◆THE GREATEST UNKNOWN/King Gnu
 約4年ぶりのオリジナルアルバム。配信ストリーミング時代にブレイクしたバンドながら、初週で20万枚超となるなどCDセールスも好調です。「白日」を初めて聴いて相当マニアックなものを感じたけど、彼らの本流から大きく外れてない路線でのブレイクは結果プラスに働いたかも。ハイトーンの井口理と中低音の常田大希というツインボーカル、常田の高度ながらJ-POPとしても成り立つライティングやサウンドメイキングという、他バンドにない要素での差別化がうまくできてるんでしょう。今回既発曲も新たなアレンジやイントロが施されてるのもそのへんの意識の表れか。

 

◆響/優里

 自身のヒット曲をオーケストラアレンジでセルフカバーした企画アルバム。実際には管弦楽のみながらピアノやリズム隊が導入されている曲も半分くらいあります。曲によってはアレンジに合わせた歌い方になってるものもありますが、代表曲の「ベテルギウス」「ドライフラワー」にその感じが乏しく、原曲のアレンジだけ差し替え?っぽく感じたのは残念。それより春にオリジナル2ndが出た後、立て続けにカバー、セルフカバーと企画盤を連発。その間配信での新曲発表もないし、売り急ぐあまり過去の遺産を切り崩してなければいいのだが、と心配になりました。