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◆政権奪取論 強い野党の作り方/橋下徹

 口の悪さやパフォーマンスの派手さから敵も多い人だけど、いい意味で政界に染まってないし政治家として実現しようとすることを明確に打ち出しかつ実行に移せる人ということで、僕は支持してるんだけどなあ。市長時代に公約の筆頭にあげていた大阪都構想も過半数にわずか届かず実現しなかったけど、行政の効率化などは働き盛りの世代には一定の支持を得ていたはず。ただ、人間調整力というか人を率いる仁徳を持っていないことを自身も認めていて、あの時の体制では限界を感じたんですかね。松井現知事が正反対の調整型だっただけに、国政に打って出るのがやや早すぎた感はあったかも。とにかく元身内にも厳しい野党論は読むべき価値があると思います。

 

◆極上の孤独/下重暁子 

 以前「家族という病」という著書を読んだときに、よほど不遇の家庭生活を送ってきて何の希望も持てないんだろうなあと思った記憶があったんですよねえ。本を読み始めてから気づきました(苦笑)。で、今回は「孤独」に焦点を当てていていますが、孤独=悪という世間のイメージには僕も異議があって、その意味では共感できる部分もありました。周囲に気を遣ったり自分の見られ方が気になる人にとっては、一人の方がやりたいことを遠慮なくできますしね。ただこの人の孤独は、普段は経済的にも人間関係に恵まれていてその中で自分の時間が必要というレベルなので、今社会問題になっている老人の孤独死や引きこもり的孤立とは全く別物だと思わないといけないでしょうね。