連載小説更新しました。
よろしくお願いします。
巨人は宮崎キャンプを終えて沖縄に移動しました。
実戦形式になっていきます。
私としては、韓国戦に内海が登板するとのことで、ぜひ結果を出してほしい。
正直まだ菅野に負けてほしくない。
同様に、まだ村田も岡本に負けてほしくない。
頑張ってほしいです!!


 あきこに見せるための格好なら、最早どうでもいいだろうと、ひょうまはネクタイを緩め、スーツの前ボタンもはずした。
「あきこさんはああやって元気そうに振るまっちょるけど、お前に気を使って無理してるんじゃないかのう・・・」
 気はいいが、洞察力が浅い。
「ほんと、お前はこの年になっても周りを心配させる・・・でも、おかげでわしにもチャンスが回ってきたぞい」
 機嫌の良さが続いている半。
「俺も、今やおまえに本当に幸せになってほしいと思ってるよ」
 ひょうまの本当のところ、言外に、「自身も」という思いもあるが。
「おまえが離婚というのは今の嫁さんにはかわいそうだが、おまえが姉さんと一緒になってくれたら俺も肩の荷が下りるというもんだ」
 ネクタイ同様、つい気を緩めたら半の罵声を浴びてしまう。
「星!あきこさんのことを肩の荷が下りる存在といいよったな!あんなにおまえを第一に考えるあきこさんを見て涙が出そうになったぞい!」
 フーン・・・ひょうまは長いため息をひとつついた。
「半にも、離婚に向けた話し合いを聞かせりゃよかったかもな」
 鼻形ならひょうまの言っていることは理解できるかもしれない。
「あきこさんも、わしにいつか話したいこともあると言ってくれよってなあ・・・そのうち連絡くれる気配じゃ・・・」
「え・・・?」
「わしだってバカじゃない。いきなり好きとかかましたりしない。今のあきこさんの気持ちを受け止め、それからおいおいな・・・」
 ひょうまはあまりいい想像ができないでいる、あきこの「話」について。
 ひょうまが他人だったら多分「愛してる」っていいかねないあきこが半に話すこと・・・。
 順当な予想は、あらためて、半の気持ちには応えられないって先回りしてノーと告げてしまう・・・くらいしか思いつかない。
「半、おまえ、打たれ強いか」
「柔道で鍛えた身体、受身はOK。星みたいに一発打たれリャ失踪はせんわな」
「昔の話はよせ・・・」
 半は言葉の意味がわかってるかかなり不明だったが、ひょうまも昔の自身は今はあまり回想もしたくないのでやめた。

 あきこの行動力は結構素早いらしい。
 翌日、珍しくあきこに起こされず、自ら寝たいだけ寝て起きたひょうま。
 時刻は昼12時。
 リビングに行くも、あきこの姿はない。
 テーブルの上に書置きがある。
「出かけてきます あきこ」
 わりかし文章はそっけないんだなと・・・ひょうまは冷蔵庫をあけるも、作りおきもない。
 望んでいないが上げ膳据え膳の生活に自然と慣れていたひょうまは、あーあとつぶやくと、カップラーメンでもないか探し始めた。
 あきこがいないなら、今日はゆっくり家にいよう。
 
 同時刻。
 半は、妻にある意味本当のことを言って家を出ている。
「星の姉さんのケアをするのも親友として、仕事としても役目だからな」
 半の妻はのんびりと
「あらあ、星さんのサインもほしいかも。余裕あったら頼んでねー」
 何の危機感も持ち合わせてないらしい、まあそれはそれで楽だけど。
 自宅を出ると、昨日のひょうまとは逆に、半はネクタイをびしっと締め、スーツの前ボタンもきっちりとめた。
 つづく