ミス・シェパードをお手本に ~The lady in the van~ | Coach MasHのボヤキblog ~働く人 働きたい人を応援します~

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本日もおつきあい下さり、ありがとうございます。

 

今年はたくさん映画を観るぞ~~

 

あ、今年も、ですね。

 

今年最初に飛び込んで観た映画は、イギリスの名女優が主演。

 

ストーリーも配役もめっちゃ渋いものでしたが、

 

予告編だけでとにかく惹かれて観に行った映画です。

 

「ミス・シェパードをお手本に  ~The Lady in the Van~」 です。

 

 

予告編は、こちら。https://www.youtube.com/watch?v=eNq25Bto00g

 

舞台はイギリスロンドンのカムデンという裕福な人の住む住宅街です。

 

そして、出てくる登場人物のキャラがとても濃い!!笑

 

主人公は、ホームレスの女性で、ミス・シェパードと呼ばれている。

 

優しくされても感謝しない。それどころか、文句だけは誰にも負けない。

 

自分のスタイルは絶対に曲げないのです。

 

一言で言えば、ミス・シェパードとは、いや~なババアです。

 

 

ミス・シェパードはいつも自分の車、バンに乗っています。

 

バンの中はとても綺麗とは言えず、誰も近寄れないくらい臭い。

 

そのバンをこの高級住宅街の路上駐車して生活してるんだから、

 

住民ははっきり言って、相当困っていたわけです。

 

そんなミス・シェパードの餌食になってしまったのが、劇作家アラン。笑

 

あまりにも住民に迷惑がられている老人を見てるのがかわいそうで、

 

結局、自分の家の敷地内にバンを停めてもいいと言っちゃって、

 

一人暮らしの根無し草の老人の介護責任者的な存在になってしまう。

 

 

しかし、この婆さん、相当いろんな嘘や謎がありそう。

 

何せ、この映画のスタートは、自分の車で人を跳ねた婆さんが、

 

警察から逃げ惑うシーンから始まるんですから。

 

その謎は解かれないまま、ミス・シェパードとアランの交流が続きます。

 

 

アランは劇作家で、自分の母親は老人ホームにいる。

 

作家は常にネタを探しながら、自分の生活を切り取って書くもんだから、

 

アランの心の中にいる、善人の心と劇作家としてのずるさが交錯する。

 

そんな二人のアランが同時に登場し、本音を叫んでいる描き方が面白い。

 

アランを演じるアレックス・ジェニングスの表情が絶妙なんですよね。

 

そして、この物語の主役、ミス・シェパードは、

 

ハリー・ポッターでも重要な役どころを演じたマギースミスさんですから、

 

この二人の掛け合いが最高におもしろく、最高のコンビネーションです。

 

 

過去に大きな苦しみ、痛みを味わったであろうイケずな婆さんと、

 

そんな婆さんを見捨てることが出来ないちょっと間抜けな劇作家。

 

一見心が全く通い合わない二人なんだけど、

 

なぜか、他の人には感じることが出来ない心の触れ合いが出てきて、

 

だんだん、ミス・シェパードの生い立ち、苦痛が明らかになってきます。

 

それぞれ不器用な主人公たちが、かわいく思えてくるし、

 

このイケずな婆さんの心の内を知りたい、って思っちゃうのです。

 

 

今、私の近くにいるお年寄りは、幸せなのかなあ。

 

食べるものもあり、一緒に居る人もいて、医療もしっかりしてて、

 

そんな状況でも、幸せだと感じていないお年寄りもいるはず。

 

ミス・シェパードは、家もない、金もない、仲間もいない、

 

それでも、誰にも媚びを売らず、人の言うなりには絶対にならず、

 

自分の大切にしたいものを、徹底的に大切にして生きている。

 

 

人はどんな生き方をすればいいんだろう、

 

どんな最期を迎えることが幸せなんだろう、

 

本当に本当に、映画観ながら考えさせられてしまいました。

 

 

私、この映画、大好きです。ほとんど実話、だそうです。

 

そして、マギー・スミスさん、すごすぎます。

 

こんなイケずな婆さんが、こんなにおもしろく、可愛く演じられる。

 

彼女でなければ、こんなすごい映画にはならないんだろうな~。