ここ数年、高齢者による交通事故がニュースで取り上げられることが多くなっています。

 

高齢者が免許を更新する際は、

・75歳以上・・・認知機能検査と高齢者講習

・70歳~74歳・・・高齢者講習

を要します。

 

また、実際にその年齢層の交通事故、とくにブレーキの踏み間違いが多いようで、

加齢に伴う認知・身体機能の衰えによるものと考えられています。

 

とは言え、加齢に伴う衰えというのは高齢者に限らない話で、

働き盛りである50歳代でもあやゆる能力が衰えています。

 

20~24歳(最高期)と55~59歳を比較した労働能力に関するデータです。

 

※『高齢者の労働能力』(労働科学研究所1980)より

※最高期を100%とした場合の数字

 

●機能低下が低い能力

・脊柱前屈(92%)

・脊柱側屈、タッピングテンポ、前進跳躍反応、動作速度(85%)

・屈腕力(80%)

・分析と判断能力、単一反応速度(77%)

・計算能力(76%)

 

●機能低下が著しい能力

・夜勤後体重回復(27%)

・皮膚振動覚(35%)

・薄明順応(36%)

・聴力(44%)

・平衡機能(48%)

 

上のデータを見る限り、55~59歳の傾向は、

計算や分析、動作スピードなどの衰えは少なく、

一番低下率が高かった夜勤後体重回復は疲労回復のことでもあり、

疲労回復に時間を要することを意味します。

 

また皮膚振動覚以下は、安全な場所なら大きな問題はないかと思いますが、

ちょっとしたことでうまく体が対応できずふらつきや危険の察知に遅れるといった

支障が出てくる可能性があります。

 

なので、疲れが残っているときは要注意です。

 

まだ50歳代だから大丈夫だと過信せず、

仕事や自動車運転など集中力を要するときは気を引き締めて、

また疲れが残らない生活習慣を送りましょう。