連載小説更新しました
よろしくお願いします。
わが巨人・・・昨日勝てるはずが・・・沢村・・・あああ。
負けた瞬間オリンピックにチャンネル変えました!

8月下旬までお盆などあるので、しばらく更新をお休みします。
また復活しますのでよろしくお願いします。
暑さ気を付けましょう!!



 湯も張っておらず、狭いバスタブに裸のまま強制的に触れ合う三門とおきゅう。
 三門はまだまだSEXの名残をぷんぷん漂わせていて、おきゅうは口元を抑えてしまう。
「東京では一緒に暮らすと返事してくれたらすぐどきますたい・・・」
 強迫か。
「離れていようと、夫婦であることには変わりないんだから、一緒に暮らす暮らさないなんてこだわらなくてもいいんっじゃないの?」
 夫婦であることに変わりない・・・というセリフも抵抗あったが、現状では事実だからなんでも使って三門との同居は絶対拒否したい。
「こだわないんだったら、一緒に暮らせばよか」
 三門も言う言う。
「屁理屈よ!」
 夫婦としての義務と考えれば、おきゅうに分がないのは承知。
 一番いいのは、
「じゃあ、別れよう」
 と言ってくれることだが、まあ望み薄だろう。
「ねえ、一緒に暮らすなんてことにこだわるよりも、それじゃ、私毎日1回メールするわよ。いつとは言えないけど、都合いいときに」
「電話じゃなくて?」
 半ば苦し紛れに言ってみたが、三門が食いついてきてくれた。
「ほ・・・ほら、電話だと、お互いの都合があるでしょう?あなたも忙しいし、私も忙しい。電話してつながらなかったらフラストレーションたまるんじゃなくて?メールだったら、好きな時に送れるし、好きな時に見られるでしょう?文字は残るし」
「文字は残る・・・」
 三門の繰り返しに、おきゅうはちっと舌打ちしたくなる、よけいな一言だったか。
「・・・まあ・・・とりあえずはメールでいいでっしょう・・・なら、条件があるたい」
 おきゅうは最後を言わなきゃよかったと後悔しはじめたが、
「必ず、豊作さんを愛してますって最後に書いてくれんしゃい」
 照れるでもなく、ずうずうしく言ってのける三門。
 ただ、同時に、三門の肉体は若干の変化が見られ、おきゅうは無理やり壁にしがみつくようにして密着状態から脱却。
「な・・・何をいまさら・・・何十年も夫婦やってきているのに・・・」
 壁に向いたままのおきゅう。
「今思えば、何十年という重みを全く感じられんたい」
 やばい、下手をすればまた同居を蒸し返されてしまうかも。
 おきゅうは再び三門へ向かい合う。
「愛してるって書けばいいなら書くわよ、いくらでも」
 三門は文字の重みを感じようとしてるだろうが、おきゅうは義務でいいではないか。
 どんな意図で書いても「愛してる」の文字は同じに映るのだから。
「毎日同じ内容のメールは勘弁してくんしゃい」
 さらに念押しされ、さすがに
「そんなの当たり前でしょ!」
 怒鳴ってしまった。
「ねえ、気が済んだなら、出て行ってくれないかしら?このまま裸じゃ寒くて風邪ひくわ。あなたも風邪ひいたらまずいでしょ?」
 三門は何か言いたげだったが、
「わかったたい・・・ゆっくりはいりんしゃい・・・わしは大浴場に行くばってん・・・」
 浴室から出て行ってくれた。
 途端、おきゅうはバスタブから出て念入りにシャワーで身体を、三門を洗い流す。       
 つづく