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 割れ鍋に綴じ蓋。

 彩子と透はよく足して2で割るとちょうどいいねといわれる。

 よくしゃべり、反応も濃い彩子、対照的な透。

 結婚当初は、それほど気にならなかったが、10年も一緒にいると、仕方ないと思う反面、やはり言いたくなる欠点はある。お互い様なんだろうが。

 そのひとつがリアクション。彩子が今日あったことを身振り手振りで説明するのに対し、透は聞いているのかいないのか、一応笑みは浮かべているけど。

 生理前、ホルモンバランスが悪いときはいらついて仕方ない時期。彩子は一生懸命喋っていたのに対して

「ふうん」

 あくまで笑みをうかべる透ではあるが、本当に物足りない。

「もっと違う反応はないの?」

 怒ってしまうわけで。

「え、だって、これ以上どんな反応示せばいいの?」

 徹は困った表情をつくり出す。

「もっと、一緒に、そうだね、とか、これはどうだとかあーだとか、なんかあるでしょうよ」

 食事中だったが立ち上がり上から透を見下ろす彩子。

「うーん・・だって、話はちゃんと聞いてるし、うなずいてるだろう。そういうときは同調しているときなんだよ。わかるだろう?長年一緒に暮らしていればさ」

 そうなんだろうけど。うなずくだけか。労力少なくないか?会話の消費カロリーはおそらく倍以上は違うだろう、確定!

「でもさー、透だって自分が一生懸命話したことに対し、相手の反応が薄かったらつまんなくない?」

 透は腕組みをして考える、やがて

「いやー、嫌な思いはしたことないなー」

 ナヌ?一瞬わが耳を疑った彩子だが、はあーーーと、自虐的なため息をついた。

「それはね透さん、(さん付けをするときはいやみなとき)、あ・な・た・以外の人はそれなりに濃いリアクションをしているということなのよ!おわかりかしら?」

 いやみに拍車がかかり、一瞬寒い空気が流れる・・・かと思いきや、

「ああ、そうなんだ。ふん。でも、皆同じようにリアクションしててもつまんないんじゃないかな、たとえば僕みたいにまあ、うなずくだけの人間がいたっていいと思うぜ。それにさ、こないだかなー、さえちゃんが俺の友達と喋っていたよね、あとで友達、さえちゃんの身振り手振りの過剰なリアクションに驚いていたようだったよ」

 これまた表情変えず微笑みの透。

 かああああ!一気に顔が熱くなる!

 透の友人は、話の内容に驚いていたのではなかったのだ。

 2人が対極的な場所にいるというエピソードがまたひとつ誕生したらしい。が、彩子は釈然としないものを感じる。

(過剰なリアクションのどこが悪いのよ!)

 言いたいけど、何十分も同じ笑みを浮かべる透を見、今の発言を聞いてしまうと、彩子はいつものように言い負かす気力がなえて、この始末をどうつけてよいのかわからなくなった。

                          おわり                                   

  

 

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