今回の合意にあたって、「経営責任をどう取るのか」という質問に対しては、昨年11月に角会長、嶋田社長を減給処分にしたので、嶋田社長は「今回は、何の処分もしない」と平然と答えている。」
「ヘアアイロンの件につきましては、そのように(遺族側、遺族側弁護士が)おっしゃっているのであれば、証拠となるものをお見せいただけるようにお願いしたい」
昨年11月に、宝塚歌劇団側の弁護士による「お手盛り」の調査報告書が提出され、その後も、いじめ、パワハラを認めなかったために、合意までに5カ月もかかった。昨年10月に、今回のような会見を開き、現実を素直に直視し、問題の責任を認めていたら、解決までにこれほどの時間は要しなかったのではないか。」
31億円強の損失の責任は、交渉を長引かせた角会長と嶋田社長にある。自らの判断ミスの責任まで、宝塚歌劇団に押し付けようというのか。」
劇団員は6年目から委託契約になり、独立した事業者としての扱いを受けているが、実態は、劇団員を「生徒」と呼んで拘束している。こうした身分の見直し、フリーランス新法に基づいた宝塚歌劇団の抜本的改革をすべきであるが、劇団、阪急側の「再発防止に向けた取組(劇団の改革)」では、まったく触れられていない。
宝塚歌劇団と阪急阪神ホールディングスの記者会見に、ネット上では厳しい意見が相次いだ。その一部を紹介しよう。
「とりあえず謝ります、合意しましたよ、もういいでしょう。とでも言いたげな会見だった」
「情報を隠蔽した役員の退任がなければ、宝塚歌劇団の公演再開は無責任で、宝塚ファンをバカにしていると考えます。何をしてもファンはついてくるという思い上がりが、殺人歌劇団を作ってしまった」
「結局、パワハラをした上級生はどうなったのですか? 今後、このような不幸をなくすのであれば、やったことの責任をきちんと取らなければならない」
「上級生って、生徒みたいな言い方が未成年者みたいに見えますが、普通に成人している大人ですから、加害者は、きちんと処罰されるべき」
「こんなの、ブラック企業のやり方そのもの。宝塚歌劇団は、ここまで落ちぶれたの? はっきり言って、呆れ果てています」