やっと10月末に引越しをし終わったのですが、荷解きに時間がかかり、以前の生活のリズムを取戻すまで2週間ほどかかりました。とは言えアナログ盤のLPはまだすべて段ボール箱の中、CDも10箱くらいは手つかずになっています。一応封は開けたのですが、収納場所がなくそのまま積上げた状態です。
ブログのジャケット画像や原稿、資料はハードディスクの中(データが壊れることもなく)なのでブログを書くことができますが、すぐに書くには至りませんでした。
 
 
 各回を調べたわけでないので確定的なことは言えないのですが、この第19回の初参加歌手たちはただ一度だけの人たちがことのほか多いように思えます。まず外人歌手は3回目のアントワーヌ、2年連続出場のウィルソン・ピケットを除けば参加に終わったスティービー・ワンダーを含め6歌手がただ一度だけです。
 イタリア人歌手も初出場17歌手の内、第19回のみが10歌手なのでかなり多いといえると思います。その内、過去の出場者ミーナのようにその後の歌手活動、ヒット曲には関わらない歌手と同系のルチオ・バッティスティ(ルーチョ・バティスティ)もいますが、“一発屋”で終わった歌手もいます。
 
 
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      スティービー・ワンダー(Tamla Motown)   ロザンナ・フラテルロ (Ariston)
 
 
第19回 1969年1月30日()~2月1日() サンレモ市カジノ付属劇場
司会:ヌッチオ・コスタ (Nuccio Costa)、ガブリエラ・ファリノン(Gabriella Farinon)
楽団指揮: 24名の指揮者で演奏された。

オーガナイザー:
サンレモ市ホテル観光協会 (ATA-Azienda Turistico Alberghiera)、監督エツィオ・ラダエリ (Ezio Radaelli)
形式:出場曲数24曲を各曲外国人歌手またはイタリア人歌手とパートナーを組み1曲2歌唱で第1夜、第2夜に12曲を歌い、各夜の中から7曲の入賞曲を選出し各夜7曲づつ最終夜に出場権を与え、最終夜に出場した中から優勝を決め2位から14位までの入賞曲を発表する。
 
出場歌手は48歌手(グループは1歌手)で、外人出場歌手も総て1歌手1曲の歌唱でした。
初出場20歌手(内外人11歌手)、出場レコード会社14社で初出場1社、外人歌手のみの出場会社は1社です。 []は外人歌手数
RICORDI []CGD[]RCA ITALIANA []FONIT CETRA[]DURIUM [] ARISTON []RI FI []CAROSELLO []SAAR []PHONOGRAM []V.C.M. []DET(CAM)[0];新MIURA []BLUE BELL 1 [1]

 
 <入賞曲>
7位 美しき君 Tu sei bella come sei (G.Cassia - S.Bardotti - M.Marrocchi) 出版社 RCA <93> ショウメン (compl) The Showmen RCA Italiana – RCA ItalianaPM-3483 [45] マル (vm) Mal RCA Italiana – RCA ItalianaPM-3481 [45]
 
 PM-3483イメージ 3  PM-3481イメージ 4
 
 
8位 恋の遊び Il gioco dell'amore F.Migliacci - I.Callegari) 出版社 TIBER <86> カテリーナ・カセルリ (vf)  Caterina Caselli CGD – CGDN-9705 [45] ジョニ-・ドレルリ (vm) Johnny Dorelli CGD – CGDN-9708 [45]
 
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N-9705                            HIT-1612                    N-9708
 
 
9位 冒険 Un'avventura (Mogol - L.Battisti)出版社EL'&CHRIS (FAMA) <69> ルチオ・バティスティ (vm) Lucio Battisti (Ricordi – RicordiSRL-10529 [45] ウィルソン・ピケット (vm=a) Wilson Pickett Atlantic – Ri FiATLNP-03097 [45]
 
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10位 愛の詩 Quando l'amore diventa poesia Mogol - P.Soffici)出版社 ALFIERE - SUPER SONIC <63> マッシーモ・ラニエリ (vm) Massimo Ranieri CGD - CGDN-9710 [45] オリエッタ・ベルティ (vf) (Polydor – PhonogramNH59-818 [45]
 
N-9710イメージ 10 イメージ 11HIT-1613
 
NH59-818イメージ 13 イメージ 12DP-1733
 
 
11位 ピッコラ・ピッコラ Piccola piccola (V.Buonassisi - G.Bertero - A.Valleroni - M.Marini)出版社 RIMI - OLONA <59>アレッサンドラ・カッザチャ (vf) Alessandra Casaccia (Ariston – AristonAR-0305 [45] カルメン・ヴィラーニ (vf) Carmen Villani Cetra – Fonit-CetraAN-4172 [45]
 
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AR-0305            SP-1393           HIT-1667
 
 
12位バダ・バンビーナ Bada bambina (F.Migliacci - B.Zambrini) 出版社 DURIUM < 54> リトル・トニー (vm) Little Tony Durium - DuriumLdA-7625 [45] マリオ・ゼリノッティ (vm)  Mario Zelinotti Durium – DuriumCNA-9294 [45]
 
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入賞曲の残りは次回に続く
 
 
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 ディク・ディク (Ricordi)          カジュアルス (Joker)       ニュー・トロルス (Cetra)
 
 
この年初出場のレコード会社はミウラ(MIURA1社だけでした。1968年音楽業界に進出しようと考えていたミラノの実業家ロレンツォ・サンピエトロ(Lorenzo Sampietro)によってミラノに設立されたレコード会社です。彼は最初から音楽事業を起こすのではなく経営危機に陥っていたGTAというマイナー・レーベルを買取る方法をとり、カリッシュ、MRCの国内販売権も獲得しましたが、活動は4年間で終わり、レコード会社は閉じられました。
母体となったGTAは楽団指揮者で作曲家のジジ・チケレーロ(Gigi Cichellero)が1965年に設立したレコード会社で、オーナーのジジ・チケレーロ楽団、トゥリオ・ガロ楽団の演奏ほか、ニコラ・リリアーノ、レナータ・マウロやジャズ・ヴォーカルなどジャズ系の曲を多く出しています。日本の国内盤では日本ビクターからアル・コルヴィン(AL KORVIN)のトランペット演奏でシングル盤とコンパクト盤(4曲入りミニLP)が1枚づつ発売されています。
 ミウラはGTAのシングル盤のレコード番号も引き継いでいるので、どうもGTAをロレンツォ・サンピエトロが買取り、社名(レーベル名)を変えて活動を続けたと館耐えてよいと思います。
 
JET-1679 (19667 GLOBE -日本ビクター) ドクトル・ジバゴ (LARA'S THEME)/ジョセフのトランペット (JOSEPH'S TRUMPET SHAKE) アル・コルヴィン (tp)
 
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SJET- 462 (19679 GLOBE -日本ビクター) 愛のセレナーデ/ララのテーマ (THIS IS MY SONG) アル・コルヴィン (tp)
. 愛のセレナーデ (THIS IS MY SONG)
.ボンジュール・マダム
(BONJOUR MADAME)
.ララのテーマ
(LARA'S THEME)
.ジョセフのトランペット (JOSEPH'S TRUMPET SHAKE)
 
また岸洋子のイタリア・デビュー盤がキングから発売されています。
 
HIT-1428 (1967510) この愛に生きて (IO PER AMORE)/想い出のソレンツァーラ (SORENZARA) 岸洋子 (vf=j)
 
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・優勝・入賞曲と参加曲を含め全体を言う場合、出場曲と表現します。
・順位をつけない入賞曲の頭には""を、参加曲の頭には""を付けます。
・太字は国内盤で出ていた曲と歌手。
・サンプル音声ファイルは著作権侵害を避け、なるべくAmazon MP3のサンプル音声を利用します。昔のイントロは長く、歌が出ないまま終わる曲があります。全曲聞きたい方はYou-Tubeを探してください。見つかることもあります。