2019年1月13日に書いた記事の補足になりますが、モーションセンサーで減速を感知すると点灯するブレーキライトが意味をなさないと言うか危険である理由について補足しておきたいと思います。
参考リンク:ロードバイクとブレーキライトについて
自転車というのは基本的にブレーキランプは付いていません。理由は「自動車やバイクのような電装系部品が不要」であることにあります。電動アシスト付きでもなければバッテリーは搭載しませんし、近年はリムダイナモも非主流で前照灯も電池式や充電式になっています。また「ブレーキライトをレバー操作に連動させる仕組みが内蔵に出来ない」為に雨天時に電装系トラブルが出る可能性も有ります。
そういう問題を解決したくて出てきたのがリンクで例としてあげているRAYOの様な「モーションセンサーで減速感知で点灯するブレーキライト」だろうとは思います。
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このライトがブレーキライトとして欠陥品だというのは以下の漫画のシーンの様な状態にならないと点灯しないという点にあります。
この漫画はロード乗りならご存知の「かもめ☆チャンス」の16巻で登場します。なので画像の引用はかもめ☆チャンスの16巻からになります。
集団コントロールするために加減速を繰り返して集団を疲労させ、崩していくというシーン。実際にこれが可能かは分かりませんが、少なくとも小集団なら可能でしょう。
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ブレーキライトに話を戻すと、RAYOは減速開始の状態になって初めて点灯するので点灯したときには後続から見ると前走車が迫ってくるような状態になっっているわけです。
要はこの状態。
こうなるとどうなるかと言うと、まとまった人数でトレイン組んででいると下のようになります。まぁ、大げさに言うとですが...。
これって危ないですよね。しかもロードバイクは車道走ることが普通な訳で、車道走っているときって結構なスピード出てます。そして乗用車やトラックも混在して走ります。もちろん車間距離をとっていないのが悪いとも言えますが、30kim/h巡航でそれぞれが20mくらいの車間ってとってないと思うんですね。10人でライドしたら先頭と最後尾で200m以上離れますからね。いいとこ3m間隔くらいでしょう。
かもめ☆チャンスのコレはレースですからブレーキライトなど付いていませんし、このテクニックも駆け引きの一環なのでありとは言えます。ですが、RAYOの様なライトを「ブレーキに連動して点灯するブレーキライト」として販売されると「ブレーキ掛ければ点灯するから大丈夫」と優良誤認させる恐れがあります。減速が始まってからでないと点灯しないブレーキライトなど意味がありません。
まぁ、全くの無意味とは言いませんが有効に使えるのは十分な車間距離をとっている場合に限ります。ですが、RAYOに限らずこういったモーションセンサー式ブレーキライトをクラウドファンディングで製品紹介している動画とかみると車間空けずに使っているんですよね。あの様な動画は「ブレーキをかけるタイミングを打ち合わせした上で撮影」していると思いますし、意図しないブレーキングが発生する状況ではむしろ危険ではないかと思います。
最も、ワイヤー引きで減速前から点灯するブレーキライトだろうと十分な車間距離をとっていなければ危険であることに変わりはないのですが、減速ポイント前から減速の意思表示がライトでは出来ないブレーキライトを過信するような紹介の仕方をするのはどうかと思います。