連休のため、一週あけての更新です。(不定期ですが週一をめざしています)
よろしくお願いします。
わが巨人、投手陣どうした?今村も8点とられてしまった。
今日は野球雨天中止で、田口が明日スライド登板。
なんとか勝ってほしい!!
鼻形、三門がキャンプに家族帯同を反対する理由はすぐにわかった。
おきゅうとひょうまを会わせたくないからだろう。
三門が反対するのは至極ごもっともだが、鼻形までも・・・。
そんなに正義感、倫理観に満ち溢れる男なのだろうか。
いくらひょうまが悪いとは言え、一応鼻形もひょうまの妻と不倫した男。
とはいえ、ひょうまも勿論家族帯同なんて反対だ。
現状、もしキャンプにおきゅうが来たとしても、ひょうまだって野球人のはしくれ、野球とプライベートに一線を画すことはわきまえているつもりだし・・・いや、腹の底では話をしたいけど、勿論話以上のこともしたいけど・・・。
おきゅうが来るかもしれない嬉しさ以上に、あきこにまつわりつかれる苦痛から解放されるほうが急務である。
「僕だってね、家族帯同なんて仰天プランを打ち立てたくはなかったんですよ」
牧は続ける。
「あなた方がね、不埒なことをしてくれなければ、ね。わかるでしょ?今は我々もオフで世間様になりを潜めているからマスコミも世間もなにも言わない、だが、キャンプが始まり、野球情報がメディアに毎日流れ始めると、また皆さん思い出すもんなんですよ。人間の記憶は、いいことよりも悪いことのほうが鮮明なんだ」
「だから、昨年、離婚記者会見をこれでもかと何時間も記者様たちが満足いくまでやってそれをもって広報半くんが手打ちにしてくれたんじゃないか」
鼻形が言う。
「フン、対マスコミにはね」
鼻で笑う牧。
「芸能の世界でも生きている者として言わせていただく。君たちの顔がテレビに露出すると、みんな思い出すものなんだよ。勿論マスコミは何も言わんだろうが、世間の心証をよくするためには、わがチームとしても今回の出来事に対して何らかの改善をする必要があると見ました。家族の絆です。家族帯同し、家族も一緒に優勝目指して闘う姿勢を見せるのです。悪くないでしょう。長いキャンプ、家族がいたほうがメンタル面もいいはずです。実際皆夜はテレビ電話などして子どもの声を聴いたりする選手がほとんどでしょう」
さらに
「家族と離れてプラスになる仕事なんか、正直ないと僕は思います。マッキーS湖ナチュラルズがパイオニアとなって新たな闘い方のスタイルを見せていくのです。真似する球団もでると思いますよ、もちろん成果を上げなきゃいけませんがね」
残念な言葉の数々が妙に部屋に響き渡っている。
ひょうま、鼻形、三門にとっては。
だが、反論する言葉が最早見つからない。
「け・・けーこは仕事かもしれないが・・・」
苦し紛れのように鼻形が言う、おやと思うひょうま。
「大丈夫、けーこさんの仕事はキャンプ地沖縄でもできるようにマネージャーと調整しています。きゅう子さんも同様。あきこさんにはさきほど電話したら即OKでしたよ」
こんなに手回しのいい男だったのか、牧は。
「ということで、球団マネージャーには部屋割りもうまくやるように指示しましたし、キャンプでは思い切り野球に打ち込み、夜はしっかり家族の絆を深めてくださいね、以上です」
あきことこれ以上家族の絆を深めたくないひょうま。
今は寝室を別にしてやっとやり過ごしているが、キャンプになったら当然ひとつの部屋で寝ることになる。
牧の話では、食事は家族と一緒にするようにとのことで、あきこがベターっと一緒にいても今のように振り切るころもできない。
イコール・・・おきゅうが三門といつも一緒にいる姿をいやでも見なければならない。
(どっちも辛すぎる・・・)
野球に集中できる自信がない。
三門の視線を感じた。
(俺がしくんだんじゃないからな)
ひょうま、鼻形、三門は牧が部屋を出て行ってからもその場に固まっている。 つづく
よろしくお願いします。
わが巨人、投手陣どうした?今村も8点とられてしまった。
今日は野球雨天中止で、田口が明日スライド登板。
なんとか勝ってほしい!!
鼻形、三門がキャンプに家族帯同を反対する理由はすぐにわかった。
おきゅうとひょうまを会わせたくないからだろう。
三門が反対するのは至極ごもっともだが、鼻形までも・・・。
そんなに正義感、倫理観に満ち溢れる男なのだろうか。
いくらひょうまが悪いとは言え、一応鼻形もひょうまの妻と不倫した男。
とはいえ、ひょうまも勿論家族帯同なんて反対だ。
現状、もしキャンプにおきゅうが来たとしても、ひょうまだって野球人のはしくれ、野球とプライベートに一線を画すことはわきまえているつもりだし・・・いや、腹の底では話をしたいけど、勿論話以上のこともしたいけど・・・。
おきゅうが来るかもしれない嬉しさ以上に、あきこにまつわりつかれる苦痛から解放されるほうが急務である。
「僕だってね、家族帯同なんて仰天プランを打ち立てたくはなかったんですよ」
牧は続ける。
「あなた方がね、不埒なことをしてくれなければ、ね。わかるでしょ?今は我々もオフで世間様になりを潜めているからマスコミも世間もなにも言わない、だが、キャンプが始まり、野球情報がメディアに毎日流れ始めると、また皆さん思い出すもんなんですよ。人間の記憶は、いいことよりも悪いことのほうが鮮明なんだ」
「だから、昨年、離婚記者会見をこれでもかと何時間も記者様たちが満足いくまでやってそれをもって広報半くんが手打ちにしてくれたんじゃないか」
鼻形が言う。
「フン、対マスコミにはね」
鼻で笑う牧。
「芸能の世界でも生きている者として言わせていただく。君たちの顔がテレビに露出すると、みんな思い出すものなんだよ。勿論マスコミは何も言わんだろうが、世間の心証をよくするためには、わがチームとしても今回の出来事に対して何らかの改善をする必要があると見ました。家族の絆です。家族帯同し、家族も一緒に優勝目指して闘う姿勢を見せるのです。悪くないでしょう。長いキャンプ、家族がいたほうがメンタル面もいいはずです。実際皆夜はテレビ電話などして子どもの声を聴いたりする選手がほとんどでしょう」
さらに
「家族と離れてプラスになる仕事なんか、正直ないと僕は思います。マッキーS湖ナチュラルズがパイオニアとなって新たな闘い方のスタイルを見せていくのです。真似する球団もでると思いますよ、もちろん成果を上げなきゃいけませんがね」
残念な言葉の数々が妙に部屋に響き渡っている。
ひょうま、鼻形、三門にとっては。
だが、反論する言葉が最早見つからない。
「け・・けーこは仕事かもしれないが・・・」
苦し紛れのように鼻形が言う、おやと思うひょうま。
「大丈夫、けーこさんの仕事はキャンプ地沖縄でもできるようにマネージャーと調整しています。きゅう子さんも同様。あきこさんにはさきほど電話したら即OKでしたよ」
こんなに手回しのいい男だったのか、牧は。
「ということで、球団マネージャーには部屋割りもうまくやるように指示しましたし、キャンプでは思い切り野球に打ち込み、夜はしっかり家族の絆を深めてくださいね、以上です」
あきことこれ以上家族の絆を深めたくないひょうま。
今は寝室を別にしてやっとやり過ごしているが、キャンプになったら当然ひとつの部屋で寝ることになる。
牧の話では、食事は家族と一緒にするようにとのことで、あきこがベターっと一緒にいても今のように振り切るころもできない。
イコール・・・おきゅうが三門といつも一緒にいる姿をいやでも見なければならない。
(どっちも辛すぎる・・・)
野球に集中できる自信がない。
三門の視線を感じた。
(俺がしくんだんじゃないからな)
ひょうま、鼻形、三門は牧が部屋を出て行ってからもその場に固まっている。 つづく