周年を機に発売された作品は、彼女の出演ドラマ・映画タイアップ曲を集めた編集盤。自身の曲の新録と他アーチスト楽曲のカバーが混在している構成が他にはないく興味深いです。で、硬質だけどキンキンしてる感じではなく、曲によっては一気に若返ったようにも聞こえる彼女の声の魅力が堪能できる一枚。ただ、終盤になってオーガニックが過ぎるトラックがあって、もしや芸能活動以外の面でお騒がせしてる思想が反映されてる?と思うところも。ちなみにカバー作品は達郎、みゆき、ミスチル、平井堅と大物ばかりで女優としての厚遇も改めて感じました。

 

◆Adoの歌ってみたアルバム/Ado

 初となるカバーアルバム。昨秋以降アルバム未収録の新曲が10曲近くになるのに、オリジナルよりこちらが先に出るのは何か意図があってのことでしょうか。で、ボカロ系など原曲を知らないものも半分近くあった中で、わかるものについて書くと1、2曲目のJ-POPは聴きやすい一方でやや遠慮がちな印象が。3曲目以降は、がなり声/ヨーデル的高音/つぶやき系中低音/ぶりっこ声、とめまぐるしく使い分ける通常運転に戻りましたが。今や声で強烈な印象を残せる数少ないアーチストな一方、逆に楽曲が耳に残らないリスクも出てきそうです。