【新】その部屋103号 15 | 黄金郷

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「証拠?
 あの場所を掘り起こせば。」

 

『103号室のおばあちゃんの、帯が出で来るはず。』

 

「そして、103号室のおばあちゃんの部屋には、あなたがおばあちゃんの泥を拭いた、バスタオルが隠されている。」

 

『そして、あなたの。』

 

「奥さんのバックの中には、103号室のおばあちゃんから取った。」

 

『通帳が入っている。』

 

これだけの話を、電車の一駅や二駅で話せるわけもない。
僕も、隣のご主人も、何駅か乗り越してしまった。
もちろん、この話を聞いていた、数人の乗客の人達も。

 

「そんな・・・!
 ・・・嘘だ!!」

 

電車が次のホームに止まった時、乗客ではなく、数名の警察官が乗ってきた。

 

・・・そして。


隣のご主人は、数名の警察官に連行されて行った。


僕も、もちろんの事、隣のご主人と共に警察署まで行った。
他の人には見えない、首のない彼女も一緒に。

 

夜も更けた頃、僕だけ先にマンションに帰された。

 

「明日、また来てくれ、・・・だってさ。」

 

『明日は、あの場所の掘り起こしかなぁ?』

 

・・・103号室のおばあちゃんが、まだ今朝の、あの燃えかす事件の場所にいた。

 

『おばあちゃん。
 明日、あの人逮捕されるみたいよ。』

 

首のない彼女が、103号室のおばあちゃんに声をかけた。

 

「そうかい。
 そうかい・・・。」

 

103号室のおばあちゃんは、嬉しそうに何度も何度も、首のない彼女にお礼を言い続ける。


僕がマンションに入ろうとした時、警備員が慌てて飛び出して来た。

 

「いやぁ、警察から連絡がありまして。
 実は、ちょっと困った事になっています。」

 

「・・・え?
 困った事?」

 

「はぁ・・・。
 お宅のお隣の奥さんがあなたが作り話で、ご主人を警察に・・・どうとかこうとか。
 ・・・叫んでおりまして。
 マンションの他の方々が大騒ぎで・・・。」

 

僕たち、いや、僕と、103号のおばあちゃんと、首のない彼女と。
マンションの自分の部屋には、入れないとか。

 

・・・全く、やれやれな話しだ。

 

お隣のご主人の事件だ。
夜中にお隣の奥さんにでも、怒鳴り込まれたら困るしなぁ・・・なんて考えながら、それとなしに警備員に聞いた。

 

「103号室のおばあちゃんと、104号室の若い女性の方と、どちらが先に死んだんですか?」

 

「そりゃ、104号室の女性ですよ。
 104号室の女性は、そうですねぇ・・・、かれこれ、10年ほど前の事でしょうか。」

 

・・・10年前かぁ。
・・・僕が、引っ越してくる前の話か。

 

「殺人だったんですよね?」

 

「ええ・・・っと。
 この話は、これぐらいに・・・。」

 

警備員の顔色が悪くなった。

 

「まさか、警備員さん。
 あなたが殺人犯だとでも?」

 

 

 

※書き直した作品でもうしわけありません<(_ _)>