12月10日 2023年 

4:00 起床、先ずは湯を沸かし、コーヒーをミルにかけて挽いた後、出来上がったコーヒーを20ozのボトルに注いだ。

コーヒーはたくさん淹れたのでその残りを小さなエスプレッソカップにも注ぎタバコと一緒にポーチへ持ち出した。

ポーチの椅子に腰掛ける。椅子はペンキが随分と剥がれ落ちたアディロンダックチェア。そこに深々と腰掛けて空を見上げた。

外はまだ暗い。真夜中と変わらない程。 喉を通過するエチオピアのコーヒー。そしてラッキーストライク。

空を見上げながら今日オートバイで走るルートを想像する。 気温は7度。まぁまぁ寒い。しかし目的地の昼間は20度くらいまで

上がるそうだからそこでは快適に過ごせそうだ。

 

今日は6:00に海老名SAに集合。

支度を終えると5:00早々に家を出た。ギュギュ。ギュギュギュギュタンタンタンタンタン。

一発でエンジンはかかったもののバッテリーが弱い。まぁ、かかりさえすれば今日1日は大丈夫だ。エンジンの温度が40度を超えたあたりで出発した。

 

 

 

海老名へは5:30に到着。仲間が来るまでの間持ってきたコーヒーを飲んだりタバコを吸ったりしながら過ごした。

もう何度この夜明け前の海老名に集合して出発しただろうか? そして仲間より先にここに着いて、一人で夜空を眺めているときにいつも思う事がある。それは

 

「俺はいったい全体なにをやっているんだろうか?」

 

という事。

 

1週間前から前夜まで天気予報をにらめっこして今日の服装を決めて準備を整え、睡眠時間を削って、朝の四時から起き、コーヒー道具に折りたたみの椅子やブランケットをオートバイに積み込み、寒い季節の寒い時間に家を出て「俺はいったい全体なにをやっているんだろうか?」という思いが胸に去来する。

 

そして仲間が来ればその思いは薄らぎ、走り始めると、さらに疑念は薄まり、そして西湘バイパスで夜明けを迎えた頃に疑念は払拭され、答えへと変わった。

 

「あー、このために頑張ったんだ。

 

 

 

生まれたての太陽。

何物にも変えがたいこのスペクタクルとも言える光景。そして早起きしないと見る事ができないこの景色。

そこに僕たちは取り憑かれてしまったのだ。