屋内利用に限るとは言うものの、ついに解禁された「電力線通信(Power Line Communications)」がBNCランキングで「マニアより一般客の購入目立つPLCアダプター、発売直後で売り切れ店続出 」と言う記事になっています。
実際、PC DEPOTなどではパナソニックの製品を販売しています。折込広告でも「電源コンセントで光インターネット接続計画!」と謳ってますし、訪問設定もやっているようです。でも、これに疑問もあるんですね。販売時や設定の時にリスクを説明しているのか? 現状のPLCはたぶんに問題を抱えているのを知っての購入ならまだ良いが、リスクを知らされないままに購入し、利用されているたしたら怖いことではあります。
アマチュア無線の問題は言うに及ばず、医療機器への影響、電波望遠鏡による天体観測や宇宙からの電波受信観測への影響などがまだしっかり検証されていないのです。これらの問題を「既得権」で片付けている「経済学者 」もいるようですが、どちらが感情論で物を言っているのかという感じです。また、アマ無線や厚生労働がPLCに待ったをかけた行動を「脅し」とまで言い切っています。時により人命にかかわるかも知れないということを訴えることが「脅し」なのでしょうか? それとも、経済活動は人命よりも優先して行われるべきことなのでしょうか? 彼(経済学者)にとってはそうなのかもしれませんが、世間一般の考え方は違うのではないかと思うのです。
私もPLCには期待していたクチですので、技術自体を否定する気はありませんが、十分に検証を重ねたうえで、ノイズの問題がADSLなみに解決してから解禁すべきだったと思います。
私が行ったことのある実験としては、2.4GHz帯の無線LAN-APに極近い(30cmくらいか)でアナログコードレス電話の子機で通話をしてみると言うものです。この実験では、会話が出来ないほどではないもののかなりノイズが入りました(デジタルコードレスは試していません) 基本的に屋内利用がほとんどで、電波の届く範囲も50mから100m(かなり良い条件で)の無線LANですら電波でノイズを発しています(日常では問題にならない程度ですが)
電灯線も通信でなく、送電でもノイズを出しています。これに通信の高周波が加わればどのような影響がでるのか判らないのが現実なのではないでしょうか?