今回紹介する二人の歌手は、年間ヒット・ランクに1曲ランク・インをさせていますが、その知名度も「一発屋」と言うことになると思います。その昔日本で曲が紹介された事自体奇跡かもしれません。
★ジョー・フェデリ (vm) JoFedeli
本名フェデーレ・ラディーサ (Fedele Ladisa) 1937年10月11日南部の大都市バリ生、歌手。稀にJoe Fedeliの表記の場合もあります。
JF-163

所属レコード会社:CGD, Nuova Enigmistica Tascabile, Polydor,Italdisc, Bentler
サンレモ音楽祭への出品、出場はありません。
小さな頃から海と歌が大好きな少年で、船乗りになるため商船学校に入学しましたが両親の反対で、商船学校を中退し姉の経営する男物の洋品店で働くことにしました。仕事の合間に歌っていましたが、歌の道を諦めきれませんでした。
1950年代半ばから仕事の後、近くのクラブで歌うようになり、彼はロック・ン・ロール・バンドを結成し活動をはじめ、プーリアで楽団南イタリア (i Cinque del Sud)やジャンニ・デジデリー (Gianni Desidery)楽団にも参加しました。
59年にミラノに移動しルチアーノ・フィネスキ(Luciano Fineschi)楽団の歌手として参加し、レコード会社のディレクターに見出され、61年に第1回ロック・ンロール・フェスティヴァルにフォ・フェデリの芸名で参加、テレビの歌番組やチェレンターノの映画にも出演するようになります。
61年頃にはツィスト歌手としてCGD とレコーディング契約をしました。62年に彼はカララ音楽祭でツィストにアレンジした曲で1位となりました。ツィスト曲のカヴァーをして人気も出てきたようですが、それも62年止まりだったようです。
N-9288 (1961年 CGD - CGD) No tengoon dinero/Non devipiangere piu’
N-9300 (1961年 CGD - CGD) Ti Tingo/Di didimmelo
N-9326 (1962年 CGD - CGD) Twistin' The Twist(カッコいいツィスト)/The Twist (ツィスト・No1)
N-9326

N-9335 (1962年 CGD - CGD) Wheels (峠の幌馬車)/ Twistin' The Twist (カッコいいツィスト)
N-9360 (1962年 CGD- CGD) Twist Can Can/Ciao, ciao twist
N-9360
N-9386


N-9386 (1962年 CGD- CGD) Liz Twist/Twist For Two
N-9383 (1962年 CGD - CGD) ferma questa notte sabato sera (夜をとどめてcover italiane di brani che johnnyhalliday canta nel film le parigine) DAVID 63
N-472

N- 472 (1963年 NET - SIDET) Se mi vuoi lasciare (恋の恨み)/No Monsieur (Nuova Enigmistica Tascabile#472, con il complesso di Mario Mellier; il lato B è interpretato dal TrioKaly)
63年にはCGDを離れ、NETという本業がパズル雑誌の会社で、素人同然の歌手たちにヒット曲を歌わせ、雑誌の付録用レコードを吹込ませる会社でミケーレの“恋の恨み”をカヴァーしました。
ポリドール移籍し、64年第1回夏のディスク・フェスティヴァルに出場、: ブルーノ・パレージ(Bruno Pallesi)作詞、レナート・デ・カルリ (Renato De Carli) 作曲の“月影のデイト(Sei come una lucertola)”が4位となりました。彼の歌はその年の夏のキャッチフレーズ (忠実のと同様、最も有名な歌) の一つ。64年年間ヒット・ランク78位に入りました。
NH54-781(1964年4月 Polydor -PHONOGRAM) Sei come una lucertola (月影のデイト) "Un Discoper l'Estate 1964"/T'ho conosciuta l'anno scorso (ビキニはダメよ)
NH54-781

NH54-xxx(1964年 Polydor - PHONOGRAM) HAI PREFERITO L'ALTRO/IO NON TI CREDO PIU'
その同じ年、彼は第8回チューリッヒ音楽祭(13人出場し優勝のみ決定)に“Un souvenir”で参加しましたが優勝しませんでした。
NH54-813 (1964年 Polydor - PHONOGRAM) Un souvenir/Giocod'azzardo
NH54-813

JF-163 (1965年 Italdisc - Italdisc) Una palla di gomma/È andata così (con I Corsari) ※ジャケット画像は顔写真画像をご参照
65年ミーナがデビューしたイタルディスクに再度移籍します。彼のグループ、コルサーリ(I Corsari)とカンタジーロに“È andata così”で出場しました。
JF-172 (1966年 Italdisc - Italdisc) Lo stesso giorno,la stessa ora/ Per dirti ciao
JF-172
BE・NP-5033


BE・NP-5033(1968年 Bentler - Bentler) Somigli a una bambola/Goodbye baby goodbye (conJenni's Group)
歌手生活10年の最後はベントラー (Bentler)に所属し、新たなバンドのジェンニス・グループ(i Jenni's Group)と最後のシングル盤“Somiglia una bambola”を出しましたが、ヒットもせずおわりました。その後はローカル歌手として歌を続けたようでした。
ジョー・フェデリの国内盤
DP-1376 (1964年10月 POLYDOR - 日本グラモフォン) 恋に秋風 (HAI PREFERITOL'ALTRO)/どうして君が信じられよう (IO NON TICREDO PIU')
DP-1376
DP-1412


DP-1412(1965年5月 POLYDOR - 日本グラモフォン) 月影のデイト (SEI COME UNA LUCERTOLA)/ビキニはダメよ (TI'HO CONOSCIUTA L'ANNO SCORSO)
国内デビュー盤の“恋に秋風”/“どうして君が信じられよう”のイタリア盤が未確認状態です。イタリアではもっとレコードを出していると思われます。
ジョー・フェデリは以上です。
★ロビー・グァレスキー(vm, drs) Roby Guareschi
本名ロベルト・グアレスキ (RobertoGuareschi) 1924年ミラノとボローニャの中間にある都市パルマ生、歌手、ドラマー。
2290x45

所属レコード会社:Music,Celson, Jolly (SAAR), The Red Record
サンレモ音楽祭への出品、出場はありません。
彼は、ベルボーイとして働きながら、1946年からゴルニ・クラメール(GorniKramer)など様々な地方楽団でドラマーとして働き出しました。54年にブルーノ・クレア(Bruno Clair)楽団に入り歌手としてデビューしました。
ワルター・グルトラーのミュージック・レーベルとフレッド・ブスカリオーネを崇拝する歌手として契約をします。、彼は“何てこったバンボーラ(Che Bambola)などブスカリオーネのスタイルを真似たカヴァー曲を録音しました。
2248x45(1959年Music - Gurtler) Che bambola (何てこったバンボーラ)/Coccobello
2261x45(1959年Music - Gurtler) Hei ragazza/Sei come un flipper
N-20028(1959年10月 Il Musichiere - THE REDRECORD) FLEX " allegato al n.39 della rivista "Il Musichiere"del 1 Ottobre 1959 Che bambola (何てこったバンボーラ)
N-20028

EPM-10148(1959年Music - Gurtler) EP Bruno Clair e il suo complesso(con l'orchestra di Bruno Clair)
2263x45(1959年Music - Gurtler) Patricia (パトリシア)/Tu(non devi farlo più)
2289x45(1960年Music - Gurtler) Meglio così/Io devo
60年ピエロ・トロンベッタ (Piero Trombetta)の作った“クリミナル・タンゴ(Kriminal tango)”を歌い年間人・ランク39位という大ヒットとなり多くの歌手や演奏家がカヴァーしました。同年唯一のアルバムが発売され、好評を得ます。
2290x45(1960年Music - Gurtler) Kriminal tango (クリミナル・タンゴ)/Ernestoil fusto
2290x45

2310x45(1960年Music – Gurtler) Mack The Knife (Moritat) (匕首マッキー)/Marina (マリーナ)
EPM-10168(1960年2月29日 Music- Gurtler) EP Kriminal Tango/ Roby Guareschi
1.Kriminaltango (クリミナル・タンゴ)
2.Marina(マリーナ)
3.MackThe Knife (Moritat) (匕首マッキー)
4.ErnestoIl Fusto
EPM-10168

LPM-1017(1960年Music - Gurtler) LP Roby Guareschi (se di Sole sole) 内容不明
2320x45(1960年Music – Gurtler) Sei troppo bella/L'ultimo whisky
2321x45(1960年Music – Gurtler) Diabolic Melody/T'insegnerò l'amore
61年グルトラー・レコード内のチェルソン(Celson)移り、63年グルトラーがSAARに再編したごきにジョリー (Jolly)に再移動、独立した元所属の大スター、アドリアーノ・チェレンターノの“タンガッチョ (Il tangaccio)”と“グラッツィエ・プレーゴ・スクージ(Grazie prego scusi)”をカヴァーしました。
QB-8013(1961年Celson – Gurtler) Rosetta/Dolce metà
QB-8015

QB-8015(1961年Celson – Gurtler) Ti rompo il muso pupa/Tango amaroRoby Guareschi & Complesso Bruno Clair
QB-8017(1961年Celson – Gurtler) La grana/Peccato
QB-8017
QB-8026


QB-8026(1961年Celson – Gurtler) Judy/Io tu e la mela
J-20198x45(1963年5月Jolly – SAAR) Ma Che CalzeVuoi Da Me/Ti Faccio Un Mazzo
J-20198x45
J-20202x45


J-20202x45(1963年5月Jolly – SAAR) Il tangaccio (タンガッチョ)/Grazie prego scusi (グラッツィエ・プレーゴ・スクージ)
60年代半ばに海外で活動するバンドを結成しまし、70年代後半に引退するまで活動を続けました。この期間もマイナー・レーベルでレコードを出していた可能性はありますが、これと言った資料は残っていません。
ロビー・グァレスキーの国内盤
IF- 1 (1960年12月15日 KING INTERNATIONAL - キング) 25cmLP ヨーロッパのこだま (ECHOS FROM EUROPE)
6.マリーナ (MARINA) ロビ-・グァレスキ-とジュリオ・リバーノ
8.クリミナル・タンゴ (KRIMINALTANGO) ロビ-・グァレスキ-とブル-・クレア-・バンド (ComplessoBruno Clair)
IF- 1
K19P- 301〜2


K19P- 301〜2 (1982年12月5日 KING INTERNATIONAL - キング) 30cmLPヨーロッパ・ヒット・パレードVol.1(1958~1961) (EUROPEAN HITS PARADE Vol.1 (1958~1961))
2-5.マリーナ (MARINA)
ご参考 クリミナル・タンゴ
RANK-4006 (1961年 TOP RANK - 日本ビクター)25cmLP 夢のヒット・パレード・ベスト10 (YOUR HITPARADE)
2.クリミナル・タンゴ (KRIMINAL TANGO) マリノ・マリーニ (MARINO MARINI)
RANK-4006
VICC-60145


VICC-60145 (2000年1月26日 VICTOR - ビクター・エンタテインメント) CDエスプレッソ/カルテット・ジェラート(QUARTETTO GELATO/ESUPRESSO)
2.クリミナル・タンゴ (KRIMINALTANGO) 演奏 カルテット・ジェラート (QUARTETTO GELATO)
ロビー・グァレスキーは以上です。
まだまだ紹介する歌手はあるのですが、そろそろ本題の歴代のサンレモ音楽祭の優勝、入賞、参加曲の紹介と、それを歌った歌手の話も戻りましょう。その後でまた、サンレモに出なかった歌手のことを書くことにしまししょう。