下級生を死に追いやった上級生に「悪意はなかった」…常識から乖離した宝塚歌劇団「危機対応」のツケ | アナリスト杢兵衛の独り言

アナリスト杢兵衛の独り言

2022年11月20日…
突如として自身のブログに入れなくなりました。
ここにコツコツ再開します…
侍の矜持を体現する長谷川平蔵を愛する杢兵衛です…
なお前ブログ最終は以下にあります…
https://ameblo.jp/cma8836/entry-12775299616.html

ご来訪ありがとうございます…
まだ知らされていない事が…
多々あるようです…
これで禊は済んだのでしょうか…

まず第一点…
記者会見に不可欠な社長の不在…
「角会長の実兄で、弁護士の角源三氏は「和夫はまずパワハラを認め、ご遺族に謝罪して辞任すべきなのに、いずれも実行していない。人間性というのは極端な状況でこそあらわになりますが、彼は逃げるタイプの人間。高校時代も勉強から逃げてエレキにはまっていたし、ちっとも変わっていません」(『週刊新潮』(2023年12月21日号)と指摘していたが、まさに角和夫氏は記者会見の場から逃げてしまった…」

第二点…
新たな事実を経ての経営責任の不在…
「嶋田社長は「関係者にヒアリングを行い、詳細を確認して参りました。その過程において、例えば、厳しい叱責が仮に悪意がなかったとしても、ハラスメントにあたることもあるという気付き、そのものが劇団員にもなく、そして、われわれが何よりも、それを教えてもいなかったことを改めて認識した次第でございます。時代に合わせて変えてこなかったのは劇団でありまして、その責任は極めて重いと考えています」と、宝塚歌劇団にすべての責任を押し付けた。

 今回の合意にあたって、「経営責任をどう取るのか」という質問に対しては、昨年11月に角会長、嶋田社長を減給処分にしたので、嶋田社長は「今回は、何の処分もしない」と平然と答えている。」


第三点…
宝塚歌劇団トップの責任の不在…
火傷を負わせた「ヘアアイロン問題」で、次のように語っていた村上氏は、専務理事から、その後、宝塚歌劇団トップの理事長になっており、何ら責任を取っていない。

「ヘアアイロンの件につきましては、そのように(遺族側、遺族側弁護士が)おっしゃっているのであれば、証拠となるものをお見せいただけるようにお願いしたい

 昨年11月に、宝塚歌劇団側の弁護士による「お手盛り」の調査報告書が提出され、その後も、いじめ、パワハラを認めなかったために、合意までに5カ月もかかった。昨年10月に、今回のような会見を開き、現実を素直に直視し、問題の責任を認めていたら、解決までにこれほどの時間は要しなかったのではないか。」


第四点…
31億円の損失は誰の責任なのか…
筆者は…
宝塚歌劇団と阪急側はパワハラを認めず、世の中から糾弾されていたため、今年、宝塚歌劇団110周年なのに「公演が相次いで休演に追い込まれ、下半期で31億円以上の利益が失われた」と指摘した。

 31億円強の損失の責任は、交渉を長引かせた角会長と嶋田社長にある。自らの判断ミスの責任まで、宝塚歌劇団に押し付けようというのか。」


第五点…
芸術部門の働き方改革が急務に

劇団員は6年目から委託契約になり、独立した事業者としての扱いを受けているが、実態は、劇団員を「生徒」と呼んで拘束している。こうした身分の見直し、フリーランス新法に基づいた宝塚歌劇団の抜本的改革をすべきであるが、劇団、阪急側の「再発防止に向けた取組(劇団の改革)」では、まったく触れられていない。


第六点…
ブラック企業のやり方そのもの

 宝塚歌劇団と阪急阪神ホールディングスの記者会見に、ネット上では厳しい意見が相次いだ。その一部を紹介しよう。

 「とりあえず謝ります、合意しましたよ、もういいでしょう。とでも言いたげな会見だった」

 「情報を隠蔽した役員の退任がなければ、宝塚歌劇団の公演再開は無責任で、宝塚ファンをバカにしていると考えます。何をしてもファンはついてくるという思い上がりが、殺人歌劇団を作ってしまった」

 「結局、パワハラをした上級生はどうなったのですか? 今後、このような不幸をなくすのであれば、やったことの責任をきちんと取らなければならない」

 「上級生って、生徒みたいな言い方が未成年者みたいに見えますが、普通に成人している大人ですから、加害者は、きちんと処罰されるべき」

 「こんなの、ブラック企業のやり方そのもの。宝塚歌劇団は、ここまで落ちぶれたの? はっきり言って、呆れ果てています」


「「遺族との合意をしたのだから」と、宝塚歌劇団は公演の再開に舵を切ろうとしている。経営陣も、加害者の上級生も責任を取らないで、これで、歩を進めていいのだろうか。