イタリア人歌手への配慮はもう一つ、出場曲を前年の24曲から2曲増やし26曲としました。62年は破格の32曲とし、反対に63年は20曲の年もありましたから、「弾力的な運用」と考えた方が良いのかもしれません。各夜、入賞曲6曲を選び、特別委員会が参加曲の中から敗者復活の1曲を選び、決勝戦では14曲が歌われるように規則を変更しています。
このリスト内の<数字>は決勝の得票数ですが、これは未公表で非公式の順番です。公式には優勝曲と順位無しの入賞曲の発表だけでした。


セルジョ・エンドリゴ (CETRA) オリエッタ・ベルティ (POLYDOR)
第16回 1966年1月27日(木)~29日(土) サンレモ市カジノ付属劇場
司会:マイク・ボンジョルノ (Mike Bongiorno)、パオラ・ペンニ(Paola Penni )、カルラ・M.プッチーニ( Carla M. Puccini)
楽団指揮: 21名の指揮者で演奏された。
オーガナイザー:サンレモ市ホテル観光協会 (ATA-Azienda Turistico Alberghiera)、監督ジャンニ・ラヴェーラ (Gianni Ravera)
形式:出場曲数26曲を各曲外国人歌手またはイタリア人歌手とパートナーを組み1曲2歌唱で第1夜、第2夜に13曲を歌い、各夜の中から7曲の入賞曲を選出し、入賞曲を発表する。
楽団指揮: 21名の指揮者で演奏された。
オーガナイザー:サンレモ市ホテル観光協会 (ATA-Azienda Turistico Alberghiera)、監督ジャンニ・ラヴェーラ (Gianni Ravera)
形式:出場曲数26曲を各曲外国人歌手またはイタリア人歌手とパートナーを組み1曲2歌唱で第1夜、第2夜に13曲を歌い、各夜の中から7曲の入賞曲を選出し、入賞曲を発表する。
出場歌手は47歌手(グループは1歌手)で、初出場26歌手(内外人12歌手)、出場レコード会社17社で初出場3社、外人歌手のみの出場会社はBLUE BELLだけです。 [数]は外人歌手数
CGD 8 [4]; RICORDI 7 [4]; SAAR 5 [2]; FONIT CETRA 4 [0]; V.C.M. 3 [1];新Clan Celentano 3 [0] ; RCA ITALIANA 2 [0]; RI FI 2 [0]; Meazzi 2 [0]; PHONOGRAM 2 [1]; ARISTON 2 [1]; BLUE BELL 2 [2]; CAROSELLO 1 [0]; CARISCH (MRC) 1 [0] ; STYLE (旧PHONOCOLOR ) 1 [0]; 新VEDETTE 1 [0]; 新EDIBI 1 [0]
●不参加 DURIUM


ザ・ヤードバーズ (RICORDI Int.) エキペ84 (VEDETTE)
優勝曲“愛は限りなく(Dio, come ti amo!)”は日本ではチンクェッティ人気と伊東ゆかりが紅白歌合戦で熱唱したこともあり、よく知られた曲ですが、昨年ジリオラ・チンクェッティの事をブログに書くため、調べていると意外や、イタリアでhこの第16回の優勝曲は『埋もれた名曲』で当時余り注目を集めていなかったようです。
2012年6月19日ジリオラ・チンクェッティ~シングル盤コレクション(4)
2012年6月21日ジリオラ・チンクェッティ~アルバム・コレクション(1)もご覧ください。
モドゥーニョは前年の舌禍事件のため、フォニット(FONIT)から出なければならなくなり、楽曲を管理しているクルチ音楽出版の子会社カロセッロに移籍したばかりでした。
彼は是非とも良い成績を残し、国営放送RAIに対して「借り」を返したい雪辱戦でした。最初からチンクェッティをパートナと考えておらず、オルネラ・ヴァノーニかイヴァ・ザニッキと歌いたいと思っていたようです。この二人だと大人の歌となり、かなり「重たく」なっていて、若者に重点が移っているサンレモ音楽祭には、勝てなかったでしょう。
<入賞曲>
◇マイ・マイ・マイ・バレンティーナ Mai, mai, mai, Valentina (A.Testa - G.Colonnello) 出版社 ARALDO <11> ジョルジョ・ガーベル (vm) Giorgio Gaber (RI FI – RI FI) RFN・NP-16124 [45] : パット・ブーン (vm=a) Pat Boone (DOT – SAAR) 45-26224 [45]
RFN・NP-16124
SFON- 3019(CP)


45-26224
JET-1664


◇愛の言葉Parlami di te (V.Pallavicini - E.Vianello) 出版社 LEONARDI <9> エドアルド・ヴィアネッロ (vm) Edoardo Vianello (RCA Italiana – RCA Italiana) PM45-3344 [45] : フランソワーズ・アルディ (vf=f) Françoise Hardy (Vogue – SAAR) J-35087×45 [45]



◇愛のひきしお Se tu non fossi qui (M.Terzi - C.A.Rossi) 出版社 C.A.ROSSI <-> ペピーノ・ガリアルディ (vm) Peppino Gagliardi (Jolly - SAAR) J-20348x45 [45] : パット・ブーン (vm=a) Pat Boone (DOT – SAAR) 45-26225 [45]
J-20348x45
HIT-1327


45-26225
JET-1664


◇悲恋 Nessuno di voi (V.Pallavicini - G.Kramer) 出版社 KRAMER <-> ミルバ (vf) Milva (Cetra – Fonit Cetra) SP-1295 [45] : リシャール・アントニー (vm=f) Richard Anthony (Columbia - V.C.M.) SCMQ-1902 [45]
SP-1295
HIT-1325


SCMQ-1903
OR- 1494


◇去り行く今 Adesso sì (S.Endrigo) 出版社 USIGNOLO <-> セルジョ・エンドリゴ (vm) Sergio Endrigo (Cetra – Fonit Cetra) AR-0111 [45] : チャッド & ジェレミー (duo=e) Chad & Jeremy (CBS - Ricordi) 2163(CBS) [45]



◇若さがあるさ Così come viene (V.Pallavicini - E.Leoni) 出版社 MAS <-> レモ・ジェルマーニ (vm) Remo Germani (Jolly - SAAR) J-20354×45 [45] : レ・サーフ (coro=f) Les Surfs (Festival - CGD) FX-133 [45]
J-20354×45
HIT-1327


FX-133
LL- 892・F


入賞曲の残りは次回に続く



ルチアーナ・トゥリーナ (CGD) P.J.プロビー (LIBERTY) トリオ・ロス・パラグァヨス (PHILIPS)
2番目に紹介する初参加のレコード会社はヴェデッテ(VEDETTE)です。意外と人知れず国内盤も出ている会社ですが、一番知られている事はイタリアを代表するグループとなったプー (I Pooh)がデビューしたレコード会社でしょう。
このサンレモ音楽祭には初出場したエキペ84のデビュー会社でもあります。プログレ系の方はメタモルフォスィ(METAMORFOSI)のいたレーベルとして、また全盛時のジョルジョ・ガーベルが在籍し、フォーク系にも強く、イタリア民族音楽専門のアルバトロス(ALBATROS)が有名でした。
1962年に楽団のオーナー指揮者アルマンド・シャーシァ(Armando Sciascia)が興した会社で、芸術監督は楽団仲間のフランチェスコ・アンセルモ(Francesco Anselmo)が就任していました。そのためジャズ風インスツルメンタルの曲でラウンジ系の方にも知られていると思います。
75年に社名をI.M.I.に変更し80年代末まで活動しました。
KICP- 789 (2001年4月25日RE MUSICA - キング) CD フォノ・ラウンジ N゚2 (FONO LOUNGE N゚2)
KICP- 789
KICP- 794


KICP- 789 (2001年3月21日RE MUSICA -キング) CD フォノ・ラウンジ N゚1 (FONO LOUNGE N゚1)
KICP- 860 (2002年2月6日RE MUSICA - キング) CD ザ・スウィングル・サウンズ・オブ・ベデッテ (THE SWINGLE SOUNDS OF VEDETTE)
KICP- 860
KICC-5751


KICC-5751 (2002年6月5日ALBATROS - キング) CD イタリアの民族音楽I (T ITALIA VOL.I)
KICC-5752 (2002年6月5日ALBATROS - キング) CD イタリアの民族音楽II (T ITALIA VOL.II)
KICC-5752
KICC-5753


KICC-5753 (2002年6月5日ALBATROS - キング) CD イタリアの民族音楽III (T ITALIA VOL.III)
・優勝・入賞曲と参加曲を含め全体を言う場合、出場曲と表現します。
・順位をつけない入賞曲の頭には"◇"を、参加曲の頭には"◆"を付けます。
・太字は国内盤で出ていた曲と歌手。
・サンプル音声ファイルは著作権侵害を避け、なるべくAmazon MP3のサンプル音声を利用します。昔のイントロは長く、歌が出ないまま終わる曲があります。全曲聞きたい方はYou-Tubeを探してください。見つかることもあります。