久々に連載小説更新しました。

よろしくお願いします。

巨人もなんとかやっています。

FA選手はどうしたんかい、そして村田をぜひもっと使ってほしいです。

みなさんもよいGWをお過ごしください。

 


 ひょうまとおきゅうが城戸の話をしなきゃいけないのに欲望を抑えきれず解消しているころ・・・。

 三門はホテルの展望ラウンジでひょうまの姉あきこと向かい合っていた。
 本来なら向かい合う相手が違うお互いに。
 おきゅうと向かい合っていたなら、ホテルから見える那覇の景色も光り輝いていただろうが、今は景色も目に入らない。
「星君はどげんしたとですか?」
「・・・今日は一緒にいられる最後の休日だから、どこかへ出かけようかと楽しみにしていたのに、さっさと出かけてしまいましたわ・・・」
 肩を落とすあきこ。
「どこへ!誰かと出かけるとかいいましたっでしょうか!?」
 知らずのうちに詰問している三門。
「・・いいえ、何にも言わず、私にもいい大人なんだからひとりで過ごせよって・・・昔はもっと優しい子だったのに・・・」
 涙ぐみさえするあきこにさすがに三門は引きかけたが、そんなことよりも、今の関心は、ひょうまがどこへいったのかということ。
(まさか・・・)
 ひょうまとおきゅうが脳内で重なろうとしているのを必死で引きはがそうとしている。
「誰かと一緒に行ったとかいいませんでしたっでしょうか?」
 再度質問、いや、警察の取り調べかというような口調。
「・・・ひとりだと思いますわ・・・。確か、誰とも会いたくない、ひとりでぶらぶらしたいんだって・・・そんなに私と一緒にいるのが嫌なのかしら・・・これが最後なのに・・・」
 今生の別れじゃあるまいし。
 ひょうまもこれじゃ大変だ・・・と、人のいい三門はちらっとひょうまに同情する。
 なら、本当にひとりでぶらぶらしているのだろうか?
 おきゅうは世話になった人と会っている。
 誰か名前を聴けばよかった。
(なんかそこまでするのはわしがみじめに思えてできんかった・・・)
そんなちっぽけなプライドなんかかなぐり捨てればよかったがもう遅い。
もし、ひょうまとおきゅうが今日会っているのなら・・・。
(いや・・・最悪会ったって、星君にはなにもできんはずたい・・・)
おきゅうにしたってそうだ。
城戸涼介が横たわっている限り、2人はどうにもなれないはずなのだ。
(わしはすべてを許す覚悟はできているし、もう許しているたい・・・)
とはいえ、このままじゃ何か心もとない気がしてきた。

ひょうまは、おきゅうと思い切り抱き合った。
会ったとたんから、時間を忘れて。
何回求めただろうか・・・。
さすがにもう疲労困憊し、時刻を見るともう昼をとっくに回っていた。
「・・・こんな場面でいうのもなんだが、はあはあ・・・本題はこっちのほうだから・・・はあ・・」
息を整えながらひょうまが切り出す。
「もう、城戸・・・今までの呼び方で言わせてくれ、城戸先生にはちゃんと話すべきだろうと思うのだ」
「そうね・・・もし、いつかどこかからこのことが涼介にわかったとき、間違いなく私は後悔すると思うし」
「俺も・・・。タイミングとしては、2人の結婚前がやはりいいと思うのだ。」
 おきゅうも深くうなずいてくれた。
「場所はやはり・・・」
 おきゅうははっとして目を見開いた。
 つづく