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◆Next Destination/木村拓哉

 2年ぶりとなるオリジナル2ndアルバム。山下達郎を目玉に真島昌利、糸井重里のベテランからMAN WITH A MISSION、平井大など新進気鋭まで著名アーチストが楽曲提供で多数参加する方向性は前作から継続。彼の人気とネームバリュー、事務所の力、そして何よりセールス面で失敗できないことを考えるとやむなしなんですかね。前作ほどではないにしろ、彼の声に意外と特徴がないせいか(個性付けはタメやフェイクに相当頼っている感じ)、楽曲提供者が曲から先にイメージしてしまう作品がいくつかありました。それでも同世代の歌い手と比較して声は若いと思いましたけどね。まあ「何やってもキムタク」は音楽面でも当てはまりそうだけど、一人くらいこういう歌い手がいてもいいのかも。

 

◆狂言/Ado

 「うっせぇわ」が昨年を代表する1曲となった彼女の初CDアルバム。一発屋で終わりかねなかったところ、ドクターX主題歌「阿修羅ちゃん」やNHKタイアップ「踊」のヒットもあって順調にセールスにつながっている模様。代表曲が結構後半に配置されてて新人の作品らしからぬ曲順な一方、書籍やフィギュアとのセットバージョンもあるなど今どきのメディアミックスな売り方も。個人的に唯一普通のJ-POP寄りの「会いたくて」が映画タイアップありなのにいまいちヒットせず、結果激しく畳みかける「うっせぇ系」楽曲に偏りすぎた感があるんですよね。1stとしてはこれでいいのかもだけど、唯一無二の声の可能性をもっと広げられる楽曲に今後出会ってほしいとも思います。