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Gt & Cho : チュロシ
Gt & Cho : サカナクン
Dr : ホルモン青木

による"こびない"ブログです。

ブログを書くネタがありません。
かといって、やっつけで書こうとも思いません。

そこで、僕が何年か前に経験したワンナイトラブ?を綴ろうと思います。
特別面白い話でもないですが、事実、ただそれだけを書きます。

少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
深夜のテンションも手伝って、赤裸々に書きますのでもしかしたら不快な内容もふくんでいるかもしれません。
最後まで読まれる方は予めご了承ください。



それでは。


Mちゃんと知り合ったのは、会社の人と行った合コンの場ででした。

正直、僕はロングのMちゃんではなく、ショートカットの元気なAちゃんのほうがタイプでした。

一緒にいた先輩が「俺、Aちゃん好きだなぁ」と耳打ちしてきたので、泣く泣くAちゃんを諦めたという次第です。

実際、一次会終わりの「二次会行くー?」みたいな雰囲気のときに、Aちゃんから僕に「⚪︎⚪︎君(僕の名前)が行くなら(二次会)行くけど、どうする?」という素敵な耳打ちがあったのですが、いま振り返ってみても、間違いなくAちゃんを抱けたと思います。

だから先輩と行く合コンは嫌なんだよ!!
本当に!!

話を戻すと、その先輩の「俺、Aちゃん好きだなぁ」を聞いて、その場でターゲットをMちゃんに変えました。

Mちゃんは、島生まれ島育ちで、アジアンビューティという言葉が似合うぱっちり二重の女性でした。歳はたしか27歳くらいでした。当時の僕からしたら少し年上のお姉さん、という感じでした。

僕はぱっちり二重よりは、細い感じの二重が好きなのでやっぱりAちゃんがタイプでした。

ただ、Mちゃんは合コンの最中、人の話をしっかり聞いて相槌をうってくれるタイプだったので、僕もだんだんMちゃんのことを気になり始めていました。

二次会のカラオケでは、AちゃんとMちゃんの間に挟まれてものすごく楽しくGLAYのwinter againを歌ったりもしましたが、特に何もなく合コンを終えました。

その後、幹事にMちゃんのアドレスを聞いて連絡を取り始めました。

そこからはメールのやり取りを通してデートに2、3回行きました。

うろ覚えですが、最初はみなとみらいの赤レンガに行った気がします。
chanomaというオシャレな店でお酒を飲みながら色々話しました。

そこでMちゃんから、「こういうの聞くのも変かもしれないけど」と前置きされた上でこう質問されたのはよく覚えています。

「私と付き合う気持ちあるの?」

いままでこのようなストレートな質問をされたことないのでかなり驚きました。

僕はとっさに「いやいや、(付き合う気持ち)なきゃこうして一緒に食事してないでしょ」と返しました。

するとMちゃんは
「私はやめておいたほうがいいよ」
と言いました。

これは早速フラれたな、と思いました。
会う前から断らず、会って直接「付き合えない」と伝えようとする誠実な女の子だな、とすら思いました。

一応僕も半分諦めの気持ちで「え、それはどうして?」と聞きます。

Mちゃんは真剣な顔で
「私、ドMなんだ」
と言いました。

「え?」

「よくドMっていう女の子いるよね笑  でも私、本当にドMなんだよね」

「え?それは、首絞められるのが、好き、とか?」

「うーん、そういう感じじゃないかなぁ。なんか私のことに興味ない人が好き、みたいな」

Mちゃんのその言葉を聞いてなんかほの暗い気持ちになりました。
こうして食事していること自体が「Mちゃんに興味を持っている」ことになると思ったからです。
だとしたら、Mちゃんは僕のことは好きにならないということになると思いました。

しかし、僕もMちゃんのことを本気で狙っていた訳ではないので、気持ちを切り替えてその場を楽しむことに専念しました。

MちゃんのドM話を色々聞いてみると、
とにかく冷たくされるのが好き、自分じゃない誰かを好きな人が好き、等の話が聞けました。

「友達にも、幸せになれない、って言われるんだよね笑」とどこか寂しそうに笑ってました。

僕もそんなMちゃんと付き合おうとは思わず、その日はそんな感じで解散しました。


その後の2回のデートも、半年くらいの期間が空いてからデートする等、暇だから一緒に食事した程度のものでした。

そこではMちゃんの恋愛相談を聞く、みたいな役割になっていました。

Mちゃんが、池袋の要町から横浜の新子安に引っ越した、という話等もしました。
横浜出身の僕は地元の話とかもして、なんだか普通の友達みたいになってました。

そして、お互いそれなりに忙しいということもあって、連絡を取らない状態で1年以上経ってしまいました。

もはや普通の友達とも言えない感じです。


そしてある日、Mちゃんから急にメールが来たんです。

「今日、うちに来ない?」

突然の誘いでした。

しかもメールの文面はそれのみです。

僕は二つ返事で
「行きます!!」
と返信しました。

仕事が終わるのが22時以降ということも、その後のメールのやり取りで伝えました。

Mちゃんからは、新子安駅から歩いてMちゃん家までのルートが書かれたメールをもらいました。

メールが来たのが昼の12時頃だったのですが、僕は張り切ってその日の仕事をこなしていました。

正直、エッチできるな、という思いしかありませんでした。
Mちゃんに何があってそんな誘いが来たかは、エッチした後にでも聞けばいいや、くらいに思ってました。

22時ちょっと過ぎに仕事を終え、都内から急いで新子安に向かいました。

駅に着いたのは23時を過ぎていたかと思います。
駅のトイレで歯を磨きました。

Mちゃんから来たメールの通りに行くと、すんなりMちゃん家に着きました。

少し古めのマンションの3階か4階でした。

少し緊張しながら、
「着いたよー!」
とメールしました。

程なくして、Mちゃんがドアを開けました。

部屋着のMちゃんが妙にエロかったのですが、
「あ、ほんとに来たんだ?」
と言われ、ちょっとイラっとしました。

部屋は薄暗く、洗濯物を部屋の中に干していたり、片付けが行き届いていない部屋が妙に生々しく感じました。

部屋に着いてからはなんとなく気まずく、一緒にテレビを見ることになりました。

その時にやっていたのは「リアル脱出ゲーム」でした。

2人でテレビから出される謎を解いたりして盛り上がったりはしていましたが、心の中では(この時間はなんなんだ?)と思っていました。

テレビも終わる頃、Mちゃんがふと「好きな人とうまくいかないんだよね」と話し始めました。

どうやら、好きな人がいてエッチもしたが向こうはMちゃんと付き合う気がないらしい、ということでした。

それでドMのMちゃんは益々その人のことを好きになっているが、やっぱり付き合えないのがつらい、という感じでした。

要するに僕はその寂しさを紛らすためだけに呼ばれた存在でした。

本音を言うと、ラッキー、と思いました。

最低な考え方かもしれませんが、エッチだけして後腐れなくお終い、です。

そんなMちゃんの悩みを聞いていると時間は深夜の1時を回っていました。

Mちゃんが「シャワー浴びてくれば?」と言うのでシャワーを浴び、その後Mちゃんもシャワーを浴びました。


シャワーを浴び終えたMちゃんが「じゃあ寝よっか?」と言ってシングルベッドの上にゴロンとなります。

僕もしれっと同じ布団の中に入ります。

天井を見ていた僕ですが、勇気を出してMちゃんの方を向きます。

すると、同じく天井の方を向いていたMちゃんはその気配を察して、僕の方を向いてきました。

そこからは止まりませんでした。

キスするのに時間はかかりませんでした。

かなり深めのキスまでして、僕の手がMちゃんの服の中に侵入していきます。

Mちゃんの声も甘い声になっていきます。

普段聞いている声とは違う色っぽいMちゃんの声。

(あ、こんな声なんだ)とか思いながら、僕もどんどん興奮していきます。

Mちゃんの胸は、意外と大きな胸でした。
そしてものすごく柔らかい胸でした。

Mちゃんの声も心なしか大きくなっている気がします。

そしてMちゃんも積極的になってきました。

Mちゃんが僕の上に乗っかり、攻めていた僕の立場が攻められる立場へと変わりました。

かなり積極的になっていたMちゃんは、僕の上に乗り、自らの腰を動かし始めました。

あくまで前戯?の段階なので本番まではしていませんが、僕の我慢は限界でした。

もう本番をしようと思ってMちゃんの服を全部脱がせようとしたとき、Mちゃんの動きが止まりました。

(…あれ?)

Mちゃんの動きが止まり、そのまま寝ようとし始めました。

(え?え?)

このまま本番に突入しようと思っていた僕は、動揺して少しの間止まってしまいました。

Mちゃんは気にせず眠りにつこうとしています。僕に背を向けて何も言いません。

さすがに僕も気になって声をかけます。

「どうしたの?」

「もう寝よ?」

「いや、え? なんで?」

「いや、なんかそんな気分じゃなくなっちゃった。ごめんね。」

僕が欲しいのは謝罪の言葉ではなく、Mちゃんのカラダです。

「あ、痛かった?」

「んーん」

「え…」

「…あのね」

「うん」

「⚪︎⚪︎君(僕の名前)さ」

「うん」

「優しすぎるんだよね」

「ん?」

「優しすぎるよ、⚪︎⚪︎君」

「え、いや、え?」

混乱しました。

「私、前にも言ったけどさ、ドMなんだよね」

「うん」

「だから、⚪︎⚪︎君とはこれ以上できない」

衝撃でした。
こんな理由でお預けされるとは思いませんでした。

ドMのMちゃんは、もっと乱暴にしてほしかったようです。

僕は迷いました。

(今からドSのフリをすれば、Mちゃんとさいごまでいける?)

そう、その瞬間からドSになって乱暴なプレイをすればMちゃんとできる。

そう思いました、頭では。

でも、優しいプレイをしていた人がいきなり「オラ、オラ!」ってできます?

僕にはそれはできませんでした。

「そんな。…乱暴になんかできないよ」

こう言うのがやっとでした。

Mちゃんは
「そうだよね。なんかごめんね。」
と言ってそのまま眠りにつきました。

僕はやり場のないムラムラを抱えて朝を迎えました。


その日の朝は澄んだ空でした。
よく晴れて空気もすっきりとした朝でした。

寝ているMちゃんの隣で、カーテンの隙間から見える空を見てつぶやきました。
「綺麗な空だなぁ」

Mちゃんが目覚めます。
「ん、あ、おはよ…」
「おはよう。じゃあ、俺、帰るね」

これがMちゃんと交わした最後の会話でした。



今もどこかで元気にやっているといいな、と思います。
ドSの彼氏に乱暴にされているといいんですけど。

Mちゃん、僕に新しい世界を教えてくれてありがとう。