バカロレアは廃止すべきか?というObsの記事【3】歴史と欧州諸国の試験 | PAGES D'ECRITURE

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フランス語の勉強のために、フランスの雑誌 Le Nouvel Observateur や新聞の記事を日本語に訳して掲載していました。たまには、フランス語の記事と関係ないことも書きます。

前回の バカロレアは廃止すべきか?というObsの記事【2】 の続きというよりも、参考として、引用した記事と同じページに掲載されていた、バカロレアの歴史に関するコラムと、欧州諸国の現状に関するコラムを引用しておきます。

『古い免状』

Un vieux diplôme



バカロレアの歴史は中世にさかのぼる。当時は一種の大学による免許だった。ナポレオンがバカロレアに全国的地位を与える、1808年5月17日までは。皇帝によって見直された免状は、国家の将来の幹部に対して、中等教育の確固たる水準を保障すべきものとなる。当時の試験は、高校の全課程、殊に古典言語に関する口答試験のみからなっている。ラテン語版の筆記試験が導入されたのは1830年だった。1852年に、試験は科学領域と文学領域の二つのバカロレアに分けられる。修正による改革で、バックは19世紀末から、2年間にわたる構成を採用する。第1学級(高2に相当)での口頭試問と、最終学級(高3に相当)修了時の筆記試験とに。この制度は1965年まで実施され続けるが、この年に新しいコースが導入される。1969年に技術系バカロレア、1985年に職業系バカロレアが創設されることにより、拡大が続く。

C. B.

出典

CAROLINE BRIZARD

LE NOUVEL OBSERVATEUR 2254 17-23 JANVIER 2008

http://hebdo.nouvelobs.com/hebdo/parution/p2254/articles/a364599-un_vieux_diplôme.html


『ヨーロッパの従兄弟たち』


Les cousins d’Europe




スペインではbachiller、ドイツではAbitur、フィンランドではylippilas、英国ではA-levelと呼ばれるとしても・・・ 欧州連合の国の全生徒は中等教育の終わりに試験を受ける。彼らが獲得する免状により、大学に入ることが可能になる。もちろん、この評価の形式は国によって違う。スペインとスウェーデンは、それ以外を引用しないために、連続検査を選んだ。他の国では、年次成績と最終試験の成績の間で様々に配分されている。最終試験は一般的に4教科、最大でも5教科を対象としている。多くの場合、学校の外の審査員によって組織されている。例えばルクセンブルクやポルトガルなどを除いて、全国テストは稀だ。つまり、わが国のユニークで、無個性で、百科事典的な―なぜなら受験生は10を超える教科の筆記試験を受けるから―全国的バカロレアがヨーロッパの学校風景の中でいかに例外をなしているか、ということだ。

C. B.


出典

CAROLINE BRIZARD

LE NOUVEL OBSERVATEUR 2254 17-23 JANVIER 2008

http://hebdo.nouvelobs.com/hebdo/parution/p2254/articles/a364600-les_cousins_deurope.html




あくまで参考として。

欧州諸国では、高校の課程を修了しただけでは自動的に高卒と認められない、大学入学資格を得られないという日本との違いがあります。日本の場合、高卒の資格と大学入学資格は得られますが、通常は入学試験に合格しないと大学に入学できないわけですが。


今回の一連のエントリーのまとめ

バカロレアは廃止すべきか?というObsの記事【1】

バカロレアは廃止すべきか?というObsの記事【2】

バカロレアは廃止すべきか?というObsの記事【3】歴史と欧州諸国の試験(今回)