人は人をここまで酷く、腹いせにイジメられるのか?高田在子著 味ごよみ、花だより | 生きているだけで儲けもの

人は人をここまで酷く、腹いせにイジメられるのか?高田在子著 味ごよみ、花だより

高田在子著

味ごよみ、花だより第2巻

朝顔の誓い



今の入院中に読みました。

ネタばれあり

ご注意を❗


 昨年の入院中

 たまたまであった1冊

 

はなの味ごよみ全10巻

 

 最終巻を読んだあとのブログです。


 

 あ~あ、終わっちゃた😂

 しかし、はなの味ごよみに登場した、はなが探し求めていた夫の同僚であり、はなが田舎から江戸に出てきたとき、橋の上で助け、その後色々と世話を焼いた人物

岡田弥一郎

この人物を主人公とした第2部が始まり、楽しく読んでいたシリーズ終了の寂しさををうめてくれました。

 

味ごよみ、花だより

 

 もちろん読んでます。

 そのときのブログ


 

 私も整理しておこう😄主な登場人物

 岡田弥一郎・・・幕府の薬草園である小石川御薬園の御薬園同心。以前は幕府の御庭番(密偵)をしていたが、敵に右手の筋を斬られ刀を自由に扱えなくなったため、今の仕事に。時枝に思いを寄せている。

 時枝・・・芙美と継母のせいで家族から孤立し、つらい思いをして育ってきた。今は、亡き母方の祖父母が営む古道具屋泉屋で暮らしている。弥一郎に思いを寄せている。

 麻枝・・・時枝の亡き母。時江を産んですぐ亡くなっている。新田家当主の正妻であった。

 官九郎・・・時枝の祖父。古道具屋泉屋を営んでいる。経営状態はいい。

おろく・・・時枝の祖母。

 佐々木六郎太・・・同じ同心長屋に住む弥一郎の同輩

 千絵・・・六郎太が縁談を進めている相手。小石川養生所に務めている本道医(内科)堀江正蔵の妻の年の離れた従妹。

 大久保文平・・・小石川御薬園同心見習。

 新田仁右衛門(御徒)・・・時枝の実父。再婚し妻は雅美、子は芙美と翔右衛門。妻と芙美の時江イジメを見て見ぬふりしてやり過ごす当主として情けない男。

 雅美・・・時枝の継母。芙美、新田翔右衛門の実母。新田家に嫁ぐ前、思いを寄せる別の男がいたのに、新田家に嫁いでその腹いせに前妻の子時江をいじめ抜いている。

 芙美・・・時枝の腹違いの妹。腹違いとはいえ姉の時枝の許嫁を奪い時枝の許嫁の嫁となっている。。芙美の料簡は尋常でない。

 新田翔右衛門・・・時枝の腹違いの弟。芙美の弟。新田家の長男。

 小山徳之進(御徒)・・・時枝の元許嫁。今は芙美の夫

 勇吾・・・弥一郎たちがよく利用する料理屋「浮き島」の主人兼料理人

 近藤源内・・・御徒頭。稽古は超厳しいが大変気さくな人物である。翔右衛門は、自分が強くなりたいと避けていた人物だが弟子入りした人物。


 雅美と芙美の時枝に対するイジメと嘘の数々


 ①祖父母から時枝に贈られた着物、玩具など分不相応な品だと言われ、力ずくで取上げる。

 ②手の甲が晴れ上がるほど叩かれる。

 ③夜の庭に一人ポツンと立たされる。

 ④時枝にまとわりつく悪い男(弥一郎のこと)がいるので追い払えと翔右衛門に芙美がいう。

 ⑤芙美、変化朝顔の種を御薬園で配布するというデマを流し時江と親しい弥一郎を窮地に陥れようとしたが失敗し、時枝のせいで誤解を生じたとうそ泣きしながら夫に訴える。

 ⑥継母が時枝の雪かきに難癖。朝早くやってくる棒手振りたちのために、勝手口前の雪をどけておくように言いつける。どうしても時枝に寒さの中で働かせようと。下男の助言で時枝は裏庭の日当たりの良い場所の数カ所に雪を寄せた。1箇所だと溶けにくくなる。雪の寄せ方がなってないと完全ないいがかり。雪かきも満足にできない。罰を与えます。時枝の手の甲を竹の物差しで叩き続ける。手の甲は赤く腫れ、血がにじみ出る。これは折檻でない、躾だとのたまう。

 ⑦継母雅美は時枝の部屋に入り時枝の荷物を片っ端から投げ捨てる。葛籠の中身も。そこで見つけた時枝の宝物。亡き母の形見の櫛。それを取り上げて踏みつけ、必死に守る時枝の髷を掴んで揺さぶる、身体ごと振り回す。最後には下男に捨てよと命じる。

 ⑧芙美、本来であれば時枝がまとうはずの着物、簪、巾着を手にして、時枝の前に立つ。お姉様には似合わない。似合う私が貰ってあげる。自分のおかげで贈り物が無駄にならなかったから感謝しろと言いたげに。


 その他の二人の嘘偽りは多々あるけど、2巻の本筋に該当するので、超ムカツク二人の所業はこのあたりで。


 作中にあった、そうだよな〜と思った言葉


六郎太が翔右衛門を叱責した弥一郎の言葉を復唱する。


 面倒から逃げない・・・いい話を聞いたな。

厳しく叱られた時は、ひどく落ち込みもするが、それは見捨てられていない証ではないか。なあ、弥一郎さん。

 弥一郎いいこというなぁー


 時枝の過去について。そこから生まれた時枝の心

 弥一郎は時枝に


 誰だって、変わるのは怖い。だが、それでも変わらなければと強く思うのであれば、恐れの向こうへ飛び込まねばならぬのだ。同じ場所にとどまるのは楽だが、今のままで望みに手が届くのか?


 弥一郎さんちょっと厳しくないかい?時枝の気持ちをよく知っての言葉であるが。


 家事で焼きだされた荒子(弥一郎の指示を受けて御薬園を守る下男)弥助の両親、姉夫婦。弥一郎は陰ながら援助した。弥助の父がお礼をしたいと、しかし弥一郎は断る。

 そこで六郎太


 礼などいらんという、弥一郎さんの気持ちもわかるがな。礼を言わねば気が済まぬという、相手の気持ちもわかってやれよ。


 モネ父さん。目から鱗が落ちました。

 数少ないが、弥一郎が思うようなことをしてきた。


 さて、ストーリー

 弥助の父の礼を承諾し、植木屋が多数いる染井の卯の花見に。

弥一郎、時枝、六郎太、千絵。そして翔右衛門。このくだりを読んでいると今までの時枝に対する仕打ちのストーリーから解き放たれ癒され、ほのぼのとした展開に薄っすらと涙が出てきます。

 しかし、雅美、芙美の嫌がらせは続く。

 右手が使えない弥一郎に芙美は夫と助太刀の2名合わせて3名で弥一郎を襲撃させる。

 最後に、時枝が弥一郎にもらった朝顔の種を巻き、少し成長したところで、何者かが踏みにじって台無しにしてしまう。

 ついに弥一郎怒り心頭。襲撃で前歯を折られ這々の体で逃げた芙美の夫徳之進が落とした印籠。これをもとに弥一郎は逆襲に出る決意をします。

 どのような逆襲を仕掛けるか?それは次巻のお楽しみ。

 早く続きが読みたい。発売はだいぶ先だと思う。