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◆Insomnia/清水翔太

 約2年ぶりとなる10枚目のオリジナルアルバム。ここ何年かはCDよりも配信、中でもサブスクに注力、同世代アーチストとのコラボ、ブラックミュージックへの傾倒と本人の意向がより反映された楽曲の傾向に。働く女性をターゲットにしてたのかな?と詞のテーマ等から見えた時期もあったんですが、今はTikTok世代などより下の年代にシフトした印象ですね。アルバムを通して今風に言えば「チルい」楽曲が特に前半に並び、後半はピアノが前面に出つつも最小限のアレンジなのは変わらず。なぜか唯一のカバーにKAN「東京ライフ」が入ってたのが超×10くらい意外でした。

 

 

◆夢中夢 -Dream In Dream-/Cornelius

 小山田圭吾によるソロプロジェクトの約6年ぶり7枚目のオリジナルアルバム。小山田と言えば東京五輪開会式の音楽スタッフとして関わりながら、過去のインタビューでのいじめ発言が蒸し返され結局辞任することに。もともと知る人ぞ知るキャラだったのが、いじめと紐付けられる形で広まってしまったのは明らかな誤算だったでしょうね。で今作ですが、全編を通して低温系低刺激系の、しかし緻密に作りこまれた音。彼のボーカルも楽器の一つと歌の中間くらいの位置づけに聞こえました。VRなどの映像と親和性も高そうで、五輪起用はこの辺りが狙いだったのかなと。