ナマコ高騰、4年間で3倍に…強盗団暗躍、乱獲恐れも(読売新聞) - goo ニュース

ナマコが好きというわけではないので、ちょっとした蘊蓄。

ナマコは、もともと「こ」と呼ばれていた。
生の「こ」だから、なまこ。

その名残がコノワタ。
「こ」の「わた」=腸(はらわた)だから「このわた」
ナマコの卵は、「こ」の「子」だからコノコ。

物の名前が一字、というのは何もナマコ(こ)に限ったことではなく、
若布(わかめ)も「メ」だった。
若い「布」(め)だからワカメ。

尤も古語では、食用の海藻全般を「め」と言っていたらしいが、
食用の海藻と言えば、まあ、主としてわかめのことだったと思っている。

「め」のカブ様の部分だから、メカブ。
「め」を刈るのでワカメ刈りも、メカリ(布刈)

1字の物は他にもたくさんあるでしょうが、

「こ」も「め」も打ち上げられて干からびてたり、
乾燥して保存するようになったりしただろうから、
生や若いという修飾詞がついたものと思われます。

で、最初にナマコを食べた人は偉い、
なんてよく言われますが、私の意見は違います。

もともと頑張って悪食に挑戦したのではなく、
食えるとおぼしきものは何でも食ったと思う。
その中から、どうやっても食えないもの、
毒のあるものは淘汰され、食えるものが残った、
のではないでしょうか。

他に十分食い物があればわざわざ選ばなかったかも知れない。

魚は実はそう簡単に取れないし、浅瀬にいるものは少ないし小さい。
海岸近くにいるナマコやアメフラシ(ウミウシ)は簡単に取れますから。

そう思う理由の一つにキノコがある。
キノコのうち、毒キノコは確か5%くらい。

えっ、じゃあ残りは食用キノコ?
そう思ったあなた、甘い!

日本に限定してもキノコの種類はざっと4~5000ぐらい。
毒キノコは40種類、説によっては200種類と言われます。
また、食べられるキノコはざっと100種類と言われています。

残りの90%以上のものは?

じつは、これが毒か食えるか判らないらしい。

山は海と違って比較的手に入りやすい食い物がたくさんあって、
危ない率が高いキノコを食わなくてもやっていけたんではないでしょうか。

話がそれましたが、ナマコの記事から大昔の食を想像してみました。