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<収録CD> ※デビュー以来の全シングル収録ベスト盤。
GOOD BYE TRAIN~ALL TIME BEST 2000-2013/鬼束ちひろ

¥3,780
Amazon.co.jp

<動画> ※公式MV


 ここから再び通常セレクトに戻ります。今回は2000年CDデビュー、同年の2nd「月光」で一躍注目された鬼束ちひろを取り上げます。感情の暗部を吐露するような詞、透明な歌声、裸足で手振りをつけて歌うビジュアルなど、その独特な世界観は当時のJ-POP界には稀有な存在でした。ただその作風ゆえか、2003年の活動休止以降はレーベルや事務所の契約問題が表面化。復帰後もTwitterでの「奇行」など、作品以外の話題の方が多いのが残念ではあります。

 この曲は2001年発売の4th。「月光」ほど鬼気迫る感じではないですが、逆にそれが男女間の亀裂を浮かび上がらせているようにも思えます。暗いにもかかわらず、彼女の声とともに楽曲に崇高な透明感を与えていた編曲の羽毛田丈史の力がこの曲に最も顕著に表れている気がします。プロデュースが変わり、暗い感ばかりが前面に出すぎるようになった2004年以降の楽曲との耳触りの違いもそこにあるんでしょうね。再度このタッグでの作品は無理なのかなあ…

<その他の代表曲>
・月光(2000年)
 ドラマ「トリック」主題歌として彼女最大のヒットを記録。とにかく「I am God's child」の歌い出しから鳥肌が立つし、歌詞の一言一句が強い作品。
・育つ雑草(2004年)
 唯一のセルフプロデュース。この後長い沈黙に入りますが、後にも先にもこれ1つのヘビーなロック。ドぎつい化粧で歌うなどビジュアル的にも壊れ方が加速。