今回紹介する二人の歌手は、年間ヒット・ランクに1曲ランク・インをさせていますが、その知名度も「一発屋」と言うことになると思います。その昔日本で曲が紹介された事自体奇跡かもしれません。
 
ジョー・フェデリ (vm) JoFedeli
本名フェデーレ・ラディーサ (Fedele Ladisa) 19371011日南部の大都市バリ生、歌手。稀にJoe Fedeliの表記の場合もあります。
 
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所属レコード会社:CGD, Nuova Enigmistica Tascabile, Polydor,Italdisc, Bentler
サンレモ音楽祭への出品、出場はありません。
 
 
 小さな頃から海と歌が大好きな少年で、船乗りになるため商船学校に入学しましたが両親の反対で、商船学校を中退し姉の経営する男物の洋品店で働くことにしました。仕事の合間に歌っていましたが、歌の道を諦めきれませんでした。
 
 1950年代半ばから仕事の後、近くのクラブで歌うようになり、彼はロック・ン・ロール・バンドを結成し活動をはじめ、プーリアで楽団南イタリア (i Cinque del Sud)やジャンニ・デジデリー (Gianni Desidery)楽団にも参加しました。
 
59年にミラノに移動しルチアーノ・フィネスキ(Luciano Fineschi)楽団の歌手として参加し、レコード会社のディレクターに見出され、61年に第1回ロック・ンロール・フェスティヴァルにフォ・フェデリの芸名で参加、テレビの歌番組やチェレンターノの映画にも出演するようになります。
 
 61年頃にはツィスト歌手としてCGD とレコーディング契約をしました。62年に彼はカララ音楽祭でツィストにアレンジした曲で1位となりました。ツィスト曲のカヴァーをして人気も出てきたようですが、それも62年止まりだったようです。
 
N-9288 (1961 CGD - CGD) No tengoon dinero/Non devipiangere piu’
N-9300 (1961 CGD - CGD) Ti Tingo/Di didimmelo

N-9326 (1962 CGD - CGD) Twistin' The Twist(カッコいいツィスト)/The Twist (ツィスト・No1)
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N-9335 (1962 CGD - CGD) Wheels (峠の幌馬車)/ Twistin' The Twist (カッコいいツィスト)
 
 
N-9360 (1962 CGD- CGD) Twist Can Can/Ciao, ciao twist
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N-9386 (1962 CGD- CGD) Liz Twist/Twist For Two
 
N-9383 (1962 CGD - CGD) ferma questa notte sabato sera (夜をとどめてcover italiane di brani che johnnyhalliday canta nel film le parigine) DAVID 63
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N- 472 (1963 NET - SIDET) Se mi vuoi lasciare (恋の恨み)/No Monsieur (Nuova Enigmistica Tascabile#472, con il complesso di Mario Mellier; il lato B è interpretato dal TrioKaly)
 
 63年にはCGDを離れ、NETという本業がパズル雑誌の会社で、素人同然の歌手たちにヒット曲を歌わせ、雑誌の付録用レコードを吹込ませる会社でミケーレの“恋の恨み”をカヴァーしました。
 
ポリドール移籍し、64年第1回夏のディスク・フェスティヴァルに出場、: ブルーノ・パレージ(Bruno Pallesi)作詞、レナート・デ・カルリ (Renato De Carli) 作曲の“月影のデイト(Sei come una lucertola)”が4位となりました。彼の歌はその年の夏のキャッチフレーズ (忠実のと同様、最も有名な歌) の一つ。64年年間ヒット・ランク78位に入りました。
 
NH54-781(19644 Polydor -PHONOGRAM) Sei come una lucertola (月影のデイト) "Un Discoper l'Estate 1964"/T'ho conosciuta l'anno scorso (ビキニはダメよ)
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NH54-xxx(1964 Polydor - PHONOGRAM) HAI PREFERITO L'ALTROIO NON TI CREDO PIU'
 
その同じ年、彼は第8回チューリッヒ音楽祭(13人出場し優勝のみ決定)に“Un souvenir”で参加しましたが優勝しませんでした。
 
NH54-813 (1964 Polydor - PHONOGRAM) Un souvenir/Giocod'azzardo
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JF-163 (1965 Italdisc - Italdisc) Una palla di gomma/È andata così (con I Corsari) ※ジャケット画像は顔写真画像をご参照
 
65年ミーナがデビューしたイタルディスクに再度移籍します。彼のグループ、コルサーリ(I Corsari)とカンタジーロに“È andata così”で出場しました。
 
JF-172 (1966 Italdisc - Italdisc) Lo stesso giorno,la stessa ora/ Per dirti ciao
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BENP-5033(1968 Bentler - Bentler) Somigli a una bambola/Goodbye baby goodbye (conJenni's Group)
 
歌手生活10年の最後はベントラー (Bentler)に所属し、新たなバンドのジェンニス・グループ(i Jenni's Group)と最後のシングル盤“Somiglia una bambola”を出しましたが、ヒットもせずおわりました。その後はローカル歌手として歌を続けたようでした。
 
 
 
 
ジョー・フェデリの国内盤
DP-1376 (196410 POLYDOR - 日本グラモフォン) 恋に秋風 (HAI PREFERITOL'ALTRO)/どうして君が信じられよう (IO NON TICREDO PIU')
 
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DP-1412(19655 POLYDOR - 日本グラモフォン) 月影のデイト (SEI COME UNA LUCERTOLA)/ビキニはダメよ (TI'HO CONOSCIUTA L'ANNO SCORSO)
 
 国内デビュー盤の“恋に秋風”/“どうして君が信じられよう”のイタリア盤が未確認状態です。イタリアではもっとレコードを出していると思われます。
 
 
ジョー・フェデリは以上です。
 
 
 
★ロビー・グァレスキー(vm, drs) Roby Guareschi
本名ロベルト・グアレスキ (RobertoGuareschi) 1924年ミラノとボローニャの中間にある都市パルマ生、歌手、ドラマー。
 
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所属レコード会社Music,Celson, Jolly (SAAR), The Red Record
サンレモ音楽祭への出品、出場はありません。
 
 彼は、ベルボーイとして働きながら、1946年からゴルニ・クラメール(GorniKramer)など様々な地方楽団でドラマーとして働き出しました。54年にブルーノ・クレア(Bruno Clair)楽団に入り歌手としてデビューしました。
 
 ワルター・グルトラーのミュージック・レーベルとフレッド・ブスカリオーネを崇拝する歌手として契約をします。、彼は“何てこったバンボーラ(Che Bambola)などブスカリオーネのスタイルを真似たカヴァー曲を録音しました。
 
2248x45(1959Music - Gurtler) Che bambola (何てこったバンボーラ)/Coccobello
2261x45(1959Music - Gurtler) Hei ragazza/Sei come un flipper
 
N-20028(195910 Il Musichiere - THE REDRECORD) FLEX " allegato al n.39 della rivista "Il Musichiere"del 1 Ottobre 1959 Che bambola (何てこったバンボーラ)
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EPM-10148(1959Music - Gurtler) EP Bruno Clair e il suo complesso(con l'orchestra di Bruno Clair)
 
2263x45(1959Music - Gurtler) Patricia (パトリシア)/Tu(non devi farlo più)
2289x45(1960Music - Gurtler) Meglio così/Io devo
 
 60年ピエロ・トロンベッタ (Piero Trombetta)の作ったクリミナル・タンゴ(Kriminal tango)”を歌い年間人・ランク39位という大ヒットとなり多くの歌手や演奏家がカヴァーしました。同年唯一のアルバムが発売され、好評を得ます。
 
2290x45(1960Music - Gurtler) Kriminal tango (クリミナル・タンゴ)/Ernestoil fusto
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2310x45(1960Music – Gurtler) Mack The Knife (Moritat) (匕首マッキー)/Marina (マリーナ)
 
EPM-10168(1960229Music- Gurtler) EP Kriminal Tango/ Roby Guareschi
.Kriminaltango (クリミナル・タンゴ)
.Marina(マリーナ)
.MackThe Knife (Moritat) (匕首マッキー)
.ErnestoIl Fusto
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LPM-1017(1960Music - Gurtler) LP Roby Guareschi (se di Sole sole) 内容不明
 
2320x45(1960Music – Gurtler) Sei troppo bella/L'ultimo whisky
2321x45(1960Music – Gurtler) Diabolic Melody/T'insegnerò l'amore
 
 61年グルトラー・レコード内のチェルソン(Celson)移り、63年グルトラーがSAARに再編したごきにジョリー (Jolly)に再移動、独立した元所属の大スター、アドリアーノ・チェレンターノのタンガッチョ (Il tangaccio)”グラッツィエ・プレーゴ・スクージ(Grazie prego scusi)”をカヴァーしました。
 
QB-8013(1961Celson – Gurtler) Rosetta/Dolce metà
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QB-8015(1961Celson – Gurtler) Ti rompo il muso pupa/Tango amaroRoby Guareschi & Complesso Bruno Clair
 
QB-8017(1961Celson – Gurtler) La grana/Peccato
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QB-8026(1961Celson – Gurtler) Judy/Io tu e la mela
 
J-20198x45(19635Jolly – SAAR) Ma Che CalzeVuoi Da Me/Ti Faccio Un Mazzo
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J-20202x45(19635Jolly – SAAR) Il tangaccio (タンガッチョ)/Grazie prego scusi (グラッツィエ・プレーゴ・スクージ)
 
 60年代半ばに海外で活動するバンドを結成しまし、70年代後半に引退するまで活動を続けました。この期間もマイナー・レーベルでレコードを出していた可能性はありますが、これと言った資料は残っていません。
 
 
 
ロビー・グァレスキーの国内盤
IF-  1 (19601215KING INTERNATIONAL - キング) 25cmLP ヨーロッパのこだま (ECHOS FROM EUROPE)
.マリーナ (MARINA) ロビ-・グァレスキ-とジュリオ・リバーノ 

.クリミナル・タンゴ (KRIMINALTANGO) ロビ-・グァレスキ-とブル-・クレア-・バンド (ComplessoBruno Clair)

 

IF-   1イメージ 21 K19P-  3012イメージ 22

 

K19P-  3012 (1982125KING INTERNATIONAL - キング) 30cmLPヨーロッパ・ヒット・パレードVol.1(1958~1961) (EUROPEAN HITS PARADE Vol.1 (19581961))

2-.マリーナ (MARINA)

 

 

ご参考 クリミナル・タンゴ

RANK-4006 (1961TOP RANK - 日本ビクター)25cmLP 夢のヒット・パレード・ベスト10 (YOUR HITPARADE)

.クリミナル・タンゴ (KRIMINAL TANGO)  マリノ・マリーニ (MARINO MARINI)

 

RANK-4006イメージ 23 VICC-60145イメージ 24

 

VICC-60145 (2000126VICTOR - ビクター・エンタテインメント) CDエスプレッソ/カルテット・ジェラート(QUARTETTO GELATOESUPRESSO)

.クリミナル・タンゴ (KRIMINALTANGO)  演奏 カルテット・ジェラート (QUARTETTO GELATO)

 

 

 

ロビー・グァレスキーは以上です。

 

 

 まだまだ紹介する歌手はあるのですが、そろそろ本題の歴代のサンレモ音楽祭の優勝、入賞、参加曲の紹介と、それを歌った歌手の話も戻りましょう。その後でまた、サンレモに出なかった歌手のことを書くことにしまししょう。