★ラファエラ・カッラ (vf) Raffaella Carrà

本名ラファエラ・マリア・ロベルタ・ペローニ(Raffaella Maria Roberta Pelloni) 1943年6月18日ボローニャ(Bologna)生、2021年7月5日ローマ没、歌手、ダンサー、女優、テレビ司会者、ラジオ、テレビ作家。

             

               3351(CGD)

 

活動期間:1969年– 2021年

所属レコード会社:RCA Italiana, CGD, CBS, Hispavox, Fonit Cetra Ricordi, X-Energy,DIY-Do It Yourself

サンレモ音楽祭出場0回

サンレモ音楽祭出品0曲

 

 

 1974年3月16日から土曜日のゴールデン・タイムで8回放送された音楽ヴァラエティ番組「Milleluci」でミーナに見込まれたラファエラ・カッラはミーナの“跡目”を次いでオールラウンド・ショウ・ガールの女王の座を得ました。と言っても実際は形のある物を貰ったわけでありません。その後の事は本人の努力次第です。ラファエラはミーナの期待を裏切らない人気と名声を勝ち取っていきます。

 

 「ミッレルーチ(Milleluci)」の後は2年ぶり3度目のカンツォニッシマの総合司会をすることになりました。しかもメインの総合司会で共演は中年男性デュオコッキとレナート(Cochi e Renato)とグランド・フィナーレだけ1回はサンレモ音楽祭の名物司会者マイク・ボンジョルノ(Mike Bongiorno)が加わります。

 

 9月6日に第2話で歌う期待の曲”ルモーレ”が発売されましたが、間もなく発売が禁止となります。禁止の内容は良く判りませんが、3週間後の9月末にB面曲を変更し、レコード番号も変えられて””は再発売されました。と言う事はB面の”Sì, Ci Sto”に問題があったことになりますが、この曲もその後に出たアルバム「Raffaella Carrà  ‎– Felicità Tà Tà」に収録されています。アルバム発売までに歌詞を変更することもあり得ますので、現物を聞いてみないと分かりません。

 

2691(CGD) (1974年9月6日 CGD – CBS Sugar) Rumore (ルモーレ)/Sì, Ci Sto

2691(CGD)  2730(CGD)

2730(CGD) (1974年9月25日 CGD – CBS Sugar) Rumore (ルモーレ)/Mi Vien Da Piangere

 

 という発売時のゴタゴタはありましたが、この曲はスペインから火が付きヨーロッパで大ヒットとなります。そしてラファエラの三大ヒット曲に入る成績を残し、彼女の代表作となります。74年年間ヒット・ランク27位の大ヒットでした。

 

 74年のカンツォニッシマは今までと違い10月6日日曜日の午後に放送時間が変わって始まりましす。今回もオープニング・テーマ曲はラファエラが“フェリチタ・タ・タ”を歌います。10月に入ってすぐシングル盤が発売されました。

 

 いつもならテーマ曲がトップ・ヒットとなるのですが、番組中に歌った“ルモーレ”の方が大ヒットになり少し影が薄れました。けれど年間ヒット・ランク39位の大ヒットになります。因みに春の「ミッレルーチ」のオープニング・テーマも同92位に入っており、年間ヒット・ランク100に三曲ランク・インした最高の年となりました。

 

 クロージング・テーマは共演の男性コミック・デュオ、コッキとレナート(Coccchi e Renato)が歌う“そして人生 (E La Vita, La Vita)”で74年年間ヒット・ランク13位となり、ラファエラ・カッラのオープニング・テーマを上回るメガ・ヒットとなります。

 

2731(CGD) (1974年10月 CGD – CBS Sugar) Felicità Tà Tà (フェリチタ・タ・タ)/Il Guerriero

2731(CGD)  69090(CGD)  

69090(CGD) (1974年 CGD – CBS Sugar) Raffaella Carrà  ‎– Felicità Tà Tà

1.Felicità Tà Tà (フェリチタ・タ・タ)

2.Il Guerriero

3.Troppo Ragazzina

4.Sì, Ci Sto!

5..Quando Dico Di No

6.Rumore (ルモーレ)

7.Tabù

8.Prima Di Dormire

9.Superman

10.Scordalo Ragazzo Mio

11.Mi Vien Da Piangere

 

 年末にカンツォニッシマのオープニング・テーマをタイトルにしたアルバム「Raffaella Carrà  ‎– Felicità Tà Tà」が発売されました。大ヒットの”ルモーレ”と” フェリチタ・タ・タ”を含む全曲オリジナル曲です。イタリアではアルバムは5万枚超でプラチナ・ヒットになりますが、年間ベスト・セラー(ほぼ100位以上)には入っていません。

 

 このアルバムは”ルモーレ”が大ヒットしたスペインで翌75年ノンストップ・リミックス・ヴァージョン化し、アルバム「ルモーレ」としてリリースされています。

 

 番組の放送が土曜日の夜から日曜日の午後に変わったことで子供向けののコーナーも充実され、ラファエラ・カッラと人形キャラクターのトッポ・ジージョが共演もしました。

 

 グランド・フィナーレの当日に放送局のストライキで放送が出来ず、またイタリアの経済不況、音楽産業の不振、ロックとダンス・ミュージックの台頭とカンツォーネ(歌謡曲)の急激な衰退で結果的に19回続いたカンツォニッシマもこの年が最後になってしまいます。

 

 カンツォニッシマ最終回がストライキで中止になった75年1枚目のシングル”夜明けのディスコ (Male)”が出ます。これは邦題で元の意味は「悪い、不幸、破滅」等々。嫌味で出したのでしょうか?にも関わらず年間ヒット・ランク91位に入りました。

 

3351(CGD) (1975年3月 CGD – CBS Sugar) Male (夜明けのディスコ)/Sciocco ※ジャケット画像は顔写真画像をご参照

 

 音楽業界、カンツォーネと従来型歌手の人気の急速な低下でお金のかかるアルバム制作が中止になったのか彼女の初めての編集ベスト盤が発売されます。

 

69136(CGD) (1975年9月 CGD – CBS Sugar) Il meglio di Raffaella Carrà

1.Tuca Tuca (トゥカ・トゥカ)

2.Chissà Se Va (みんなしっかり)

3.Ma Che Musica Maestro (なんていうマエストロ)

4.Papà

5.Felicità Tà Tà (フェリチタ・タ・タ)

6.Rumore (ルモーレ)

7.Ti Ammazzerei

8.Il Guerriero

9.Tea For Two (二人でお茶を - Louis Groody & John Barker) 

10.Borriquito (- Peret)

11.Tabù

12.Din Don Dan

69136(CGD)  3840(CGD)

3840(CGD) (1975年11月 CGD – CBS Sugar) Tornerai (待ちましょう)/53 53 456

 

 75年2枚目のシングルも文字ジャケットで”待ちましょう”のリバイバル物でお茶を濁した感じです。

 しかし強運の持ち主、”ルモーレ”がスペインで大ヒット、欧州全体での成功となり、次は76年に英国で” A Far L'Amore Comincia Tu”で火が付きました。75年以降の曲で新アルバム「Forte Forte Forte」発売され、確実な成功を得ます。

 

4236(CGD) (1976年 CGD – CBS Sugar) Forte Forte Forte/A Far L'Amore Comincia Tu

     

                         4236(CGD)                          81439(CGD) 

81439(CGD) (1976年 CGD – CBS Sugar) Forte Forte Forte

1.Male (夜明けのディスコ)

2.Tornerai (待ちましょう)

3.53 53 456

4.A Far L'Amore Comincia Tu

5.Voglia Di Tornare

6.Forte Forte Forte

7.Sciocco

8.Bobo Step (ボボ・ステップ – The Ice)

9.E Mia Madre                      

 

 

ラファエラ・カッラの国内盤

SR- 879 (1975年4月 SEVEN SEAS - キング) 1974~5ローマTVフェスティヴァル (1974-1975 ROMA TV FESTIVAL)

1.フェリチタ・タ・タ(オープニング・テーマ)  (FELICITA' TA' TA')

 

SR- 879 DY-5103-1

 

DY-5103-1 (1976年3月 SEVEN SEAS - キング) カンツォーネの歴史 特別試聴盤 (LA STORIA DI CANZONE ITALIANA) [非売品]

25.クァンド・クァンド・クァンド (QUANDO QUANDO QUANDO)

 

GP- 408 (1976年5月 SEVEN SEAS - キング) ファンキー・カラテ/ビバ!!ホーム・ディスコ・パーティー (KARATE/VIVA!! HOME DISCO PARTY)

9.夜明けのディスコ (MALE)

 

GP- 408 GXF-  31~5

 

GXF-  31~5 (1976年5月 SEVEN SEAS - キング) 5LP Box カンツォーネの歴史  (LA STORIA DI CANZONE ITALIANA)

4-13.クァンド・クァンド・クァンド (QUANDO QUANDO QUANDO)

 

GP- 429 (1976年8月 SEVEN SEAS - キング) ファンキー・カラテ・愛がすべて/灼熱のディスコ (KARATE, A QUOI SERT DE VIVER LIBERE?/FIRE INTO DISCO)

13.ルモーレ (RUMORE)

 

                       GP- 429

 

 

[ご参考] トッポ・ジージョ

 1958年にイタリアのマリア・ペレーゴ(Maria Perego)が創造したネズミのキャラクター・パペット人形。3人で操作し、声はペッピノ・マッツッロ(Peppino Mazzullo)が担当、イタリア制作のレコードはペッピノ・マッツッロが歌っています。(LPジャケットの写真が本物のトッポ・ジージョです)

 

 アメリカの「エド・サリヴァン・ショー(The Ed Sullivan Show)」にも出演したイタリア・トップのキャラクター。同じくイタリア・ネズミのキャラクターでトポリーノ(Topolino)もいます。イタリアではミッキーマウスもトポリーノと呼ばれます。

 

 日本語版ライセンス契約で声の出演者山崎唯、久里千春(ロージー役)ご夫妻の日本語のレコードも量産されましたが、イタリア制作とは別物です。
 

OR- 1591 (1966年10月 6日 ODEON - 東芝音楽工業) ぼくはトッポ・ジージョ (COSA DICI MAI)/マンマ (MAMMA)

 

OR- 1591  OR- 1617

 

OR- 1617 (1966年11月 15日 ODEON - 東芝音楽工業) トッポ・ジージョのジングル・ベル (JINGLE BELLS)/トッポ・ジージョのホワイト・クリスマス (WHITE CHRISTMAS)

 

OP- 8065 (1967年1月 ODEON - 東芝音楽工業) ぼくはトッポ・ジージョ (TOPO GIGIO)

1.ぼくはトッポ・ジージョ (COSA DICI MAI)

2.ぼくは悪戯っ子 (NON LO FACCIO PIU')

3.みんなのぼく (UNO PER TUTTE)

4.ジェルソミーナおばあさん (NONNA GELSOMINA)

5.蚊 (LA ZANZARA)

6.マンマ (MAMMA)

7.トッポ・ジージョのジーロトンド (GIROTONDO DI TOPO GIGIO)

8.三艘の海賊船 (I TRE CORSARI)

9.ジョバネ・ジョバネ (GIOVANE GIOVANE)

10.メリー・ゴ-ランド (LA GIOSTRA DEL CARILLON)

11.ホワイト・クリスマス (WHITE CHRISTMAS)

12.ジングル・ベル (JINGLE BELLS)

 

            OP- 8065

 

 

 

ラファエラ・カッラ5は次回に続きます