ハードオフにて | Photograph to Life ~生活に写真を~

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久しぶりでハードオフを覗いてみた。カメラ関係は状態と価格の釣り合いが悪いので買う事は無いのだが、とりあえずチェックはしている。例によって「中古EOS専門店か?」と思わせるほど大量のEOSが置いてある。

そんな中に、セミジャンクのショーケースに「Nikon EM」と「Canon AE-1 Program(AE-1P)」が鎮座していた。
一応、EMの方は動作品のようである。モータードライブ(と言うよりワインダーだが)の「MD-E」と、私も持っている「TEFNON 35-70mm/F2.5-3.5」がセットになっている。値札には「8400円」とあった。これが、中古カメラ専門店で見つけたのであれば買いなのかもしれないが、ハードオフでは高すぎると言える。実際、オークションであればもっと安価に手に入る。それと、私の場合、オークションでF301を3000円で落札した事があるので割高感も強く感じてしまう(F301はワインダー内蔵のプログラムAE機である) それと、付いているレンズも若干問題がある。このレンズ、性能的には悪く無いのだが、絞り羽根の動きが悪くなる欠点が有る。グリースが原因なのか不明だが、ひどい固体は絞り羽根が固着して動かない物もあるようだ。私の所有する固体も、固着こそしていないが完全に絞り込まれない不具合が出ている。ボディの不具合が光線挽だけであればヒンジ部分もモルト張り替えで対処可能だが、AE不良が出ている場合は分解修理が必要になる。EMと言うカメラの性格上、要修理の固体に8400円を出すのははばかられる。

もう一報のAE-1Pの方は、「シャッター切れません」と値札に書いてある。ちなみに、値札には3150円と書かれていた。
このシャッター不動が電池無しで切れないのか、電池を入れても切れないのかが判らない。Canon Aシリーズは「4LR44」と言う若干特殊な電池を使用するため、電池を100均で入手する事が出来ない。安いところでも700円、高いと1400円もする。実はこの電池、LR44を紙筒に4個詰めてあるだけの構造である。だが、単にLR44を4個並べても長さが足りないので使う事が出来ない。そのため電池を入れてのテストをしていない可能性は高い。単に電池無しでシャッターが切れないという事であれば、電池さえ用意すれば使える可能性はある。が、しかし、Canon Aシリーズには致命的な欠陥があるので要注意である。その欠陥とは「ガバナーのグリス切れによるシャッター鳴き」である。
ガバナーと言うのは、シャッターの動作速度を調節する機構の事なのだが、この部分のグリス切れがおこるのだ。このシャッター鳴きは、Aシリーズでは避けようの無い症状で有るようである。ネット検索すると、かなりのサイトがヒットする。もし、メンテされる事無く持ち込まれた物であれば、例え現状で鳴きが発生していなくとも、近いうちに要修理となるであろう。
不思議なのは、同じようにガバナーで制御している「Nikon FM2/NewFM2」ではメンテ無しで使い続けても20年以上経ってなおシャッター鳴きが起きないことだ。私のNewFM2は、実は一度もNikonサービスでのメンテをしていない。もちろん、使用後の手入れは丁寧にしてきたし、保管もそれなりに気を使ってきた。おかげでファインダーもカビなど無く、若干モルト劣化がある程度ですんでいる。むろんの事、シャッター鳴きなど一切無い! この辺りは普及機クラスでもプロユースに耐えるNikonカメラらしいところではある。

それにしても、ハードオフのカメラコーナーを覗くたびに思うのは「何故にEOSばっかり?」と言う事だ。Nikonは多い時でも3~4台しか置いていないし、PENTAXやMINOLTAも同様だ。冒頭でも書いた通り、まるで「中古EOS専門店です」と言わんばかりだ。ある意味、EOSは「新機種を買う時に手放される」運命にある(大事にされない)カメラなのかもしれない。



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by TREview