遅くなりましたがあけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

相変わらず不定期ですがなんとか月1回の更新を目標にやっていきたいと思います。

今年の願いは巨人が優勝すること。

村田いなくていいのかなー復帰させてもらいたいのが本心です。

 


 三門はスケジュールを確認する。
 二次キャンプが終わり、オープン戦が始まっても、まだ本拠地信州に戻るには間があった。
(3月半ばまで待ってられるだろうか)
 いや、つかみはしておかないと。
 
 次の休みで三門は信州にとんぼ返りすることを決意。
 まずはアポ取り、メールでは失礼かと、電話するも、何回かけても留守電になるので、メッセージを残した。
 翌朝目覚めると三門の携帯に伝言メモが。
「何度もお電話いただきすみませんでした。手術が長引き帰りが夜中になってしまいましたので、こんな時間にすみません。僕のほうは時間はかまいませんが、キャンプ中に大丈夫でしょうか?よろしくお願いします」
 丁寧な男だ。
 三門はふーんと感心すると、今度はメールで時間などの詳細を送る。

 沖縄から信州へのとんぼ返り。
 キャンプに連休もない。
(金はかかるが仕方なか)
 三門は算段をする。
 休前日、練習が終わったら用事があるといって、夕食からはずす。
 球場には用意をしていって、着替えたら直に空港へ。
 本当はシャワーでも浴びていきたいがそんな時間はない。
 機内に汗臭さを振りまくかもしれないが、東京まで2時間半、客たちには我慢してもらおう。
 東京についたらすぐ新宿へ移動するのだが、タクシーよりも逆に電車のほうが時間が読めるだろう。
 とはいえ、最終特急電車に間に合うかはぎりぎり。
 飛行機が少しでも遅れたらアウト。
(昔だったら絶対不可能だったが今は金もあるたい・・・)
 三門はタクシーで信州まで帰ると決めた。
(きゅう子を失わないためなら金なんかおしんではいられんとです)
 翌日話が終わり次第、再び今度は特急電車で東京経由、羽田から那覇最終便までに間に合うように飛行機に乗る。
 
 いよいよ実行のときが来た。
 なんと、三門にメールが。
「道中気を付けていらしてください」
 ほんとに律儀というか・・・。
(なんか、星君とダブルところがあるんだよな・・・)
 三門は、いまいましげに首を横に振った。

 飛行機は順調に東京へ向かい、定刻よりも早く着いた。
 したがって、三門は最終の甲府行き特急に飛び乗れた。
 もちろん、甲府からS湖市まではタクシーを使うのだが、新宿からタクシーよりははるかにまし。
 新宿からS湖市までは180キロあまりあるが、甲府からなら60キロ余りで到着するので。
(なんか、うまくいくかもしれんたい・・・)
 いや・・・もしかしたら、ここで運を使い果たしてしまうのかもというマイナス思考も同時によぎり、三門はため息をついた。
 走れるところはすべて走ってきているので、もうスーツ汗でぐっしょり。
 特急電車の中は意外と寒いと感じるのだが、この時は逆に暑く、スーツも脱ぎ、汗染み満載のワイシャツ姿になってもまだ暑い。
 思い切り腕まくりをして、ネクタイは即はずし、ボタンも可能な限りはずし、それでも汗だくの三門は通りかかった車掌に冷房を入れるように頼んだら、隣席の客から思い切り嫌な顔をされてしまった。
 つづく。