持久力練習といっても、様々な種類がありますが、
ここでは有酸素エネルギー供給能力を高める
トレーニングを紹介します。
水泳の場合、100mなどの短距離においても、
7割は有酸素エネルギーを使用しますので、
この能力を高めることで、レース後半の記録向上
につながります。
ちなみに有酸素エネルギーとは、エネルギー生成に
酸素を必要とするため、こう呼ばれます。
体内(筋中)にあるグリコーゲン等をエネルギーとして
使用するものは、エネルギー生成に酸素を必要としない
ため、無酸素エネルギーと呼ばれます。
体内に取り込んだ酸素は、肺から血液に溶け込み、
心臓のポンプ機能を使って、血管から全身に送られ、
糖や脂質からエネルギー生成されます。
有酸素エネルギー生成能力を高めることで、
持久力は向上します。
そのためには、次の3つにポイントを絞って
トレーニングを行い、それぞれの能力を高めていきます。
(1)心臓から送り出す血液量を増やす
(2)体内に取り込む酸素量を増やす
(3)有酸素エネルギーで運動できるレベルを高める
それぞれの運動強度の指標としては、心拍数を使います。
(1)心臓から送り出す血液量を増やす
心臓の1回の拍出量(ドクンッ と打つ鼓動の大きさ)は、
心拍数の増加とともに大きくなり、心拍数140拍/分あたりで、
ほぼ最大に達します。
その為、心拍数140泊/分の強度で、じっくり長く泳ぎこむこと
により、1回の拍出量を大きくしていきます。
そうすることにより、1度で心臓から全身に送ることのできる
血液(酸素)量を増やすことができるため、エネルギーを多くつくる
ことが可能となります。
1本泳ぐごとに10秒間心拍数をはかり、23~24拍がキープ
できるスピードで続けることです。
スピードを上げても、心拍数が上がらないようにすることで、
1回の拍出量、つまり血液を送り出す量を増やすことが出来ます。
そうすることで、強度(スピード)を上げたとしても、酸素は十分に
供給されるため、心拍数が上がりにくくなります。
つまり、後半がバテにくくなります。
また低強度でじっくり泳ぎこむことにより、 体内の毛細血管網が
増加するため、筋肉でたくさんの酸素を利用する能力
も高まり、結果的に有酸素エネルギー供給能力向上に繋がります。
(2)体内に取り込む酸素量を増やす。
1分間で体内に取り込める酸素摂取量を、最大酸素摂取量
といいます。 よく肺活量と混同されがちですが、違うものです。
この能力が高いほど、より多くのエネルギーを作り出すことが
可能です。
この能力を高めるためには、最大酸素摂取量ギリギリの
強度(スピード)で泳ぎ続けることが必要です。
1本1本の強度を高くし、レスト時間も不完全休息で行います。
運動強度が高まると、酸素供給が追いつかなるため、
より多くの酸素を全身に送ろうと、心臓が速く動き始め、
心拍数が上がります。
いよいよエネルギー欠乏の状態になると、
より多くの酸素を取り込もうと、呼吸が早くなっていきます。
この強度でトレーニングを続けることで、酸素摂取能力は
向上します。
心拍数では、180拍/分以上が目安です。
10秒間では、30回以上です。
泳いでいる選手がハアハア言っていたり、
肩で息をしていたりする状態は、身体がエネルギー供給
のために酸素を必要として、心拍数が高まり、
呼吸も追いつかなくなっているからで、
最大酸素摂取能力に、負荷がかかっている証拠です。
この能力が高くなるほど、強度(スピード)を上げたと
しても、酸素は十分に供給されるため、心拍数が上がり
にくくなり、呼吸も乱れにくくなります。つまり、後半がバ
テなくなります。
ここまで、自分自身で追い込むことが大切です。
(3)有酸素エネルギーで泳げるレベルを高める
強度(スピード)が上がれば酸素からエネルギーを作るのでは
間に合わなくなるため、体内でエネルギーを生成する
無酸素エネルギーへ移行します。
ただし、無酸素エネルギーは体内の貯蔵量に限界があるのと、
乳酸生成の問題があるため、持続させることができません。
そのため、より強度(スピード)をあげても無酸素エネルギーに
移行せず、有酸素エネルギーで泳ぎ続けられるように
トレーニングすることが大切です。
無酸素エネルギーに移行する手前の、ギリギリの強度のことを
AT(無酸素性作業閾値)と呼びます。
この強度で、泳ぎ続けることにより、有酸素エネルギーで泳ぎ続け
られるスピードが高まります。
ATのスピードの指標としては、コントロールテストを用いて割り出す
方法もありますが、ジュニア選手だと筋肉量が発達していないので、
ほとんど使えないと思います。
心拍数を指標として練習するのが一番わかりやすいです。
160拍/分前後を目安として下さい。 10秒間だと27拍前後です。
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