時計の針を戻す | 「ニッポン城めぐり」運営ブログ

時計の針を戻す

2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」も、昨日「第47回 乱世の亡霊」が放送され、いよいよ残すところ最終回1話のみとなりました。

 

アプリでも1月から静岡市さんからの委託で、地域限定城めぐり「家康公が愛したまち静岡 ゆかりの地めぐり」を実施してきたこともあり、1年間ともに歩んできた感を一方的に抱いてます。

 

昨日の放送では、冬の陣の講和から夏の陣突入のくだりが描かれていましたが、来週にはついに豊臣家が滅亡し家康は最後の懸案に区切りをつけることとなるのでしょう。

 

方広寺鐘銘事件や、冬の陣後の堀の埋め立てなど、この頃の家康は悪しざまにいわれることも多いですが、大坂の陣が始まる前には、豊臣家に対して国替えや江戸への参勤などを条件に平和的な解決も模索しており、淀殿・秀頼がそれを呑んでいれば、また違った形の決着があったのかもしれません。

 

いずれにせよ、家康としては自分の死後、時計の針を乱世に戻すようなことがあってはならないとの確固たる思いがあったのでしょう。

 

 

ところで、時計といえば何回か前の放送で三浦按針が家康に洋時計を持ってきたようなシーンがありました。この洋時計、実際は、慶長16年(1611)に当時のスペイン国王が家康に贈ったものです。

 

久能山東照宮公式サイトより引用

 

慶長14年、現在の千葉県の御宿に漂着したスペイン船の乗員を、大多喜城主であった本多忠朝(忠勝の子)が救助し、その後、家康自身が駿府で一行と面会し、無事に国に送り届けてくれたことに対しての御礼の品といわれます。

 

この時計、家康も気に入ったものの日本とスペインでは暦法が違うため、結局実際に使われることはなく、数百年間、久能山東照宮に収蔵されていました。そのため、部品もほぼ100%オリジナルのままという保存状態で今日に伝わり、国の重要文化財に指定されています。

 

現在、現物が久能山東照宮博物館に常時展示されています。

 

折しも久能山といえば、先日発表した「お城ファンが実際に訪れた日本のお城ランキングTOP300(2023年版)」で、久能山城として堂々106位に初登場した地。


大英博物館も世界的にも類例がないとお墨付きを与えたこの時計、ぜひ『どうする家康』の締めに久能山を訪れて、乱世から治世への転換期の“時”を感じてみてはいかがでしょうか。

 


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