現在 森林破壊が世界中でいわれている。 日本もその例外ではない。 世界の森林は、地球の陸地面積の約30%を占め、2000年現在 約38.7億ha(ヘクタール)ある。 しかし、熱帯林を中心に森林面積が減少しており、国連食糧農業機関(FAO)の「State of the World’s Forests 2001」によると、1990年から2000年の間に、毎年940万haもの森林が減り続けている。
熱帯林の減少の原因としては、伝統的な焼畑農業に加え、人口増加により新たに流入した住民による過度の焼畑耕作、薪炭材の過剰な採取、農地などへの転用 、違法伐採などがあげられる。 また大規模な森林火災によっても、森林がなくなっている。1997年から1998年のブラジルとインドネシアの森林火災では、それぞれ200~300万はの熱帯林が焼失した。
熱帯林だけではなく、シベリアなどの森林でも、過度の伐採による森林減少が進行している。
森林は、地球温暖化の原因とされる二酸化炭素の吸収源であり、これらの森林減少によって大気中の二酸化炭素の増大が懸念されている。また野生生物への影響も深刻で、種の多様性が急速に失われている。
ところで、割り箸は、使った方がいいのか、使わない方がいいのか? 以前論争になったことはご記憶の方も多いと思います。 今も中国から、割り箸用として森林が皆伐され、日本に輸入されています。 外国の木を、箸を作るためだけに伐採するのは、いろいろな状況を考えてみてもナンセンスといわざるを得ません。
しかし、割り箸には国産のものもあります。これは国産の間伐材や端材を有効利用したものです。 これがうまく流通するようになると、間伐にかかる経費を少しでもまかなうことができます。 間伐にかかる経費が出ないとしても、輸送にかかる経費の足しにはなります。
ですが、国産の割り箸はどうがんばってみても、海外産の倍になってしまいます。 概算で外国産が2円以下。 国産は5円ほど。 流通経路などによって、この価格は大幅に変わるかも知れませんが、例えば大手コンビニチェーンなどでは、年間6億膳を消費するといいます。 先ほどの価格を当てはめると、18~20億円の差になってきます。 このままでは、国産の箸は使えません。
使い捨ての代表格として、国内で年間約250億膳消費される割り箸。 その9割を占める輸入先・中国が生産制限を決め、弁当や外食など関連業界に影響が出始めています。 安さに飛びつき、国内生産地を切り捨ててきたツケとも言え、業界・消費者双方に農林業生産空洞化の問題を示す一例です。
中国ショックは2段階で到来しました。 最初は昨年11月、中国の輸出団体が「原木の高騰」などを理由に、日本割箸輸入協会(大阪市)に50%もの値上げを通告してきました。 それでも中国産は1膳約1~2円。 国産は同2~20円程度なので、まだ価格面の優位性は動かなかったのです。
ところが今年3月、今度は中国政府が「森林保護」を理由に生産を制限し、将来的には輸出も禁止すると決めました。 建築には使いづらいシラカバや他の間伐材を主原料にしているが、森林乱伐による洪水や砂漠化などが問題化する中、矛先の一つになった形です。
では、日本国内の状況はどうか。 実は20年前まで、割り箸生産量の約半数は国産だった。 ところが90年代以降の低価格競争の波の中、安い中国産が急激に増え、気が付けば8割を超えるまでになっていました。
国内の2大産地は北海道と奈良。 高級品主体の奈良は今も命脈を保っているが、中国産と競合した北海道は壊滅状況だ。 85年当時、北海道には生産会社が約70社あり、約1900人の従業員がいたが、2004年現在で8社約40人にまで激減しました。
同協会広報室長は「このままだと、いつ割り箸がなくなってもおかしくない状況になってきた」と危機感を抱くが、一度減った生産量は簡単には戻らないのです。
外食や安売り店には、既に影響が出ています。 100円ショップなどに割り箸を卸す卸商社は、1袋80膳入りを50膳入りに変えてコストアップに対応し始めたそうです。 全国で約760店の居酒屋などを展開するチェーン店は年間約1500万膳を使ってきたが、2月からフランチャイズを含めた全店でプラスチック箸に切り替えた。
さらに、直営の約250店では「MY箸」ポイントカードを作り、はしを持参した客には1回50円のポイントを付け、10ポイントで500円分の飲食をサービスするほか、50円を自然保護団体に寄付する活動を始めた。 直営の居酒屋店長は「割り箸廃止への苦情はありません」と安堵する。
一方、コンビニ業界は「物流コストの削減などで吸収する」(セブン&アイ・ホールディングス) 「しばらくは現状のまま」(ローソン)と、推移を見守っている状況。
輸出禁止は本当にあるのか、あるとすればいつか。 今後は中国政府の動きにかかっているが、「弁当や外食なども、いずれ消費者がお金を払って割り箸を買う時代がくるのでは」と予測している人もいる。
間伐材について、もっと知りたい方はこちら → 「豊かな森を育てるために 」 「日本の森を守る間伐材 」
画像は間伐材とは関係ないが、
松本・アルプスあづみの公園
