連載小説更新しました。

よろしくお願いします。

12月になりました。

なかなか更新できずにすみませんがとにかく続けますのでよろしくお願いします。

野球はシーズンオフに入り、大谷選手は2億7千万で契約更新しました、同時に早ければ来季オフにもメジャーだそうですね。

だれか一人くらい日本のプロ野球を盛り上げようとささげてくれる人はいないものだろうか・・・。大谷選手、残ってくれないかなー


ほの暗いラウンジとはいえ、ひょうまはけーこの様子がわかり違和感を覚えた。
今までこそこそ会わねばならなかった鼻形と今度は正式に再婚してないにも関わらず大っぴらにキャンプに帯同できる、思い通りになったはずなのだからもっとウキウキと勝手にしゃべっていてもいいのではないか。
まさか、ひょうまに気を遣うなんてありえないし、もともとひょうまがけーことの関係を破たんさせたのは明白なのだからなおさらだ。
のろけだって聞かなければならないだろう、そういう気分でもないけど。
「ひょうまさん、あきこさんと一緒に暮らしてどう?」
「え・・・?」
「ひょうまさんはあきこさんとずっと一緒に一生を過ごすのでいいの?」
「・・・うっ・・・」
つい、くせで手刀で噴き出た汗をぬぐうひょうま。
「亡き恋人みーなさんをおもい続けながら、これまたひょうまさんを過剰なまでに愛するあきこさんと一緒に暮らすのはきついんじゃないのかしらと・・・」
「ね・・ねえさんは姉さんだっ、何の関係もない」
「もちろん肉体関係なんかないでしょうよ、でも、それ以上の愛情をあなたに注いでる感じよねあきこさん。あきこさんは願いが成就してよかったかもしれないけど、あなたはどうなの?これでいいの?」
「これでいいもなにも、君の未来の夫が責任をとれって言って従ったまでだ」
「そうよね、鼻形さんがそうさせた・・・確かにそうなんだけど・・・」
けーこは何を言いたいんだ、何を言わせたいんだ?
「もし、本当に亡き恋人みーなさんを思い続けているのだったら、今、この場でのひょうまさんは絶対楽しそうな顔をしてなければならないはずよ」
「え!?」
持っていたコーヒーを落としそうになるひょうま。
「そうでしょう?あきこさんと一緒のときは、きっとあきこさんに思考が邪魔されてそういう気分に浸れなくても、今は一人よ、誰にも邪魔されない空間だったはず。ならば、心置きなくみーなさんを思い浮かべて、なんなら会話してたっていいはずよ、私と離婚してまで亡きみーなさんをとったなら、みーなさんを激しく愛さなきゃ変よ」
ああ・・・けーこは元妻だったのだ。
ひょうまとは何十年も一緒に暮らしてきた、ひょうまがけーこを知っているように、けーこもひょうまを何十年かぶん知り尽くしているってわけか。
「私・・・離婚記者会見であなたの発言にひっかかりを感じているのよ」
「記者会見?」
「そう。亡きみーなさんへの思いに今気づいたみたいなことを言ってたわよね」
そうだったかなと、ひょうまの眼はうろうろする。
正直記憶にない。
「おかしいでしょ?今気づいたんじゃなくて、もっと前に、私と関係持てなくなったときに気付いてなきゃいけなかったでしょう?」
「・・俺・・・そんな風に言ったっけ・・・」
「ええ。私、そのときに、このままあなたと別れて鼻形さんへいってしまうのが本当にいいのか、迷い始めたんです」
「迷う?なぜ?俺は申し訳ないが君への愛情を失っているんだ、君だってわかってるだろう、だから鼻形さんと付き合ったんだろう?」
愛情を失っているんだと言ったとき、けーこの眼が一瞬見開き、唇が震えたのを見て、ひょうまは言い過ぎたかと思ったが、同時に、めんどくさいことになりそうな気がして、けーこから目を背けた。
「私は何十年もあなたの妻をしてきた、離婚の本当の理由を聞きたいの、じゃなきゃ、先に進んじゃいけないんじゃないかって。うその理由を聞かされてそれを信じたままなんていやっ・・・」
ひょうまはけーこの視線に追いかけられる。
「いやって言ったって・・・もう離婚届けにもハンを押したし、済んだことはいいじゃないか」
ラウンジになんか来ずに大人しく寝てしまえばよかったと思ってもあとの祭り。
もちろん、けーこに本当の理由なんて言えるわけがない。
つづく