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こんにちは
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます
もう4月も下旬です。
あっというまですね
もうすぐGW。
コロナ禍でのGWも早くも3回目です。
今年はやっと規制が緩和され、ご旅行などにお出かけになる方もたくさんおられるようです
クリニックのお花を桜からちょっと初夏っぽい感じに変えました
ムムム・・・生け方要修正やな・・・
自宅近所のバラ園もそろそろ見頃に入りそうです
さて今日は、先日読んだ論文のお話を
Aesthetic Surgery Journal41(10):1107-1119, 2021
Swift先生とLiew先生がAuthorというとっても豪華な論文
新しい知見の報告ではなく、これまで発表されてきたいろんな論文のまとめです。
こういうの、とっても勉強になる・・・。
なんのまとめかというと、お顔の加齢のプロセスについて。
読んでるとどんどん暗い気持ちになる論文です・・・
簡単にまとめると、
お顔の層別に様々な加齢変化、主にはボリュームロスと下垂による位置の移動が多元的に起こります。
多元的というのは、「時間的・空間的」という意味で、上記のような加齢変化はある部位で一斉にかつ均一に起こるわけではないという事です。難しい。
例えば、口周りの縦ジワですが
口輪筋よりも皮膚のハリのなさなどが先に進むため、口輪筋の動きと皮膚の動きに不一致が生じてシワシワになります。
(上図の30sの写真の動きは口輪筋ではないのではなかろうかと心の中で突っ込みつつ)
皮膚もたるんで同時に筋肉も弱ってダラリン、となるわけではなくて、先にどこかが劣化するとその周囲の構造物とのアンバランスが起きて老け顔が爆誕するというなんとも奥深い、頭の中ではわかっているけど言葉にしづらい事をめちゃくちゃ詳しく論じてくださっている論文です
年を取るといろんなものが減る、というもはや当たり前の変化に加えて、バランスが崩れる、という点も詳しく書かれています。
額、こめかみ、目周り、中顔面、顎、フェイスライン・・・と部位ごとに非常に細かに書かれてるのですが、それを全部書いていくと文字数が多すぎてブログがアップできない、というより私の仕事ってなんだろう・・・という気になってきてしまいそうなので、この論文の中で私が面白い!と思ったところを少々抜粋していきます
誰得記事すみません。
下顎角はL-shapeからI-shapeに
左が22歳、右が70歳、同じ女性です。
加齢とともに下顎角の角度が鈍角になり、フェイスラインも乱れています。
これ、私自身すごく身に覚えがあるんですけど、
いや、どんな状況の写真よ・・・
元写真見つからなくて、画質が粗ぶってるし。
いろいろつっこみどころ満載なんですけど、これ、3年半前の私。
中顔面のヒアルロン酸リフトはちょっとやってたかもしれませんが、下顔面は全く何もしてません。
はい、これNow。
今年1月にボラックス1cc入れてもらってます。
I-shape化がやばくないですか
たった3年半で。
こんなに変わるとは・・・
3年半前は顎先もマイケル・ジャクソンみたいにシャープだし、なんか顔全体が短くて小さいですよね。
私、もともと耳が大きいんですが、耳の長さと顔の長さを比べても、顔が長くなってるのがわかります。
時の流れは無情なり。
そして女性は横顔が後ろ、下へのローテーションがかかるようになり
男性はその逆なんだそうです。
男性が逆っていうのは知らなかったです。
男性の方がオトガイ筋が強いからかな
↑後ろ、下へのローテーション。
顎が短くなり(私ながいけど)、後ろに下がる→人中伸びる→
横顔は思った以上に伸びる
↑にも書いたように、骨さえ間延びするんだから、脂肪層なんて重力の影響でもっと下にひっぱられます。
「なんか顎短くなったのに顔全体は伸びている気がする・・・」
と思った事ないですか?
それ、「気がする」じゃなくて思った以上に伸びているようです・・・
私の想像を超えて伸びるご様子・・・
まあ、私の↑の写真を見てもらっても明らかですよね
どれくらい伸びるかというと
2.9cm~12.2cm
すごくないですか・・。
12cmも伸びたらもはやもう別人ではないか・・・。
しかも、体積も論文内での分析グループの中でヤングなグループとオールドなグループ(もう適切な言い方がわからんからルー大柴みたいにします)で比べたら、オールドなグループの方が35.5%も増えていたんだって!
(ちなみに20歳から91歳まで、200名の女性のお顔をMRIで解析)
それでいてこめかみは平均で3.4mmも凹むのだそう。
何が起きているかというと
という感じです。
上・中部それぞれ1/3は薄くなるのに、下部1/3で一気に分厚くなってトータルのボリュームが増える
下部に行くほど、外側の脂肪だけではなくて、頬や顎周りの脂肪も落ちてきて
こめかみや頬はこけてるのにフェイスラインはもったり・・・という事になるんですね
こめかみ、側顔面の窪みやコケは全体的な脂肪減少というよりも、浅脂肪層が下に移動することがこめかみの凹みの大きな要因になっているとのこと。
だからMDコードでいうT1、T2といったようなこめかみ付近の注入は下に落ちた脂肪をグッと持ち上げるために非常に重要なリフトアップポイントとなります(De Maio先生はここだけで1ccくらい使う)💉
中顔面の老化は深脂肪層の減少にかかっている
お顔の脂肪層は、浅脂肪層と深脂肪層に分かれます。
この論文では、明確に
「深部脂肪層の減少は中顔面の加齢的変化を予見できる要素である」
「中顔面の老化の主な原因は深脂肪層の減少と、その上にある浅脂肪層の下垂である」
と書かれています。
深脂肪層が痩せて薄くなると、浅脂肪層の支えがさらになくなり、下にずり落ちてしまうということです。
「特に」と前書きがあった上で、
「深部内側およびバッカルファットが減少すると頬内側の浅脂肪層が下垂する」
とも述べられています。
↑バッカルファットって、結構大きいんです。
上部はこめかみまでおよびます。
これを取っちゃうと
その上に乗ってる↑の脂肪がずるずると下に落ちる、という具合
最近はあまりバッカルファット切除などはメジャーではないと思いますが、簡単に取れるところだからこそ、取った後どうなるか、数年後・数十年後にどうなるか、を外科の先生と十分に話し合って決めた方がいいように思います。
別の外科系の論文に、下・前に膨らんでるところは部分的に取ってもいい、とかBuccal fatのremoval (除去)はダメだけどreduction(部分的に減らす)はいい、ただし取る場所や適応は慎重に・・・というような事が書いてあった気がする。
圧倒的にアジア人は下顔面が弱い
加齢の程度は人種によっても大きく異なります。
額のシワはコーカソイド(ヨーロッパや西アジア系)やヒスパニック(中南米系)の方が最も早い時期から現れる(18歳から!)
対してアジアあるいはアフリカ系の、特に男性は40歳以上になってから。
眉間のシワはヒスパニックが最も早く刻まれて(平均40歳)
目の下の窪みはコーカソイドが最も顕著
・・・と、あら、アジアの人は加齢的なサインが出にくいのは事実なのねーと思っていたら
顎はアジア系とラテン/ヒスパニック系が他の人種に比べて後ろに下がっている、とがっつり書いてました。
しかも年齢関係なく。
なんとなく、もう他の人種と比べるでもなく、くらいの勢いで(p値とか書いてない)
うん、知ってる
もともとそんなに顎が小さいわけでもなく、後ろに下がってるわけでもない私が3年半ですっかり下・後方へのローテーションの渦に巻き込まれている事に気付いた時、震えたよね
なかなか読み応えのある、面白い論文でした
長々とお付き合いいただきありがとうございました
黒田でした
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