2023年のMLB最優秀監督の発表が現地時間の11月14日に行われた。受賞監督は以下の通り。

 

AL:ハイド監督(BAL)

NL:シューメーカー監督(MIA)

 

おめでとうございます!

 

 

 MLBの最優秀監督投票は、両リーグごとにMLB球団のある15都市から1都市2人ずつ、計30人の記者の投票で決まる。1人あたり1位票~3位票まで投じる。1位票5ポイント、2位票3ポイント、3位票1ポイントがあり、合計ポイントの最も多い監督が最優秀監督として選出される。投票の仕方や得票・ポイントのシステムは最優秀新人のものとだいたい同じである。

 

 今回の得票の詳細は以下のようになった。合わせて、得票を受けたチームの2021~2023年のレギュラーシーズン勝利数も併記した。勝利数の欄は、当該年にポストシーズンに進出した場合は黄色の背景で、当該年の監督が2023年の監督と異なる場合は灰色の背景で示している。なお、2022年TORは、シュナイダー監督が中途から監督代行を務め、2023年も引き続き監督になっている。このケース以外に、過去3年間で、今回の得票者の監督でポストシーズンに進出したチームはない。

 

 今回は、ALはハイド監督に票が集まったが、NLは票が割れた。1位票をシューメーカー監督のほか、ATLスニーカー監督が8票集めた。結果、2位票、3位票の差で、シューメーカー監督が最優秀監督に選出された。2位はMILカウンセル監督である。1位票はスニーカー監督より少ないが、2位票・3位票の多さで同監督を上回り2位に入った。

ALは得票を受けた監督が指揮する全チームがポストシーズンに進出した。NLは、CIN、CHCを除き、得票を受けた監督が指揮するチームがポストシーズンに進出した。監督が表を得なかったチームのうちポストシーズンに進出したのは、PHIだけである。

 

 投票傾向をみると、次の2つに分かれる感じだ。

1)弱いチームを短期間で強くしたことへの評価

2)安定した強さを続けていることへの評価

 

 そして、最優秀監督投票の場合は、迷った場合は1)>2)となる傾向があるように感じる。私としては、いわゆる「判官びいき」の人間の本性も踏まえれば、これはやむを得なさそうな気がする。

 

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 これを書いている時点で、11月発表のMLBの表彰は、サイヤング賞、MVPを残すのみとなった。