良い姿勢とはどんな姿勢でしょうか?
私は子どもの頃から猫背です。
直したいと思ってもなかなか直らず現在に至っています。
そんな私が柔道整復師による「姿勢改善シンポジウム」オンラインセミナーを拝見し、
猫背でない人でも、日頃の姿勢を意識することは
パフォーマンスアップにつながることがわかったのでシェアします。
良い姿勢とは、楽で美しい姿勢であり、パフォーマンスの高い動作のことです。
その動作には
①脱力
②身体を中心から動かす
の2つの特徴があります。
私が以前空手の先生に、立っているときの正しい姿勢を教わったことがあります。
両方のかかとをくっつけて立ち、つま先立ちして全身がぐらつかなかった体勢で
かかとを床におろしたときの姿勢(まるで頭のてっぺんから糸で吊らされている感じ)が
頭からつま先まで気が通っている状態でそれが正しい姿勢だと聞きました。
座っているときの正しい姿勢
身体の中心は、仙骨です。
とくに猫背だと、胸を張って背筋をのばすことを意識しがちですが、
それは間違いで仙骨のある骨盤を意識し、骨盤を真っすぐ立てることで
背骨は自然とそれに従って正しい位置に乗っかります。
座っているときに、骨盤がまっすぐ立っているかどうかを知る簡単な方法があります。
椅子に座っている体勢で両手を左右からお尻の下に入れます。
するとお尻の骨(座骨)が左右の手にそれぞれ当たるのがわかります。
この状態が骨盤が真っすぐ立っている状態です。
この状態のまま背中を丸めてみましょう。
すると座骨はお尻の下に入れた手よりも前に動きます。
これは骨盤後傾(猫背含む)の状態です。
<骨盤後傾の人の特徴>
□お尻の筋肉がなくなりやすい
□がに股になりやすい
□膝が曲がりやすい(故障しやすい)
⇒太もも後ろ(ハムストリングス)を伸ばす10秒程度のストレッチがおすすめ
今度は逆に手をお尻の下に入れたまま胸を反らしてみます。
すると座骨はお尻の下に入れた手よりも後ろに動きます。
これは骨盤前傾の状態です。
<骨盤前傾の人の特徴>
□お尻が出っ張りやすい
□反り腰になりやすい
□お腹が出やすい
□内股になりやすい
⇒股関節前を伸ばす10秒程度のストレッチがおすすめ
椅子に座った直後は正しい姿勢をキープできますが、
PCで作業していると知らないうちに悪い姿勢に戻ってしまいます。
なので15分に1回姿勢を直すクセをつけましょう。
職場ではなかなかできませんが、
床に仰向けに寝た状態で、ぐるぐる巻きにしたバスタオルを腰に入れて
両手をバンザイのように上げて背筋を伸ばすのも効果がありますし、
肩甲骨周りの筋肉をほぐす肩回し、腕回しも合わせて行うと
正しい姿勢に筋肉が形状記憶しやすくなります。
姿勢を改善するだけで自分が持っている力をより発揮できるようになります。
<骨盤を立たせる前と後のパフォーマンスの違い>
・前屈が最も少ない人で2㎝、最も多い人で17㎝もアップ
・歩幅が最も少ない人で9㎝、最も多い人で14㎝もアップ
・握力が最も少ない人で6㎏、最も多い人で7.6㎏もアップ
そして冒頭の特徴の1つ、良い姿勢は脱力状態なので
疲れにくい省エネの身体になります。
姿勢は生活習慣であり、悪い姿勢はある意味 生活習慣病と
柔道整復師であり猫背矯正マイスターの小林篤史氏がおっしゃっていました。
姿勢についてもっと詳しく知りたいという方は、
小林氏の著著『姿勢の教科書』『ねこ背は10秒で治せる』など
ご参考になってみてはいかがでしょう。