こんにちは。
土屋佳瑞です。

定期的に通っている、
あるクリニックでのこと。

評判のクリニックだけあって、その日も大混雑!
待合室には患者さんや
子供を連れた家族がひしめき
スタッフさんもずっと大忙しの状態でした。


と。
ある高齢の女性が
「あの看板みたいなの、動かしてくれない?
 ここからテレビが見えんのよ」

ん??何の事だろう・・?
と思ってみると
どうやら正面にある大きなフレームの存在が
ちょうどその方のいる場所から
テレビを見えにくくしている様子。


とはいえ、
とにかく座る場所もないくらいに
人があふれていて
スタッフさんも今それどころではないだろうに・・
という雰囲気。

正直、私も
(え~。今この忙しいタイミングで?
 しかもそれは 流石に仕方ないんじゃ・・)
と内心思ったのですが

「えっと、どのことでしょう・・??
これ? 違う?? あ、これ??」
と、女性の近くまで来て対応されたスタッフさん。


結果的には
「う~ん、でも、これは動かせないんよね・・」

ということで
女性の望みは 叶えられなかったのですが
多少不満げではあっても 
それなら仕方ない、と納得された様子でした。



この高齢の女性の言動は
わがままとも捉えられたかもしれません。

実際私だったら
(この場所、テレビ見えないな~)
と思うだけで、
それならそれでテレビ見なければいい、
という行動を選択したと思います。


ただ、その女性は
自分が感じた
「テレビが見えにくい」ということ、
「(見えるように)フレームを動かしてほしい」
と、要望もそのまま正直に伝えた、
ということなんですよね。


そんなストレートな主張に
ちょっと驚いたのは
私だけではなかったようですが


ただ、「どれですか? これですか??」
とスタッフさんが実際に動いて
その要望をいったん聴いて、受け止めたうえで

「これは動かせないんです」
と事実を告げられたことで
(物理的には動かせるものなのですが、
レイアウト的に動かしたくない、という意味合いでした)

その女性は
“できるかできないかはともかく、
 自分の要望を聴いてくれた“
ということで 
納得度が高かったのだと感じました。



クレーム対応などでこじれるときは
この「本当にできるかできないか」
を確認もせずに 
すぐに相手に「できません」と
伝えてしまっていることが多いです。



困った、やりにくい、面倒だ、など
不都合を感じたことを
相手が伝えたときに
いったんその”気持ち”を
受け取ってもらえたら
それだけでも相手は 冷静になれます。


自分の気持ちを受け取ってもらえなかった、
と感じた瞬間に
「なんでできないの?」
なんていう風に反論が起きるのは

受け止めてもらえなかった、という
”満たされなかった気持ち”を
どうにかして満たしたい、という感情が
大きくなるからではと思います。




今回のスタッフさんは
お仕事 特別に丁寧な言葉つかいでは
ありませんでしたが
実際に近くまで移動して、
障害物(と女性が思ている)を
特定するという行動をとったことに対して
女性が「私の言い分を聴いてくれた」
と納得したのでしょう。


その間、時間にして数分間。

この数分を 
目の前の仕事を優先して
「今忙しいのに・・・・」などの感情で
女性の要望を
おざなりにされなかった対応に、
拍手を送りたい気持ちでした。




 

土屋佳瑞ブログ
”違いが価値になる” ~ № 1920~
 
 
 
 
 

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