iPodの音質 [前編]
iPodをはじめとする、デジタルオーディオプレーヤー全般にいえること、それは
音を圧縮する
ということ。MP3方式や、iPodならAAC方式が主。これは「非可逆圧縮」とよばれる圧縮方式だ。簡単に言えば、CD本来の情報量を間引いてデータ量を小さくしてしまおうという方法。それをするからこそ、限られたメディアのなかに多くの楽曲を保存できるわけだ。
音楽的にデータを間引くとはどういうことか
大雑把にいうと、
1.可聴音域ぎりぎりの周波数を切り捨てる
人が聴くことができる音の周波数は低音20Hz(ヘルツ)から高音2万Hzまでとされる。CDはこの周波数帯域で録音されている。
可聴音域を超える音波、10Hzの低音とか30000Hzの高音なんかが鳴っても人の耳には聴こえない。たとえば犬は人間よりも可聴音域が広い。犬笛を吹いても人間に聴こえないのは、犬だけが聴き取れる周波数の音で鳴っているため。
また、青年、中年、壮年となるごとに聴き取れる音域は狭くなっていく。
そこで、再生音の低域が20Hzから40Hzになっても
音的にたいして変わんないっしょ
という発想から低音と高音の端っこをカットすることでデータを軽くするのである。
2.可聴音域内の音を少しずつ削り取る
実際は削り取ってるわけじゃなくて、音源を点で掴みとってるという方が正確かな?まあとにかく、掴みとった点から点の間は実質空白になるので、そこを詰めることでデータを軽くすることができる。
この二つの方法でCDの音源データを減量することができる。しかし、
肝心の音質はどうなのだろうか? ~後編へつづく~