連載小説更新できましたー
昨日今日連載できましたが・・・。
また不定期な連載ですがよろしくお願いします。
わが巨人は今日はベイ。勝ってくれよー!!



 ひょうまけーこ離婚、およびけーこ鼻形交際記者会見のあと、けーこに今夜はどうする?一応聞かなきゃという気遣いは不要だった。
 けーこから、ドラマの撮影が入るから東京に戻るということで、しばらく逢えそうにないといわれたのだ。
 昨今としては珍しいパターンで、あっさりと鼻形から離れていくけーこにちょっと驚く。
(もしかして・・・)
 鼻形も、ひょうまの記者会見の発言のなかで、けーこと同じところでひっかかっていた。
 亡きみーなへの愛に気付き、一生ほかの女は愛せないことに気付いてしまったというシナリオは鼻形作だから、ひょうまが嘘をついていることは勿論承知。
(もっとうまく嘘をついてくれたまえよ)
 「今ごろみーなへの愛に気付いた女々しい男なんです」
 時系列も当然嘘をついてもらわなければならなかった・・・が・・・。
 けーこは頭のいい人間だから、矛盾を感じてしまったのではないか。
(記者会見の前までは、会見が終わったらおおっぴらに一緒に泊まれると嬉しそうですらあったのに)
 どんどんけーこが鼻形にベタベタくっついてこようとするのがうっとうしいと思っていたが、会見後は、付き合いだした当初よりももしかしたらさらっとしているかもしれない。
 メールの数もおはようとおやすみの二通だけだし、おはようメールに、遅くなるから今日はこれでメールできないと書いてくるときも。
 こうなると、鼻形もちょっと寂しさを感じる。
(まだひょうまくんに未練を持ってるのか)
 まあ、鼻形自身、あきこに対しては申し訳ないの一語に尽きる。
 あきこを嫌いになったわけではないのだから。
 だが、ひょうまに傾倒しているあきこを見ているよりは、けーこと一緒にいたい。
 
 それにしても、ひょうまはなぜ、おきゅうを愛してしまったのか、未だにわからない。
 もうひとつ改めて驚いていることは、もしかして、鼻形はさずけた嘘が、ひょうまにとって誠になってしまったのではないかということ。
 ひょうまの言葉が、上滑りしていなかった。
 本当に亡きみーなを忘れられなくなってしまったのではないか。
(だから、嘘をつけずに「今ごろみーなへの愛に気付いた・・・」と本当のことをいったのか)
 それならそれでもいいか。
 ま、あきこについては、あきこが今一番望む形にしてやったわけだし、ひょうまもあきこと暮らせば、罪悪感で妙な考えを起こしにくくなるだろうし。
 三門が傷つく姿を、共に打倒ひょうまを目指したライバルとしては見たくない。 
 そもそも、女番長あがりのおきゅうを、絶対女に免疫がまったくなさそうな三門がなぜ好きになってしまったのか。
 未だに不思議。
 確かによく見ればおきゅうの真の姿は、鼻形もなかなかだとは思うが・・・。
 三門にそんな眼力が備わっていたとは・・・それとも単に容姿で惚れたとか?
(女に対する眼力というより、人間に対する眼力はあるのかもしれない)
 苦労人だから、悪い人間もいっぱい見てきたと思う。
 
 鼻形は、けーこへメールをする。
「あさって東京に行く。仕事が終わるまで待っているから飯食って一緒に泊まろう」
 けーこにもそろそろ前を向かせなければならない。
 ひょうまを過去の男にしてもらわねば鼻形も困る。
 肉体的にも、そろそろけーこを求めたかった。
 あきこではなくけーこを・・・。
 けーこも、ひょうまではなく、鼻形をしっかり求めてほしい。
 つづく。