最近お気に入りの本で、「偉大で崇高なこと」という題名の章を読んでいた時。

いつもの満員電車で。


「あぁ、綺麗!!」

という結構大きな声が後ろから聞こえてきました。


満員電車。
しかも、朝。

眠く、(少なくとも私は)嫌なだなーなんて思いながら会社に向かう
電車の中。

ちょっとびっくりして、思わず私は振り返りました。

すると、声を上げた女性と目があいました。
明らかに、きっと私は、不思議な人だな、って顔をしていたと思うのに
彼女は、ほほえみをたたえて、私に会釈をしてくれました。

内心、「えぇ??声あげる??」と思っていた私も
彼女の微笑みに、つられて、にっこり。

何だか気持ちが明るくなりました。

そして、ふと気付いたのです。

今止まっているこの駅は、
目の前に川があり、川べりに
銀杏や桜が植えてあるんです。

季節は10月でした。

そう、きっとその人は外の景色が紅葉が美しいことに気づいたから、
素直に声をあげて、その美しさを讃えていたんです。

何だか素敵だなって、とっても思いました。

本には、こうつづってありました。
「ありふれた日常から私たちを引き上げてくれるのは
感動する心や、感謝の気持ちです」

窓の外。
電車が動き出します。

駅の向こうに、川が少しだけ見えました。
私もその紅葉の美しさを堪能させていただきました。

感動する気持ちをいつでも持ち合わせている
その女性に
そのことに気づかせてくれたことに
心から感謝したいと思いました。