広島市が20年に招致を検討しているヒロシマ五輪について、広島市議会は26日の本会議で、関連の10年度予算案約2600万円を全額削除する修正案を賛成多数で可決した。前日の予算特別委員会でも可決されていた。「市民の十分な理解がなく、財政面でも困難」との理由で、市は招致活動の方針転換を迫られる。

 予算案は、外部業者に委託する基本計画策定費約2300万円と、長崎市などとつくる招致検討委員会の運営費約90万円など。保守系2会派が提出した削除の修正案を、25日の予算特別委員会で可決していた。

 市側は予算特別委員会前日の24日から、各市議への接触を始めた。複数の市議によると、秋葉忠利広島市長が、議員やその後援者に電話をして説得。さらに市幹部は「広島で五輪ができなくても、マラソンを持ってこられるかもしれないから」と市議を説得したという。東京都が主会場となり、広島で1競技を行うことを想定しているとみられ、市議の1人は「東京が五輪に手を挙げるとも決まっていないのに」と批判した。【矢追健介】

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