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◆壱/優里

 「ドライフラワー」が各チャート上位に入り昨年を代表する1曲となったシンガーソングライター待望の1st。「ドライ~」に続いて年末には「ベテルギウス」もヒットし、話題作2曲をCD初収録という意味では脱一発屋への大きなポイントになったと思います。その2曲を冒頭に配したのは新人としては正攻法な曲順ですが、その後聴いていっても1stならではのバラエティー感があまりない。なぜかと思ったら・・・曲調以上に彼の歌、特に抑揚や発声が一本調子だからではないかと。歌い方も長時間聴くにはちょっとくどいし、配信で1曲単位に聴くのとは異なる印象を受けました。それ以上に初回限定盤が3つもあるうえフォトブックやグッズ付きというアイドル顔負けの売り方の方が心配ですが・・・

 

◆ハッピーエンドへの期待は/マカロニえんぴつ
 結成から10年近くになるものの、昨年あたりから急激に頭角を現してきた4人組バンドのメジャー1stアルバム。アニメ、映画、CM、情報番組とテレビドラマこそないもののさまざまなタイアップを獲得しながらこの作品で一気にブレイクを狙う営業サイドの準備万端さを感じました(音楽的にも出来上がってるキャリアがあるし)。無関係の単語を2つくっつける「定番構成」(Mr.Childrenとかスキマスイッチとか)のバンド名も売れる要素充分。で、結構起用にいろんな曲調を作り分けてるんだけど、肝心のボーカルの声に個性というか他のバンドとの差別化を個人的には感じなかったのがねえ。メジャー移行が勢いのピークにならなければいいんですが。