河津桜が美しく咲いていた
春にはまだ少しの雨の日
ずっと行きたかった沼津倶楽部へ
3000坪の庭園に
築110年の数寄屋の茶亭が建つ
竹林も
松も
河津桜も
およそすべての樹木があるのでは
と感嘆する庭園
この見事な茶亭は
ミツワ石鹸創業者の
茶人としても名高い二代目三輪善兵衛が大正２年に建てた別邸
そして宿泊棟は
故・渡辺 明氏の建築
なんでも二期倶楽部が渡辺氏の最初の作品で
ここ
沼津倶楽部が最後の作品だとか
この3000坪の敷地のなかで宿泊できるのは
たった8部屋。
経営、成り立つのか？？
そして今はかなり高価になってしまいましたが
かなり前に予約したので
まだ頑張れば泊まれる宿泊費だった・・・
イチリンハナレのシェフ監修のモダンチャイニーズの朝夕2食付きです
夜はしっとりと静謐な暗さの中だったので
朝食の時に撮りました
見事すぎる網代天井
『昭和の間』
洋間でありながら
伝統的な和の技術で巧みに作られた
貴重な建材や技の意匠は素晴らしいの一言
窓は
現代ではもう出来ないという
職人さんの吹き硝子
なにが楽しみって
この築110年、丁寧にリノベされた茶亭で食べる
モダンチャイニーズです
皆さん、とっても静かにお食事を取られていた状況で
パチパチ写真撮ってる方なんて皆無
写真はすべて一発撮りにつき
あまり良くは撮れてないけど。。。
まずは蒸しスープ
衣笠茸（キヌガサダケ）は
免疫力増加とか脳の活性化に効くありがたいキノコですよね
体に沁みわたります
滋味深い～～
あん肝
よだれ鶏
お、美味しい～～
からの、（メニューにも、からの、と書かれています笑）
そのタレにつけて食べる餃子
美味すぎる～～
からの
そのタレを
余すところなく食するための
麺
もう、美味しいなんてもんじゃないです
フカヒレは
焼きフカヒレ
初めて食べました
表面香ばしくて
フカヒレの食べ方の新境地
2枚撮れた笑
沼津の近海鮮魚
ボケてます
メダイを揚げて
八角で味付け
ひえ～～美味しい～～
高山豆苗（台湾の豆苗）
ここから
和牛の牛しゃぶ
食べられるかな？と思ったけど
あまりの美味しさにあっという間に完食
蒸し野菜とともに
（確かこのあたりのブランド牛って言ってたかも）
食材は地産地消、地場のものをきちんと使っていらっしゃる
〆は
汁なし担々麺
美味すぎて昇天
私は
数寄屋建築の中で
美味しいものを食べている時が
多幸感に最も包まれるのです
実家が思い出されるので、、、
もちろん
実家は
こんな何十部屋もある立派な茶亭と比べるのも申し訳ないのですが
こういう欄干
こういう障子
こういう間取りだったよなぁ、、と
他にお客様がいらしたので
（ほぼ満席、と言っても部屋は８部屋なので、８組がマックス）
全体の室内はもちろん撮れませんでしたが
音楽もない
人の気配だけの整えられた静かな空間で
本当に美味しいものを食べられて
幸せに包まれました
こういうのを多幸感ていうのかなと。
抹茶大福
そしてこの
枝付きレーズンと抹茶ピーカンナッツが美味しかったこと
絶対に有機栽培だろ～な～
スパは
富士山の伏流水とか
バドガシュタイン鉱石
あったまります
そして
朝
夜と同じ茶亭のお部屋ですが
通されたお席が違うので
また違う風景が眺められて
嬉しいことこの上ない
茶人が一番良い場所に植えた花の咲く樹木が見える
おそらく秋に香しい花をつける
金木犀
良い香りを放つこの花が咲くころに
また来たい
朝ごはんのチャイニーズも
体にとっても良さそうで
蓮の葉に包まれたおこわも最高でした
このお庭にも
吾
ただ
足るを知る
本当に
満ち足りてしまう
このことこそが
吾 唯 足るを 知る
沼津俱楽部でした
かなり老朽化して廃れてしまっていた時期もあったそうで
今また、息を吹き返し
この建物を
慈しみ
贅を尽くして
残してくれていることに感謝するしかない
