サンレモの歌手たち 41 ジェニ－・ルナ、ブルーノ・マルティーノ

★ジェニ－・ルナ (vf)) Jenny Luna

本名マリア・クロティルデ・トゥロイーリ（Maria Clotilde Troili）、１９３１年３月２７日ローマ生、、５０年代、６０年代のポップ音楽歌手です。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

最初は趣味でジャズを歌う幼稚園の先生でした。楽団の歌手として参加したエキシビションがローマ・ニューオーリンズ・バンドのメンバーから注目されました。１９５５年に彼女はティルデ・ナティル（Tilde Natil）の芸名でジャズのソロ歌手を始めました。５７年、後で彼女の夫になるアンジェリーニ（Angelini）楽団のサックス奏者でロマーノ・フリジェリ（Romano Frigeri）のレバノン・ツアーに参加した時にジェニー・ルナに芸名を変えました。

５８年ジューク･ボックスと契約し、唱法も（ミーナのような歌い方の）ウルラトーリに変え、６１年サンレモ音楽祭に初出場でミーナのパートナーとなり５位入賞、翌６２年最後の出場で２曲を歌いましたが、入賞できませんでした。その後ＴＶや映画にも出演し、６３年RCA ITALIANAに移籍し、さらに新しく作ったレーベルARCに移動、RCA ITALIANAのイタリア・カンツォーネ・ツアーで来日しました。６５年にローマ・ローズ・フェスティヴァルに出場、６６年にV.d.P.（V.C.M.）に移籍し“Di qui.”で夏のディスク・フェスク・フェスティヴァルにも出場するなど中堅歌手とし活躍しましが、６９年に幼稚園の先生に戻り、ショー ビジネスから引退しました。

所属レコード会社は１９５８年～６２年　Juke-Box、６３年～６５年ARC（RCA ITALIANA）、６６年～６９年V.C.M.

ジェニー・ルナの国内盤

HIT- 264 (1963年12月 SEVEN SEAS - キング) プリーズ・ビリーヴ・ミー (LOVER! PLEASE BELIEVE ME)／わたし、わかってるの (HO GIA' CAPITO)

HIT- 264 MH- 157

 

MH- 157 (1964年5月 SEVEN SEAS - キング) 30cm LP カンツォーネを聞こう第５集 (CANZONE! CANZONE! CANZONE! Vol.5)
８.青い泡がいっぱい (LE MILLE BOLLE BLU)
９.星を数えて (CONTA LE STELLE)
10.最後ののぞみ (L'ULTIMA VOLTA)
11.プリ－ズ・ビリ－ヴ・ミ－ (LOVER! PLEASE BELIEVE ME)
12.空の境に (AICONFINI DEL CIELO)
13.恋の人力車 (RIKSCIO)
14.月影のナポリ (TINTARELLA DI LUNA)

SHP-5376 (1964年10月 VICTOR -日本ビクター) 30cm LP イタリアン・カンツォーネ・フェスティバル (ITALIAN CANZONE FESTIVAL)

11.恋はフレッシュ (CHIODO SCACCIA CHIODO)

SHP-5376 CP-1146

 

CP-1146 (1964年10月 VICTOR -日本ビクター) 17cm CPイタリアの若い太陽／ジェニー・ルナ＆ルイゼール (IL SOLE GIOVANE)

１.恋はフレッシュ (CHIODO SCACCIA CHIODO)
２.私は待ちぼうけ (SOLA NEL SOLE)

MH- 195 (1965年5月 SEVEN SEAS - キング) 30cm LP一緒にカンツォーネを歌おう第３集 (LE PIU' BELLA CANZONI Vol.3)

２.ピノキオへの手紙 (LETTERA A PINOCCHIO)
８.コメ・シンフォニア (COME SINFONIA)
９.クァンド・クァンド・クァンド (QUANDO QUANDO QUANDO)

MH- 195 MR-   7～8

 

MR-   7～8 (1965年12月 SEVEN SEAS - キング) 30cm 2LP 続・カンツォーネ大全集 (THE BEST OF CANZONE Vol.2)

1-９.ピノキオへの手紙 (LETTERA A PINOCCHIO)
1-11.月影のナポリ (TINTARELLA DI LUNA)

SR- 603～4 (1971年2月10日 SEVEN SEAS - キング) 30cm 2LP　サンレモ音楽祭のすべて第２集 (FESTIVAL DI SAN REMO (II))

13.青い泡がいっぱい (LE MILLE BOLLE BLU)
14.コメ・シンフォニア (COME SINFONIA)

SR- 603～4 CPC8-5127

CPC8-5127 (2002年3月27日 VOLCANO - カルチュア・パブリッシャーズ（ワーナー・ミュージック・ジャパン）) CD　ドルチェ・イタリアーノ (DOLCE ITALIANO)

３.しどろもどろ (NON HO L'ERRE PERO)

★ブルーノ・マルティーノ (vm)  Bruno Martino

１９２５年１１月１１日～２０００年６月１２日ローマ生・没） 、歌手、作曲家、ピアニスト。

　　               QELP-8056

 １９４０年に１５才で密かに学生ジャズ・オーケストラのジャズ・ピアニストとしてデビューし演奏していました。４４年ピエロ・ピッチオーニ（Piero Piccioni） の「オーケストラ０１３」のピアニストとしてＲＡＩ入りました。翌年には北欧中心に海外で大成功をします。イタリアの音楽とジャズを融合した自分の作品を体験、５８年に共感が得られるイタリアに戻ります。

その後、カテリーナ・ヴァレンテ（Caterina Valente）、レナート・ラシェル、ウィルマ・デ・アンジェリスなどの歌手ために作曲しました。またカルロ・ペス (ギター)も在籍したバンド、ブルーノ・マルティーノ五重奏団（il Quintetto Bruno Martino）を作りました。楽団のシンガーが止めた時、自分で歌うチャンスがやって来ました。

彼の最初のヒットは日本ではアルマンド・トロヴァヨーリの演奏で聞くことが出来る“キス・ミー・ミス・ミー（KISS ME, MISS ME）”で、“エスターテ（夏 Estate）”と小野リサもカヴァーしている“人はこれを夏と言うの（E la chiamano estate）”や“ジェシカ（Jessica）”を始め多くの曲を作っています。

BVCJ-37514　（2006年5月24日 RCA ITALIANA - ＢＭＧジャパン）CD アルマンド・トロヴァヨーリ／マジック・モーメンツ (MAGIC MOMENTS AT“LA CAPANNINA”)　ｱﾙﾏﾝﾄﾞ･ﾄﾛﾊﾞﾖ-ﾘ楽団 (orch)

BVCJ-37514 TOCT-24801

TOCT-24801　（2002年7月10日 TOSHIBA -東芝ＥＭＩ）CDクエスタ・ボッサ・ミア (LISA ONO／QUESTA BOSSA MIA...) 小野　リサ (vf=j)

 “エスターテ”はジョアン・ジルベルト（Joao Gilberto）のボサノヴァ・ヴァージョンも有名ですが、イタリアではミーナ、ミア・マルティーニ、オルネラ・ヴァノーニはじめ世界中のヴォーカリストのレパートリーに入れられています。

サンレモ音楽祭は６１年（参加）の唯一度の出場ですが、前年６０年に“愛のア ("A" come amore)”で作曲家として楽曲を提出しています。

９０年代までＴＶの音楽番組に出演し健在ぶりを見せており、９３年にはウンベルト・ビンディとコラボレーションでＣＤも製作しています。

最初の妻アンナ・インオチェンツィ（Anna Innocenzi）との間に二人の子供、ワルター（Walter）とグロリア（Gloria）があり、２度目の妻フィオレリーザ・カルカーニョ（Fiorelisa Calcagno）は作詞家でもありました。息子ワルター・マルティーノはゴブリン（Goblin）初期のドラマーで“赤い深淵（PROFONDO ROSSO）”の製作に参加し、またイタリアばかりか世界的ドラマーになっています。

所属レコード会社は１９５９年～６５年　La voce del padrone (V.C.M.)、１９６？年～７７年　Ariston

ブルーノ・マルティーノの国内盤はありません　が、彼の代表作「夏」が最初に日本で出たのはの人ではないでしょうか？

CP-1051　（1963年4月 VICTOR -日本ビクター）17cmCPヘレン・メリルのイタリア土産 (HELEN MERRILL SINGS ITALIAN SONGS)　 ﾍﾚﾝ･ﾒﾘﾙ (HELEN MERRILL (vf=a)) RCA ITALIANA原盤

１.どこか悪いのかしら (NUN E' PECCATO)
２.夏 (ESTATE)
３.孤独 (NESSUNO AL MONDO)
４.遅過ぎて (S'E' FATTO TARDI)

                          CP-1051