サンレモ音楽祭に未出場、楽曲提供も1974年の“道はひとすじ(A Modo Mio)”だけで、サンレモ音楽祭と一番関係が薄かったクラウディオ・バリオーニです。しかしなんと2018年大会で芸術監督をしました。70年代以降の歌手なので時代が少し先に進んでしまいますが、『時の人』として先に紹介していきましょう。
★クラウディオ・バリオーニ (vm) Claudio Baglioni
本名クラウディオ・エンリコ・パオロ・バリオーニ(Claudio Enrico Paolo Baglioni)1951年5月16日ローマ生、自作自演歌手、テレビ司会者、プロデューサー。
82876-74200・2
活動期間:1969年– 現在
所属レコード会社:RCA Italiana(RCA Italiana→BMG Ariola→BMG Ricordi→Sony Music), CBS・Colubia (CGD→CBS Dischi→BMG Sony→SonyMusic), RTI
サンレモ音楽祭出場0回:但し2018年芸術監督
サンレモ音楽祭出品1曲:1974年入賞曲
2001年クラウディオ・バリオーニもいつしか50代になり、最初のツアーは「InCanto,tra pianoforte e voce」は地方都市が多く、この秋10月15日ジェノヴァから大都市中心に再演されます。12月9日南部の大都市バリを千秋楽とする23ヶ所23演が行われました。12月8日ナポリのサン・カルロ劇場ではイタリア癌研究協会へのチャリティー・コンサートを兼ねて行われました。劇場は欧州の現役使用されている最古のクラシック音楽劇場でポピュラー音楽の演奏が初めて許され、TV放送もされました。
そして翌02年1月5日バリにある91年に火災で焼失し損傷したままのペトゥルッチェリ劇場(09年に再建)で、インド人詩人タゴールの詩と、バッハのカンタータ147番“主よ人の望みの喜びを”をもとに特別に書いた曲“Per Incanto e per amore”がバリ州管弦楽団と共演しました。
7月8日前年のツアー「InCanto,tra pianoforte e voce」の36曲を収録したライヴ盤はネット配信限定で公開されました。後にDVDでも発売されますが、当時としてはネット配信のみというのは新しい試みでした。
03年2月19日前例のない大規模なコンサートの計画を発表しました。4月29日TVニュース・ショーでアルバムの中の新曲“Sono Io”を発表、新アルバム発売直前の5月10日RAI-1で3つのコンサート「(Il Cammino)、「IlCuore」、「Il Canto」のコンサート・ストーリーの特番を放送してもらいます。
また同月15日イタリアの民放カナレ5主催のTVガット賞の授賞式にプレゼンター(授与者)として招かれ、偉大なカンタウトゥーリ、ジョルジョ・ガーベル(GiorgioGaber)の妻で女優のオンブレッタ・コッリ(Ombretta Colli)と娘のダリラ・ガルベルシック(DaliaGaberscik)にTVガット賞を渡しました。16日ローマの国会前広場で、写真展とキャンピングカーACIを展示し、新アルバム全曲を披露しました。大々的事前イヴェントを展開して、この後も多くのTV出演をしていきます。
5月23日に新アルバムを発売。アルバム「SonoIo - L'Uomo Della Storia Accanto」は90年の「Oltre」、95年の「Iosono qui」、99年の「Viaggiatore Sulla Coda Del Tempo」の思慮深い実存的アルバム三部作の後、基本的なテーマはあらゆる面で愛ですが少し不可解なモチーフに戻る様子をうかがわせます。15万枚を売上げ03年年間ベスト・セラー21位になりました。
COL-4512019・1
COL-4512019・2
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COL-4512019・1 (2003年5月23日 Columbia – Sony Music) 30cm 2LP Sono Io - L'Uomo Della StoriaAccanto
COL-4512019・2 (2003年5月23日 Columbia – Sony Music) CD Sono Io - L'Uomo Della StoriaAccanto [5 099751 201922]
CB-11 (2007年 Columbia – Sony BMG) CD Sono Io
→CB-00 (2007年 Columbia – Sony BMG) 13CD BoxClaudio Baglioni Cofanetto
CB-1111 (2011年 Columbia – Sony Music) CDSono Io - L'Uomo Della Storia Accanto
88697-87429・2 (2011年7月 Columbia –Sony Music) CD Sono Io - L'Uomo Della Storia Accanto [0886978742926]
1-1.Sono Io
1-2.Tutto In Un Abbraccio
1-3..Grand'Uomo
1-4.Mai Più Come Te
1-5.Sulla Via Di Casa Mia
1-6.Patapàn
2-1.Quei Due
2-2.Serenata In Sol
2-3.Tienimi Con Te
2-4.Fianco A Fianco
2-5.Requiem
2-6.Di Là Dal Ponte
2-7.Per Incanto E Per Amore
88697-87429・2
CB- 1111
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収録曲“TuttoIn Un Abbraccio”の名前をとったスタジアム・コンサート「Tour 2003 (Stadi)」に入ります。大掛かりな舞台装置とダンサー34人を含む300人のパフォーマーを投入した3時間の公演です。6月14日アンコーナ、19日ミラノ、23日パドヴァ、27日フィレンツェ、7月1日ローマ、5日、フィナーレは12日カターニャでした。この各都市でサプライズ・ゲストの大物歌手たちが出演します。ローマの模様は9月19日カナレ5でTV録画放送され、この後DVD化されました。
バリオーニは新たな試みを始めます。ツアーの直後9月23日にイタリアの最南端(マルタよりさらにシチリア島の西方の離島)ペラージェ諸島ランペドゥーサ島(Lampedusa)で彼主催のオ・シャ(O’Scià)音楽祭を開きます。「オ・シャ」と言うのは島の方言で、標準語だと「Ciao」に当たるような日常よく使われる挨拶の言葉です。
この島の名前はどこかで聞き憶えがあると思います。94年8月避暑に来ていたドメニコ・モドゥーニョ(Domenico Modugno)が心臓発作で亡くなった島です。初年度は島のビーチの特設ステージで、モドゥーニョの代表作“ヴォラーレ(NelBlu Dipinto Di Blu)”やバリオーニのヒット曲を島の人のために数時間歌いました。オ・シャ音楽祭は翌年から豪華な歌手たちをゲストに迎え3日間の日程で開催され12年まで10年間続きました。このオ・シャ音楽祭の収益は難民のための基金、オ・シャ基金(FondazioneO'scia')が設立され、イタリア大統領、ローマ法王、欧州委員会、国連高等弁務官事務所まで関係する一大事業に発展します。
11月21日から新ツアー「Crescendo」に入ります。初日と翌日はトリノで大都市は複数回の公演です。翌04年3月9日まで28都市36公演を行いました。舞台は大変ユニークで垂直に3段、小部屋、居間、テラスという3つのブースが形作られています。ショーはそれぞれ進行に従い使われていきます。22日トリノの2夜目はRAI-3のファビオ・ファツィオが司会するTVヴァラエティー番組「Che tempo che fa」で入り中されました。クラウディオはこの間にも、単独コンサートもこなし、ラジオ、テレビの出演もこなします。
多忙にもかかわらず04年6月24日、ローマ・サピエンツァ大学の卒業試験に合格、建築学の博士号を取得しています。
03年11月から行われたツアー「Crescendo」と04年に行われたツアー「Cercando」のライヴ盤が05年にアルバム「CrescendoE Cercando」として発売され、05年年間ベスト・セラー36位になりました。
COL-519128・2 (2005年 Columbia – Sony Music) CD CrescendoE Cercando [dal Vivo]
1-1.Crescendo E Cercando
1-2.Io Sono Qui (私はここに)
1-3.Tienimi Con Te
1-4.Fotografie
1-5.Di Là Dal Ponte
1-6.Le Ragazze Dell'Est (東方の少女)
1-7.Un Nuovo Giorno O Un Giorno Nuovo
1-8.Mai Più Come Te
1-9.Avrai (貴方は持つでしょう)
1-10.Grand'Uomo
1-11.TuttoIn Un Abbraccio
1-12.StradaFacendo (道行きながら)
1-13.E Tu (そして君)
1-14.LaVita È Adesso (人生は今)
2-1.Sono Io
2-2.Chi C'È In Ascolto
2-3.Amori In Corso
2-4.Signora Delle Ore Scure
2-5.Quante Volte
2-6.Male Di Me
2-7.Ancora La Pioggia Cadrà
2-8.Con Tutto L'Amore Che Posso
2-9.Quei Due
2-10.UnMondo A Forma Di Te
2-11.AdessoLa Pubblicita (すり切れた思い出)
2-12.Notti
2-13.CuoreD'Aliante
2-14.MlleGiorni Di Te E Di Me
2-15.Via(遥かなる愛)
COL-519128・2
05年はTV出演のほかコンサートのゲスト、慈善団体も含めたイヴェント出演も数多く忙しい1
年となりますが、11月に未発表4曲を含む編集ベスト盤を発売し06年年間ベスト・セラー25位になります。
82876-74200・2 (2005年11月4日Columbia – Sony BMG) 3CD Tutti Qui - Collezione Dal 1967 Al2005 [828767420028] ※ジャケット画像は顔写真画像をご参照
1-1.Annabel Lee [未発表]
1-2.La Suggestione [未発表]
1-3.Ci Fosse Lei [未発表]
1-4.Signora Lia (シニョーラ・リア)
1-5.Notte Di Natale (クリスマスの夜)
1-6.Con Tutto L'Amore Che Posso
1-7.Porta Portese (ポルタ・ポルテーゼ)
1-8.Questo Piccolo Grande Amore (この小さくて大きな愛)
1-9.Quanto Ti Voglio (君がなんて好きなんだ)
1-10.WL'Inghilterra
1-11.AmoreBello (アモーレ・ベッロ)
1-12.IoMe Ne Andrei (僕は出ていくよ)
1-13.ETu (そして君)
1-14.Poster(ポスター)
1-15.SabatoPomeriggio (土曜の午後)
1-16.QuanteVolte
1-17.Solo(ひとり)
2-1.E Tu Come Stai (君はどうしてるの)
2-2.Un Po' Di Più
2-3.Via (遥かなる愛)
2-4.Strada Facendo (道行きながら)
2-5.Buona Fortuna
2-6.Fotografie
2-7.I Vecchi
2-8.Avrai (貴方は持つでしょう) [CD初収録]
2-9.La Vita È Adesso (人生は今)
2-10.EAdesso La Pubblicità (すり切れた思い出)
2-11.AmoriIn Corso
2-12.DagliIl Via
2-13.IoDal Mare (海からやってきた僕)
2-14.NoiNo (勇気ある拒否)
3-1.Mille Giorni Di Te E Di Me (さよならの中で~果てしなき日々)
3-2.Io Sono Qui (私はここに)
3-3.Acqua Nell'Acqua
3-4.Bolero
3-5.Fammi Andar Via
3-6.Da Me A Te
3-7.Cuore Di Aliante
3-8.Stai Su
3-9.Sono Io
3-10.MaiPiù Come Te
3-11.TuttoIn Un Abbraccio
3-12.TienimiCon Te
3-13.TuttiQui [未発表]
クラウディオ・バリオーニ14は次回に続きます