連載小説更新しました。
よろしくお願いします。
わが巨人軍、夕べの大敗を菅野投手で吹き飛ばしました!
菅野自身東京ドームレギュラーシーズン初の完封勝利!
今季はほんとに進化しました。
明日勝てば今までのカード全部勝ち越しになります。
平良投手初登板になります。
今日の解説山本昌さんもおっしゃってましたが、とにかくストライクを投げて打たれてもいいや、使ったほうが悪いくらいに開き直ってどんどん投げろとおっしゃってました。
さすが投手出身。気を楽にするコメントですね。
解説山本昌さん、声もはっきりしていて分かりやすいし楽しい解説です。


 一方、ひょうまも、おきゅうの気持ちが伝染したわけではなかろうが、あきこと暮らし始めて、今までの考え方が果たして正しいのだとうかと疑問に思うようになった。
 まず、あきこと暮らすという点においては、暮らす前から戸惑いはあった。
 家族なのだが、何十年も離れて暮らしている異性同士、あきこに対して家族としての愛情はあふれんばかりではあるも、寝食を共にする、イメージがわかなかったのもある。
 あと、亡きみーなを愛し続けるといううそを、あきこに見破られないかという不安もあった。
 ひょうまをことさら心配しているあきこのこと、城戸にあった痣ひとつで、ひょうまと城戸の関係をかすかにでも疑ってもいたわけだし・・・。
 ところが、ふたを開けてみると、あきこは、単にひょうまを独占したかっただけなのだ。
 独占というよりも、きょうだいじゃなければひょうまと結婚でもしたいんじゃないかと思わされるほど。
(一緒の寝室で寝たいといったり・・・)
 だから、既婚者とはいえ、半とあきこが万が一にでもくっついてくれればひょうまはあきこから解放されるのではと、かすかではあるが期待をしていたが・・・。
「あきこさんはおまえを一人の男としてみてるようで、わしは空恐ろしくなった。だからあきこさんのことはもうええ、今までの暮らしを続けるわい」
 半からのメールでわずかな希望は絶望へ塗り替えられてしまった。
 しかも、半が一方的に振られたのではなく、半も自らの意思であきこへの思いをやめた、かつ、半もひょうまと同じことを感じているなんて。
 確かに、あきこには悪いことをした。
 ひょうまがけーこと幸せに暮らしていたら、あきこだって、ここまでひょうまに傾倒せず、鼻形と穏やかに暮らしていただろう。
(姉さんに対しては責任はある・・・)
 だからといって、このままじゃ、夫婦同然の生活を強いられていく・・・鼻形も、きっと、あきこに対しては今のひょうまや半と同じように感じたのかもしれない、だから、そのわずかな隙にけーこが入り込んだ、あるいはけーこを呼び込んだのかもしれない。
 鼻形は、あきこの気持ちを察したうえで、ひょうまにあきことの生活を条件に、おきゅうとの関係を隠してくれた。
(くそ・・・)
 対外的にはきょうだいだから一緒に生活しても問題はないし、あきこへの責任と考えるなら、ひょうまは一生あきこから逃れてはいけない・・・つまり、おきゅうと一緒にはなれない・・・。
(それでいいのか?)
 おきゅうを説得して、真実に関して沈黙を貫こうと言ったのはひょうま自身。
 城戸涼介のため・・・。
(でも・・・真実を隠すために、周りは嘘を積み重ねざるをえないなんて・・・変じゃないか)
 おきゅうとひょうまの息子が城戸涼介。
 結ばれ方には問題はあったかもしれないが、今思えば、あのときだって、ひょうまがもっとちゃんと自身の気持ちにじっくり向き合っていれば、おきゅうへの気持ちに気づき、「ちゃんと」関係を持てただろうし、少なくとも現在は互いに愛し合っている。
(まあ、今も真実を明るみに出せば大問題にはなるんだけど・・・)
 世間に名を知られた者として、けーこと二度も離婚したひょうまと、三門の妻であるおきゅうが「出来ていて」チームドクター城戸は2人の息子。
 2人にとってはステキな真実でも、世間からは汚され、傷つけられる真実になるだろう・・・。
(それでも、真実は変えることはできない・・・)
 城戸涼介だって、2人の想いを真摯に伝え続ければ、わかってくれるかもしれない。
   
 ひょうまとおきゅう、離れているが、真実への思いはだんだん近づいている。
 一度、おきゅうとしっかり話し合ってみたいが、正月はもう終わり、キャンプも間近。
 キャンプが始まったら野球漬けの毎日になる。
 電話で話すようなことでもないし、直接会って話したほうがいいだろう、いや、ただただ会いたい。
 つづく