アフリカで祝う「中秋節」

米中貿易戦争…プラス、メディア戦争…まあ、アメリカは、「国内向け」に、こぶしを振り上げたふりをしてみて、すぐに下げるだろう。
あれは、「国内向け」なのよ。
「弱腰ではありません!」「わが国の影響力は、衰えてなどいません!」と。
だいたいの話が、「大借金をしている相手」に、ケンカを売ることは、普通は、できない。
相手が、よほどのことをしてこない限り。
だから、「相手がよほどのことをしてきたふり」も、しょっちゅうしているけれど、それも、すぐ終わる。
中国政府のほうが、何枚も上手だから。

ケニアの中秋節

今回は、アフリカの儒教研究所の記事を紹介。

Confucius Institutes in Africa celebrate upcoming Mid-Autumn Festival - People's Daily Online
↑ページをめくって、3ページまで見てもらいたい。
ここでは、アフリカケニアの儒教研究所の様子。
ナイロビの「ケンヤッタ大学」にあるという。
アフリカのみなさんが、チャイニーズドレスを着て、月餅を食べて、中国の中秋節を、祝っているのである。
…驚いた?
前から言っているように、中国のアフリカ進出は、ハンパではないのである。
そして、たぶんだけど、数十年後には、いくつかのアフリカの国では、中国語(北京語)が公用語になると、思うよ。
今、教えているらしいので。
これは、どんな後発地域にも言えることだけれども、「素朴な地元の言語」では、表現ができないとか、勉強ができないということが、どうしても、あり、だから、外来語に取って代わられるなり、併用するというふうになるのが、普通で、内田樹が言っているように、例外的に、それをしなかったのが、日本。
それは、どうしてかというと、「異様に器用だったから」である。
ともかく、アフリカでは、このように、中国の文化が、どんどん浸透している。
そして、前にも書いたように、中国が、今後も、習近平の「5つのルール」を(中国のアフリカ投資は、超長期的「ウィンウィン」ストラテジー)、守っていくなら、アフリカで中国文化が浸透していくことは、いいことだと思う。
ちなみに、中国は、アフリカからの移民をたくさん受け入れているし、留学生もそうで、少林寺で研修をさせて、師範代の免状を与えて送り返すとかも、している。
それは、要するに一種の「職業訓練」であって、少林寺の免状がもらえると、アフリカの母国では、それで職業になるのである。
空手を教えたり、漢方や鍼灸マッサージなどで、ずっと食って行ける。

平和志向と人類愛

この記事のコメント欄の中国の人の意見を、紹介しておく。
Ku Ping Kim

It is with great pleasure to know the Chinese traditional “Mid-Autumn Festival” is being celebrated in the African Continent!!

I am sure the people of Kenya will like the taste of the moon cakes! Please do not be shy and eat as much as you desire. After all the “Mid-Autumn Festival” or “Mooncake Festival” is celebrated only once a year!!!

Chinese volunteers and students of the Confucius Institute of Kenyatta University, Nairobi, Kenya are demonstrating to the world what love for mankind is all about on this special day!!

Love and not hate, peace and not war are the preferences of the entire human race!! Right!!!
中国の伝統行事である「中秋節」を、アフリカ大陸で祝ってくれるということは、非常に嬉しいことだ!

ケニアの人たちは、月餅を好きになってくれるに違いないと思うよ!
遠慮しないで、好きなだけ食べてくれ。
「中秋節」または「月餅祭」というのは、年に一度しかないんだから!

ケニアや、ナイロビのケンヤッタ大学の中国のボランティアや、学生たちは、この特別な日が、すべての人類への愛の表現であるということを、伝えているということになるんだ!

すべての人類の志向は、憎しみではなく愛、戦争ではなく平和なんだ!
そうさ!
中国の文化が、もともと「平和志向」であるということが、よくわかるコメントである。
アメリカ人の多いフォーラムでは、こういう感じのコメントは、まず、見かけない。
前にも言ったように、彼らは、平和を語らない。
が、必ずしも、悪人だから、とは限らない。
文化の違い、である。
私は、両方見て、両方の人たちと話してみて、そして、自分には、「こっち(中国のコメント欄)の感覚のほうが近い」というふうに、思う。
ちなみにこれは、本場中国で月餅を作る方々↓