連載小説更新しました。

寒いのでみなさん風邪ひかないようにしてくださいね

巨人はたくさん補強したけど、なんだか巨人じゃなくなってく感じがします。

もっと純血使ってほしいです。


ひょうまは、はっとして時計を見た。
時刻は深夜1時を回ろうとしている。
明日もあるし、もうお開きにしたい。
「けーこ、悪いが今日はこの辺で・・というか、もういいだろう。俺がどんな理由で離婚したかなんて。君も過去にこだわらず、鼻形さんと未来を歩んだほうが幸せだぜ。俺なんかにはかかわらないほうがいい」
「どうしてかかわらないほうがいいの?どうしていきなりおかしくなっちゃったの?」
おきゅうへの気持ちには最近気づいたけど、おきゅうとの「歴史」は30余年前からあるなんて絶対言えない。
「い・・・いきなりというわけでもないさ・・・亡きみーなへの気持ちは常にあったけど、それよりも君がいいと思う時間が長かった、その時間イコール結婚期間というところかな」
苦し紛れ。
「あなたはすべてかゼロかの人間よ、女性に関してだって、亡きみーなさんへの思いがあったら、私と関係なんか持てなかったと思う」
「昔の俺とは違う!俺だって世間にもまれ野球バカから脱却するのに合わせてテキトーになってきている・・・」
「テキトーになってるかどうか決めるのは周りの人間よ。そうね・・・確かに一見世間ずれしてはきてるわ、でも本質なんかそう簡単に変わらないのよ。だから、私は、ずっとあなたが私だけど見ているって安心できていたのよ。最初の離婚をするまではね。そして、復縁をするときもそうだった」
図星だからなんも言えねえ(笑)
おきゅうとの禁断の再会までは、ほんとにけーこ一筋だと「思って」いたのだから。

30余年前の自分に今会えるなら言ってやりたい。
「おきゅうさんから口説かれたら、気持ちのまま素直に従えよ、亡き恋人や野球になんかとらわれずに」

「ひょうまさん、私はまだ再婚はできないわ、物理的な半年ルールじゃなくて。なぜ私じゃダメだったのかはっきりしなきゃ私、鼻形さんと暮らしてく自信がないわ。またいきなり捨てられるんじゃないかって・・・」
「人聞きの悪いこと言うなよ、いきなり捨ててなんかはいない」
ひょうまはキッとにらまれる。
「私にとってはいきなりよ。ほとんど前触れもなくやられたって感じだわ。いきなり関係もてなくなって、いきなり冷たくなって・・・私何か悪いことした?」
そうだと言ってしまえばどうなるのか。
もちろんこれも嘘だけど。
けーこが原因だと言ってすぐ納得して引き下がってくれるのなら・・・いや、ダメだ。
何がよくなかったか理由も作らねばならないし、そもそもそれなら亡きみーなへの恋なんていう世間ではあきれ返るような理由をでっちあげる必要はないわけで。
それに、もう嘘はつきたくないし、仮にけーこの欠点を見つけて並べたら、本当に鼻形との再婚にしり込みしてしまうかもしれない。
そんなことになったら、鼻形は今度こそ、ひょうまの真実を三門にぶちまけるだろう。
ひょうまとおきゅうの関係を。
(絶対にいかん!)
おきゅうとの関係が明るみにでることもよくないが、とにかく、城戸涼介に知られることは絶対困る。
順番は、城戸涼介にまず真実を伝える。
そこからどうするかなのだ。

「・・・けーこ・・・今はそう呼ばせてくれ。けーこ、ほんとに君が原因じゃないんだ。それだけは間違いないから。すべては俺が悪いんだ・・・君は鼻形さんにはもったいないくらいの女性だ。自信もって付き合ってくれ」
「ならどうしてこんなことに・・・」
「だから・・俺が悪いんだよ。君と結婚もしてはいけなかったのだ、本当に・・・」
夜目に光るひょうまの涙に驚くけーこ。
喜怒哀楽が激しい男ではあるが、ここで泣くとは思わなかったらしい。
つづく