こんにちは。
今回は、公認会計士×プロコーチの塙健一郎が担当です。
”能力”って、結局何なのだろう?
最近、改めて考えさせられました。
きっかけは、ある新人作家さんに出会ったこと。
昨年日経小説大賞を受賞し作家デビューした、赤神諒さんという方です。
お仕事で関わらせていただいている方ですが、発する一言が本当に刺さる。鋭い。
「この人、優秀だな」と感じさせる、そんな方です。
作家デビューしてほぼ1年ですが、すでに単行本4冊、文庫本1冊を出版しています(すごいペース!!)。
そして、あくまで主観ですが、最新作が常に作者最高傑作。
(誤解なきようにですが、すべていい作品だと感じています)
言い換えれば、常に進化している。
そんな赤神諒さんですが、無事に作家デビューするまでは相当時間もかかり、挫折も味わったそうです。
その挫折をきっかけに、
l 毎日必ず〇〇字書く(何文字か伺ったのですが忘れてしまいました。結構な文量だったと思います。)
l 大好きなお酒も自宅では飲まない(作家デビューするまで)。
結構ストイックな時期を積み重ねたとのこと。
それも、何年も。
”熱意”、ですよね。
千里の道も一歩から。
努力に勝る才能なし。
踏まれても根強くしのべ道草や、やがては笑う春が来る。
こんな方程式があります。
「人生・仕事の成果=考え方×熱意×能力」
京セラ稲盛さんの影響を受け、以前私が勤めていた会社も行動指針の一つに採用していました。
私は能力は変化すると考えますが、今やDNAで優劣の判定もできてしまう時代。
特定の分野についての覆しえない優劣は、厳然として存在するのでしょう。多分。
でも、そんな能力は眠ったまま生かされない場合の方が多い。
結局、熱意の強さには敵わない、そんな点を表現した方程式だと理解しています。
「GRIT~やり抜く力」という本があります。
やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
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やり抜く力。その根本になる熱意こそが、”能力”なのかもしれません。
でも、熱意を維持することは、皆さん実感されている通り、簡単ではありません。
ではどうすれば?
プロコーチの立場からは、是非、我々コーチを活用して欲しい!!
コーチは定期的なセッションを通じて、熱意の源になる思いや感情を呼び覚ますため力を尽くします。そこに「コーチである」ことの喜びを感じます。
コーチは熱意の維持装置。
そんな言い方もできるかもしれません。
何かを達成したいのでしたら、コーチも活用する。
他人の力を活用することもまた、”能力”。
さて、赤神諒さんは大学教授でもあり、弁護士としても活躍されています。
最新作は「酔象の流儀 朝倉盛衰記」(戦国時代。越前朝倉家が題材)。
ご専門が行政法ということもあるのか、派閥の力、リーダーと部下、組織の盛衰、そんな観点からも読みごたえある作品だと感じます。
権威的な人物、関係構築に心を砕く人物、コーチ的に働きかける人物、保身に走る人物。絡み合った関係性。その中で抗えない大きな力。変われない組織。良くも悪くも絶対的なリーダーの影響力。
我々コーチが組織力学を感じ取る上でもヒントになりそうです。
そしてなにより、赤神諒さんの小説、読むとその舞台に行きたくなります(私は以前大友家の作品を読んで、惹きつけられるように大分の臼杵市まで行ってしまいました)。
小説がお好きでしたら、「次の一冊」にお勧め致します。
以上、今回は公認会計士×プロコーチの塙健一郎が担当しました。
以下、赤神諒さんの小説です。
酔象の流儀 朝倉盛衰記
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